シュレーディンガーの猫 #毎日ネタ出し50日目

【タイトル】

シュレーディンガーの猫

【あらすじ】

自分自身の目で見るまでは答えは分からない。自身の目で確かめたとき、はじめて物事の結果が決まるのだ。

月は確かに存在している。しかし、昼間は我々の目には入ってこない。その時、月は存在しているのだろうか?

この世には、常に矛盾する2つの状態が重なり合っているのだ。

そして私は、医者でもあり殺人鬼でもある。

日頃は人の命を救うために全ての力を注ぐ。しかし、あるときには人の命を奪うことに全力を注ぐ。

この矛盾した2つの状態。患者から見れば私は医者で、いつも感謝される。しかし被害者から見れば私は悪魔だ。私の姿を見た途端に怯え震えだす。

私は医者でもあり殺人鬼でもある。それを決めるのは私ではなくあなた自身なのだ。

そして私は一人の患者と出会う。

越村江莉。彼女はまだ10歳の女の子だった。しかし、重度の心臓病を抱えており、手術をしなければ助からない。

全ては私の手にかかっている。彼女を救うも殺すも私次第なのだ。

手術前の夜、私は私かに彼女の病室へと出向いた。私は医者になるか殺人鬼になるか、彼女に委ねようと思った。

私が病室に入ると、彼女は穏やかな笑顔を私に見せてくれた。私を医者だと思っているから安心したのか。そう思ったなのなら間違いだ。私は彼女の笑顔を見て、殺人鬼になることを決める。

しかし、彼女の口から出てきた言葉は

「私は生きるも死ぬも自分で決めます。明日の手術の結果は私が決めることです」

だった。何とも不思議なことを言う子だ。私が手術をするのに、その結果は彼女自身が決めると言うのだ。

私も思わず笑顔になってしまった。

そして手術当日。彼女は最後まで私に笑顔を見せていた。彼女は生きることを選んだのか、それとも死を選んだのか。私には分からない。

そして私は医者になるべきか、殺人鬼になるべきか。

それもわからなくなった。

そんな状態で手術は始まったのだった。

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