見出し画像

違うこと言って迷わせないで

その後、私と同じ独立系FPの仲間たちが会社に合流してくれたこともあり、あんまり大人数でこの知り合いの社長さんのオフィスに出社するわけにもいかなくなってきたので、いよいよ表参道に自前のオフィスを構えた。

人が集まり、オフィスなど持とうものなら、「家賃を支払っていかれるか」「人件費を払えるか」「考え方の異なる独立系FPのみなさんとチームでどんな仕事を創出できるか」など、個人事業主として仕事をしていた時とは全く異なる次元の心配事が増えた。経営者の頭の中は24時間365日無休である。

その後、各種金融機関で実績を挙げてこられた営業マンの皆さんも合流してくれたので、とにかく「みんなが通いやすい立地」「金融らしい街」「活気があるエリア」ということで現在の日本橋にオフィスを移転してみた。

画像1

家賃は表参道オフィスの3倍近くになった。「日本橋・三越前」周辺は近年一気に再開発が進んだものの、大家さんは家賃を8年前の入居当初のまま据え置いてくれていて本当にありがたい。

組織が大きくなってくると、役所関係の社内業務も増えてきて、各種専門家との顧問契約が必要になった。

顧問税理士
顧問社労士

である。

私が一番困ってしまったことは、顧問の「税理士」と「社労士」の見解が異なり、実務に弊害が生じることである。ここに弁護士が絡んでくると、お互いがお互いの見解を否定し、「最終的には経営者の判断に任せる」と専門家が皆、口を揃えて言うではないか。

画像2

分からないから顧問になって頂いているのに、私に任せると言われても。。。
これには正直、かなり戸惑った。

専門家はそれぞれ自分の専門領域で知識と経験を発揮するが、大いにしてそれが「タテ軸」で個々に存在し、会社としては一つのやり方に決めなくてはならないワケでして、「ヨコ軸」でどう処理するかの判断が必要となってくる。

これを自分の仕事に置き換えて考えてみると、金融のご相談一つ一つには、それだけに着目すれば解決方法が案外と簡単に見つかるが、本当に大切なのは全体のバランスや整合性である。

画像3

今回の「note」で言いたかったことは、私の仕事は今、お話を伺いながら顕在化した課題の背景にある全体像を把握し、潜在的な課題までもをあぶり出し、各種専門家を動員して横軸で整理していく、そんな仕事ではないだろうか。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?