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物語を作り出すAI〜未来の作家のあり方を考える〜

今日は、午前中にアルバイトをして、午後は家に帰ってほとんどの時間机に向かっていた。

サークルの文芸誌に寄稿する小説の原稿を書いていたのだ。

午後ほとんどまるまるいっぱい机に向かい徹夜までしたのに、執筆は思うように進まなかった。

小説の執筆は、体力と精神を消耗する。いくら、プロットが頭にあっても、それを形にしていくのが難しい。

行き詰まってしまって、投げ出したい気持ちになった時、僕はchatGPTを開いてみた。

そこに、自分がすでに書き終えている文章をコピペして貼り付けてみた。

すると、その文章に対して、chatGPTが感想を書いてくれるではないか!


しかも、かなり客観的な評価をしてくれる!

僕は、小説を書いている時に、自己嫌悪に陥ることが多かったので、この様な客観的な評価をしてくれる他者はたとえAIだったとしてもありがたかった。

しかし、これは多数ある意見のうちの一つで、最も当たり障りのないものだということも同時に理解しておくべきだろう。

文藝作品は、世界に対するその人の独特な見方や考え方を形にするものであって、当たり障りのない考え方とは、最も疎遠なものだろう。

chatGPTを使って一番驚いたのは、僕が書いた小説の続きを勝手に書き始めたことだ。頼んでもいないのに(笑)


筆者の文章
chatGPTの文章

僕の文体も、忠実に文章の中で再現されている。驚くべきことだ。

しかし、当然だがこれは僕がこの先書こうとしている内容とは全くの別物だ。このことが僕を安心させた。

chatGPTには、確かに幅広い一般的な知識があるかもしれないが、僕には個人的な体験から得た独特な知識がある。グミの実を食べて、果肉の方は渋いが、種の周りはほのかに甘いということをchatGPTは実感としてわかるだろうか。もちろん、わからないだろう。

文章は体験がなくても、実感がなくても、知識があれば書けてしまう。しかし、血の通った文章というのは、必ずそこに筆者の実感がこもっているものだ。

僕は、その可能性に賭けて、これからも文章を書き続けたいと思う。

イラスト→narukuniさん

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