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エッセイ

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生活や、読書などを通じて、考えたことなどをまとめています。
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記事一覧

冬の予感

一昨日晩御飯に白和えを作った。醤油の代わりに味醂を味付けに使ったことで豆腐がくすんだ色に…

行木
1か月前
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神頼み

先日、母親に神社にお祓いに行こうと誘われた。今年僕は24歳で、本厄の年だ。しかし、神社へ行…

行木
9か月前
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恩師に会って

今日は、美術予備校時代にお世話になった恩師と食事に行った。 北千住駅で降りて恩師と落合い…

行木
9か月前
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エッセイ|星に向かって

最近は、大学の成果展に向けての制作で、午後はずっと大学で作業をしている。 工作室にこもり…

行木
1年前
9

『割れ窓理論!?スマホ無双伝説と都会の迷宮探訪記!』

皆さん、コンニチワササー!今日はね、もうちょいで「スマホを砕け!」って叫びそうになった超…

行木
1年前
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エッセイ|階段上り下り選手権にはまっている話

僕の生活では、階段を上り下りする機会がよくある。 まず、アパートの2階の部屋に住んでいる…

行木
1年前
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エッセイ|天井に座った月

普段降りない駅から降りて、少し離れた場所のラーメン屋を目指して歩く。 最近は忙しすぎて、のんびり散歩することもなかったな、と思い、深く息を吸い込んで、ゆっくり吐いた。 澄んだ空気が、舌から喉にかけて滑っていく冷たい感触は、水を飲む時のそれと似ていた。 顔の皮膚は、冷えた薄い空気の膜に覆われてしっとりしている。 そういえば、少し前の秋が始まったばかりの頃に見上げた空は、深海を思わせるほど深く、広く見えたことを思い出し、また空を見上げてみた。 日がすでに落ちてしまった黒

蜜柑|エッセイ

夕食後に、母はお酒を飲み、僕は一顆の蜜柑を剥いて食べていた。 近頃の忙しさによる疲労で、…

行木
1年前
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エッセイ|大学の食堂から見える景色〜巨大なカタツムリ発見!?〜

午前中、徹夜明けで散々電車やバスの乗り換えを寝過ごして、自分の知らないところまで行ってし…

行木
1年前
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エッセイ|バスで寝過ごした話〜貸切バスで行く小旅行〜

今日は、明け方までずっと小説を書いていた。文学研究会の文芸誌に寄稿するものを書いていた。…

行木
1年前
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物語を作り出すAI〜未来の作家のあり方を考える〜

今日は、午前中にアルバイトをして、午後は家に帰ってほとんどの時間机に向かっていた。 サー…

行木
1年前
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エッセイ|自分ってどこまでが自分?〜自己と他者の境界にある身体〜

家が自分の体のように感じる時がある。 美術大学の授業で、作品を作るにあたってのアイデアを…

行木
1年前
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見栄っ張りの文学〜坂口安吾『堕落論』を読んで〜

太平洋戦争と、無頼派(新戯作派)の台頭は、切っても切り離せない関係にあると思う。日本は、戦…

行木
1年前
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伝統意識に潜むダンディズム 〜大江健三郎 『奇妙な仕事』を読んで〜

先日、大江健三郎の『奇妙な仕事』を読んだ。大江健三郎は、昭和中期から活躍している現代文学作家だ。長い間、読もう読もうと思うも、なかなか手がつけれなかった作家である。けれど、社会的な問題に切り込むセンセーショナルな作風は、噂で聞いていたので、今回ページをめくる時、期待に胸がおどった。 さて、『奇妙な仕事』は、大江文学の最初期に書かれた短編作品だ。大江健三郎は、この短編を大学在学中に書いている。 大学のアルバイト募集の広告に、犬殺しという奇妙なものがあり、お金を欲していた主人