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伊勢正三 "冬京"

2023年3月17日にはてなブログに投稿した記事
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「東京」にとても憧れた頃があって、上京して東京の会社に勤め、千葉で6年ぐらい暮らしました。
歌詞に「東京」が描かれている曲が好きで、そんな歌を聴きながらイメージを膨らませていましたね。

僕が上京したのが1986年で、バブル経済の真っ只中。
その前に憧れていた時期があり、音楽的には1970年代後半から80年代前半の楽曲のなかに「東京」の要素があったわけです。時期が時期だけに、同時に「湘南」や「横浜」にも憧れました。

80年代前半は、オメガトライブや稲垣潤一に代表されるようなシティポップ(当時はそういう認識はなかった)で東京をイメージしていましたが、同時にフォークにもその要素がありました。

伊勢正三

伊勢正三は「東京日暮れ色」「マリンタワーの見える街」「湘南 夏」といった「街」をテーマにした楽曲が多くて、同時に、彼自身が大分県出身で郷里と東京との関係性を歌詞のなかで表現したものもありました。「君と歩いた青春」などもそうですね。

とても切ない楽曲が多いのですが。

僕自身のイメージや、関西から東京に出て行った体験などが、彼の楽曲とぴったり一致する部分があって共感したのだと思います。一時期、とてもハマっていました。

冬京

作詞・作曲:伊勢正三
「風」が1977年にリリースしたアルバム "海風" の収録曲

この曲も東京での暮らしを描いています。中央線が出てきたり。

「生まれも育ちも東京」という人は多くて、この曲のなかでも恋人がそういう人だという設定です。歌詞のなかでは「ふるさとのない君」と表現していますね。

僕も東京にいたときに、東京の女性から言われたことがあります。「ふるさとがある人は羨ましい」とね。お盆や正月に帰省できる地方がある人が羨ましいという趣旨の話でした。

東京は賑やかだけど寂しい
自分の東京体験のなかで、このように感じることがありました。
人がものすごく沢山いて、活気があるのに、どこか寂しいというかよそよそしいところが感じられる。
友達と遊んでいるときは本当に楽しいけど、一人で街を歩くと孤独感が襲ってくるようなところがありました。

でもそれはある種、思い込みだったのかもしれませんが。
どこに住んでいても、孤独な人は孤独だなというのが、今の僕の認識です。
でも若い頃は違いました。

というわけで「冬京」
YouTube のオフィシャル動画で、比較的新しい録音のものがあり、ギターの音色が素敵だったので、こちらをまずシェアします。
その後に、オリジナル・レコーディングのリマスター版をシェアしますね。

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