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オフラインにこだわった会社が考える、リモートワークとの向き合い方

こんにちは。エバーセンスでコーポレートを担当している真辺(@ran_manabe)です。
6月末に育休から復帰して約3ヶ月、コロナ禍におけるエバーセンスらしい働き方について日々試行錯誤しています。
そんな中、マネーフォワード菱沼さんのnoteに遭遇。「各社が検討のプロセスをオープンにすることで多様な働き方が生まれるんじゃないか」、という意見にとても共感したので、今回のテーマを決めました。

オフィスを解約する会社、出社を軸にする働き方、オンラインとオフラインのハイブリッド型…各社さまざまな決断をしていますが、働き方に絶対的な正解はありません。だからこそ、それぞれが自社の強みを今一度見つめなおして決断する背景には、その会社らしさがあらわれるなぁと思っています。

もともと対面でのものづくりにこだわっていたエバーセンスは、リモートワークときちんと向き合えるまでに少し時間がかかりました。いまは、対面だけではなくリモートワークでも強みを発揮できる組織に向かって、大きく舵をきっています。今回は、その決断の背景や現在の取り組みをお伝えしたいと思います。

なぜ対面でのものづくりにこだわるのか?

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この背景には、創業当時あまりにも自由な働き方をしていたことで、なかなか事業の立ち上げがうまくいかなかったという失敗があります。(詳細ブログ:在宅勤務をやめた理由。

代表の牧野はよく、「いい仲間と、いい仕事をしよう」という言葉を使いますが、シンプルにいいものづくりをするコトに向かう、というのがエバーセンスが大切にしていることです。

対面で意見をぶつけ合うことにより、より良いものづくりできる。ユーザー・クライアントにより大きな価値を提供し、喜んでもらうことで仕事のやりがいを感じる。それが個人の成長にもつながり、一人ひとりのご機嫌な働き方につながる。

こうした循環を最大限に発揮するために、エバーセンスにとって対面でのものづくりは欠かせないものでした。もちろん、家庭の事情などで例外的にリモートを取り入れることはありましたが、基本は対面で仕事がしたい。オフィスをオープンな作りにし、あちこちで会話が発生する設計にしたのも、より良いものづくりのためです。

そして今も、いいものづくりのためには、直接顔を合わせることが大切だという考えは変わりません。

そのため、コロナ禍において全面的にリモートワークを導入した際も、”いつか対面に戻す”ことを前提とした、一時的な対応となっていました。オンラインでの働き方についてより良くするパワーも割けないまま、オフラインの延長線でその場しのぎのやり方をしていたと思います。

コロナ禍での働き方の推移

緊急事態宣言が発令されてから7月までは、刻々と変化する状況に合わせて、毎月以下のように勤務形態を少しずつ変えていきました。

【4月~5月】
完全リモートワーク(徒歩、自転車通勤メンバーに限り出社OK)

【6月】
原則月曜日に出社(コアタイムなし/出社時間は上司と相談/出社で足りない場合はリモートで補完)

【7月】
原則週2日出社(うち月曜は共通/コアタイムは11〜15時/例外的に週0~1日も可。本人の希望で週3〜5日出社を選択するのも可)

もちろん、メンバーや家族の健康が第一です。ただ一方で、この状況だからこそ、いいプロダクトをユーザーに届けたいという想いがあり、その狭間で頭を悩ませていました。

そして先述の通り、いつか落ち着いたら元通りにしよう、現状は健康第一でリモートワークを乗り切ろう、という考えのまま7月へ。先の読めないコロナ禍において会社の方針を定めることができず、7月末に行ったリモートワークに関する社内アンケートからは、全体的にメンバーの不安や疲弊感が浮き彫りになっていました。

そうして、代表の牧野からSlackのDMで以下のメッセージが届きます。

根本的に、ゼロベースで色々試していきたいと思っています。失敗したら、学んでやり直す。リモート前提で色々チャレンジしていこう!

対面でのものづくりは変わらず大切にしつつも、リモートワークでもいいものづくりができる組織になれたらもっと強くなる。この変化をむしろいい成長機会と捉えて、リモートを前提とした組織強化やマネジメント手法に取り組んでいこうと舵をきることになりました。

ちなみに、日々バットを振る、倒れるなら前へ、ということをエバーセンスのものづくりでは大切にしているのですが、牧野からDMが来たとき、まさにそれを表すメッセージだなぁと感じました。判断が遅れたことに対して全体の朝会でみんなに謝ってくれたのですが、社長が率先して挑戦と失敗を包み隠さず見せてくれるところがエバーセンスらしいなと思っています。

(ツイートしたらたくさん共感してもらえてうれしかった…!)

そうして8月からは、会社としては原則の出社日を設けず、チーム・個人ごとに出社を判断するかたちとなりました。それぞれが必要だと思う日に出社をしていて、現在は平均して週2日程度出社しているメンバーが多いです。

いま取り組んでいる課題

おもに3つの課題が見えてきたので、試行錯誤しながら解決の糸口を探しています。

①マネジメントについて

これまではマネージャーがメンバーの様子を察知したり、情報を取りに行くスタイルでした。エバーセンスで働くメンバーの特徴でもありますが、寄り添い型のマネジメントをするマネージャーが多かったと思います。しかしリモートで同じようなやり方はむずかしく、コミュニケーションコストもかかりすぎてしまいます。メンバー一人ひとりの成長につなげるためにも、自ら発信していくセルフマネジメント型への切替を行っているところです。(こちらの詳しい取り組みについては、また改めてnoteでお伝えしていきます)

②情報共有について

これまで対面に慣れていたこともあり、リモートワークで他のチームの施策が見えづらくなると、意見が減ったり、当事者意識が薄れてしまうという点に危機感を覚えました。そこで、現在はチームの枠を越えて社内全体で週報を運用しています。会社全体の流れを一元化・見える化することにより、どのチームが何に力を入れているのか、これからどんな動きがあるのか、といったことがある程度把握しやすくなりました。週報をきっかけとして、新たなアイデアが出たり、意見を出し合えたり、ということが発生してほしいなと思っています。

③コミュニケーションについて

これまではキッチンのまわりでコーヒーを飲みながら雑談したり、オープンなオフィスですぐに声をかけやすい環境だったため、やはり出社が減った分コミュニケーション量は減っています。なぜコミュニケーション量を増やしたいかというと、単に仲が良い組織を作りたいわけではなく(もちろん仲が良いに越したことはないですが)、お互いに理解を深めることで意見が言い合いやすくなり、結果的にいいものづくりにつながる、と考えているからです。新しく入ったメンバーのパフォーマンスも、社内のコミュニケーションを増やすことで各段に上がると思っています。現在は社内インスタライブを実施していますが、引き続きメンバーの相互理解を深める施策はどんどんチャレンジしていく予定です。

こうしたリモートワークにおける課題感については、月1で部長・マネージャー陣と施策の共有や相談する場を設け、目線合わせをしています。

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少しずつ経験値をためながら、エバーセンスらしい働き方をつくっているところです。

まとめ

先日、牧野と私で1年後、3年後のエバーセンスについて考える機会がありました。

・ワンチームでいいプロダクトをつくっていく組織になっていたい。
・あらゆる選択肢の中で、個人が働き方の最適解を決めていけるようにしたい。
・迷いなくまっすぐコトに向かうことができる、安定した組織になっていたい。

向かう先、大切にしていることはコロナ前と変わりません。濃淡の差はあれど、1年後も3年後も変わりなく、上の状態を目指していきたいなと考えています。

この状況になってあらためて、自社の強みや大切にしたい思想は何か、向かうべき先はどこなのかを見つめ直すことができました。ここさえブレなければ、制度や組織体制はどんどん変えていこう、世の中の状況に合わせて柔軟につくっていこう、というのがエバーセンスらしい姿勢だなとあらためて実感しています。

一時期はコロナという不安定な要素に縛られていましたが、現在はこの変化をチャンスと捉えて、どんどんバットを振っていくだけ。そうして、これまで培ってきた対面のものづくりに加え、リモートワークという新たな武器を身につけて、どんな環境下でもいいものづくりに集中できる組織にしていきたい。そして、働き方の選択肢を増やして、コーポレートとしてもっとメンバーの幸せな働き方をサポートしていけると嬉しいなぁと思っています。

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