エゴンシーレが見つめた自己の二面性
先日、東京都美術館で開かれているエゴンシーレ展を見にいった。19世紀の、シーレと関係の深かったウィーン分離派の画家とともに、彼の作品が、多く展示されていた。
エゴンシーレは、早逝の天才画家だ。幼い頃から絵に親しみ、16歳でウィーン工芸学校に史上最年少で合格し、18歳で初の個展を開く。20歳で多くの名だたる芸術家たちが出展した展覧会に、いくつかの作品を出品した。一度、第一次世界大戦に従軍させられるも、最前線に送られることは免れ、絵画の筆を折ることは無かった。そして、閃光のよう