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シン・ウルトラマン

はじめまして

この一文から始めさせていただきます。

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昨日はクソ映画を見てしまった。豪華キャストに豪華制作陣なのに、なぜこんなものが出来上がってしまうんだと、もはや悲しくなった。動画配信サービスで見たからダメージは少なかったものの、こんなものを映画館で見せられたら、たまったものじゃない。

それをなんとか拭うかのように今日は映画館に行った。元々は「Free!」というアニメの劇場版を見る予定だった。自分が中学生くらいの時に始まったアニメでかなり熱中していた。最近になって分かり始めたが、超イケメンな登場人物が水泳を中心に繰り広げられる青春物のため、いわゆる腐女子に人気の作品らしい。確かに言われてみれば、それっぽい描写は意図的に描かれているように感じる。それでも、異常なまでの水表現の美しさに、アニメの絵として私は惹かれていた。

そんなアニメの映画を見るべく映画館に行った。いつもならネット予約するが、今回は何故かしなかった。それが完全に裏目に出た。まさかの売り切れだった。え?売り切れって何?と発券する機械の前で戸惑っていた。こんなことが起こるのか、と。

他にも見たい作品があるし、そっちにするかと思い見てみたが丁度いい時間がない。それならいっそ、近くで興味のある展覧会を見てから来ることにしようと思い、ちょっと遅めの時間の「シン・ウルトラマン」を見ることに。幼い頃ウルトラマンは見ていたものの正直記憶はほとんど無い。だが、公開初日からTwitterが大盛り上がりになるほどの出来上がりのようだったので気になっていた。

諸々と済ませて、いざ鑑賞。

いやー、本当に良かった。もしかしたら今年1かもしれない。感動するとかではないが、終始ワクワクしていた。これは映画館で見て良かった、そう思えた作品だ。

当時のぶっ飛んだ設定を残しつつ、それを客観視する観客を置いていかないために科学チームがことの異常さを回収していくのは見事だった。だが、忘れていけないのは、これを作っているのはあの庵野秀明だ。エヴァを見ていた人間なら分かると思うが、あの人は観客に内容の全てを分かってもらおうなんて思っていない。なんなら、あの人自身が自分の作品を理解しきれていない。

映像としての美しさは本当に見事だった。画質とかグラフィックもあるのだが、カメラアングルや景色の切り取り方が本当に上手い。最近、自分でも面倒くさいなと思ってしまう事なんだが、撮影しているアングルや意図などを考えてしまうのだ。雑に言うとクリエイター側のことを考えてしまう。そのため、映画などを見ていると「え、なんでここから撮るの。ここのアングルじゃなくてもいいのでは?」などと思ってしまう。お陰様で下手な映画や、自分に合わない映画を見るのが時々苦痛になる。それが今作には全くない。本当に見事としかいえない。

CGと実写映像との境目が分からなくなるのは制作側の手腕のおかげだ。怪獣などはCGだと分かっていながらも、あまりのリアルさに技術の進歩を感じつつ、これを制作するにあたって何人が過労で死んでるだろと思わずにはいられない出来栄えだった。

圧倒的CG力がありながらも、スペシウム光線は昔のままのグラフィックにするなどの、新旧融合のバランス感覚にも魅了された。あえて、残しているであろうCG感というか、ウルトラマンが飛ぶ時特有の違和感も良かった。これがあえて残したのではなく、技術力が足りなかっただけだとしても、一視聴者としてそういう作品だと解釈できてしまうのだから、新旧融合というのはよく出来ている。

ウルトラマンの原作がどうなのかは正直分からないが、思っていたよりもメッセージ性が強い作品だった。ただのバトル物として楽しめるし、なにか人生に気づきを与える作品にもなっている。

あー、本当に見て良かった。

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手の届く範囲にいるあなたが

幸せでいることを願います

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