曇月(どんつき)

主に小説書いてます。 と言ってはいますが、今のとこ詩が多いです。 浅い趣味程度に写真も…

曇月(どんつき)

主に小説書いてます。 と言ってはいますが、今のとこ詩が多いです。 浅い趣味程度に写真も好きです。 少しでも皆さんの暇を埋められたら嬉しいです。

最近の記事

セキララ!精神科☆生田さん篇

私が精神科に勤めて4年目くらいの時、私が最初に配属さらた時にいた病棟の患者さんが私のいた病棟に移動になりました。 その人は生田さん(仮名)と言って最初に会った時は小さくて細くて、静かで独語が多くて廊下の端でしゃがみ込んでいるイメージでした。 しかし移動してきて再会した生田さんは歩けなくなっていて車椅子に乗っていました。 そしてあの頃とは違ってパワフルになっていました。 その豹変ぶりは凄まじくだいぶヒステリックになっていたのです。  私がホールを見守りながらお茶を作って

    • セキララ!精神科☆千里さん篇

      これは私が認知症の閉鎖病棟にいた時の話です。 認知症病棟と言っても認知症だけの方は珍しく、アルコール依存症や統合失調症など合併症のある方が多く、また車椅子や寝たきりの方が多い病棟だったのでトランス(車椅子移乗)も多く体力的にも精神的にもとても辛い場所でした。 その中でも私の癒しになっていた患者さんがいました。 その人は千里さん(仮)と言います。 とても可愛いおばあちゃんで顔も行動も言動も可愛くてスタッフからも人気の方でした。 千里さんは車椅子に乗っているのですが、自席に来

      • どんつき☆クッキング!!パート2

        今日は「料理はキッチリ分量計って料理します。」って人は見ない方が良いです。 The短時間で作れてガッツリ食える私の為のチャーハンです。 その名も!! 世界一雑なチャーハン!! それでは雑に行ってみよー! まず具材は何となく小さくドドンと切ります。 今日はウインナー、ニンニク、ピーマンだけ! 玉ねぎは嫌いなので! ウインナーもいつもは1袋ヒャッホーイと入れちゃうけど値上がりしてるので3本だけ…… ニンニクは必須!! これ食べて大丈夫?ってくらいめっちゃデカいニンニクが

        • セキララ!精神科☆高田さん篇

          私が3年目くらい時に外部から転院してきた高田さん(仮名)というおじいちゃんが入ってきました。 高田さんは車椅子で歩くことはできないけど、見守りは必要ですが、車椅子の乗り降りは自分でできました。 また認知症にアルコール依存症があるとのことで前にいた病院でも看護室(ナースステーション)に 「お酒ちょうだい。」 と頻繁にきていたようです。 高田さんは基本的に声がデカいのでスタッフを呼ぶときは側に行くまで 「おーい!!!」と大きい声で延々と呼ぶくらいで、さほど問題を起こす人では

        セキララ!精神科☆生田さん篇

          セキララ!精神科☆滝山さん篇

          これまた私が最初に配属された部屋には保護室という分厚い扉の部屋がありました。 他人に対しての暴力や自傷行為などが目立って保護室に入る必要があると医者が判断した場合はこの保護室に入れます。 保護室内部は正直監獄のようでトイレも内部にあります。 その人の症状に応じてですが、ベッドも危険物になってしまうので入れられない場合があります。 私が配属された時すでに保護室にいた方がいました。 この人を滝山さん(仮名)とします。 この滝山さんは薬の調節が上手くいかないようで、状態が悪くな

          セキララ!精神科☆滝山さん篇

          セキララ!精神科☆可愛い患者さん篇「富沢さん」

          私が最初に配属された病棟に富沢さん(仮名)というおばあちゃんがいました。 その人は自分で歩いている方でしたが、小股ですり足でちょこちょこ歩く人でした。 基本何を言っているかわからない人でしたが、自分の席に誰か座っていたり、気に入らないことがあると大声を出すくらいで転倒リスク以外はそんなに自らトラブルを起こすタイプではありませんでした。 私が働き始めてから徐々に慣れてくれていて何度も 「もうすぐご飯か?」 と聞いてきたりするので私も何となく富沢さんがなんて言っているのかわかる

          セキララ!精神科☆可愛い患者さん篇「富沢さん」

          どんつき☆クッキング!!

          さぁ、何となく料理番組始めてみました! 私は料理はたぶん得意な方♡ でも塩コショウ大好き人間なので大量にかけます。 高血圧殺戮マシーンと言ってもいいかもしれません。 基本全て目分量なので参考にはしないでください。 さぁ始めましょう!! 今日は曇月特製カルボナーラを作ります。 まずパスタ茹でる用のお湯を沸かしつつ、ベーコンを炒めます。 今回は気分でごま油で炒めます。 私はベーコンを半カリカリにしたいのでベーコンを先に投入です。 そしてちょっとベーコンが焼けてきたらニンニ

          どんつき☆クッキング!!

          レプリカ

          寝ても覚めても夢うつつ 何処の世界かわからない 雨音聞いて眠くなり 胸の鼓動で目を覚ます まるで赤子に戻ったみたい ユラユラ揺れるゆりかごに 優しく奏でるオルゴール 私が笑えば青空晴れて 私が泣けば雨が降る 私が世界の中心で 私が世界の端だった そんな頃に戻ったみたい 私が願ったあの頃に それでも雨が上がったら 大嫌いな陽が目を覚ます 空が明るくなったなら 私の心が沈んでく そうして私の世界は終わり 心に風が吹きつけて 私はただのレプリカに もうなんにも感じない もう

          セキララ!精神科☆可愛い患者さん篇「妙子さん」

          私が初めて配属されたのは女性の閉鎖病棟でした。 最初に入った時、鍵の掛けられた大扉前に患者さんが座り込んでいて私に向かって 「ここの扉開けてくれない?先生が出て良いって言ってたのよ。」 と言いました。 私の近くにいたスタッフが 「ダメだよ!そんなこと言われてないでしょ?」 と患者さんに言って続けて私に 「あの人最近いつもあそこにいて病棟外の人が来るとああやって嘘ついて開けてもらおうとするんだよ。たまに扉を出る瞬間に突進して無理矢理出ようとしたりするから気を付けてね。」 と

          セキララ!精神科☆可愛い患者さん篇「妙子さん」

          底辺の底力

          そんな日もある、そんな時もある 自分に言い聞かせて過ごす日々は 苦くて苦くて 胸が詰まったような 思考が止まって 足が止まって 絡め取られて 足元からジワジワと固まっていくような そんな思いをしても 何も変えることもできない 自分の力の無さに絶望する 泥水をすすって生きる自分が惨めで嫌になる 嫌になるけど生きるために必要なら 喜んですすろうじゃないか 泥水をすすってすすって いつか泥水を泥水と感じなくなるその日まで 子どもが長い時を経て大人になりブラックコーヒーが

          セキララ!精神科経験談

          これは私が精神科で働いていた時のことを元に話を作っています。 精神科と言う名前やどういう方がいるかわかっていてもその奥底の真髄はおそらくは働いたことのある人でしかわからないでしょう。 皆さんが「大変そうだよね〜。」って言う大変だということをわかっていただけると幸いです。 ただし、精神科と言っても精神科病院の中でもランクのようなものが存在します。

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          セキララ!精神科経験談

          「暮らし」について考えてみた

          どこにでも住めるとしたらどこに住みたいか。 海が見えるところもいいし、山の中の静か場所もいい。 でも都会の方が利便性がいいし… いろいろ考えてしまいますね! あれもいい、これもいいと妄想でワクワクします。 でも私は知っています。 実は住む場所なんてどこでもいいと。笑 私は6回位引越しをしていますが、いろいろな場所に住んで思ったことがあります。 私は基本的にお風呂があって寝れたらどこでもいいのです。 極端な話、近くに銭湯があって雨風をしのげたら野宿もできます。 まぁ寒い

          「暮らし」について考えてみた

          赤い花

          あの日のことは、よく覚えていない。 たくさんの人から励ましの言葉をもらったが、白黒の中はまるで異世界のようで全く耳に入ってこなかった。 冷たく降る雨を茫然と見つめていた。 「あぁ雨は嫌だな…。」と思っていると私の気持ちとは正反対に膝の上ではしゃぐ声が響き渡る。 その楽しげな声を何となく聞きながら、ただただこれからのことと、もし君が戻ってきてくれたらこの世界もまた鮮やかに染めてくれるのだろうか、と考えていた。 この子の名前は咲(さき)。 まだ1歳半で母親の死を理解出来ていない

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          春のドレス

          綺麗なピンクや白で着飾って まるで妖精のように春がくる 梅の匂いを身にまとい 生命の息吹を撒きながら "始まり"を告げる 華やかに羽ばたく鳥たちと 美しく咲く小さな花を従えて ゆっくりゆっくり春がくる 春の訪れは生き物を呼び覚まし 私の心の内にある優しい記憶も呼び覚ます ああ、なんて穏やかな日 のんびり陽を浴びて歩き出そう きっと素敵な縁がある きっと楽しい時がある ピンクや白で着飾った妖精のような春がくる 待ちに待った春がくる

          ちょっぴり怖い話・ドッペルゲンガー

          私が高校生の時の話です。 ウチはあまり「行ってきます」「ただいま」を言わない家庭でした。もちろん、顔を合わせれば言いますが、玄関を入った時点で大きい声で「ただいまー!」とは言いません。 ほぼみんな帰ってきてトイレに行くか手を洗いに行くのでいつ帰ってきたのかいつ出ていったのかわからないということでウチの玄関には風鈴が付いていて玄関を開ける度に音が鳴って出入りがわかるようになっていました。 その日私は高校から帰宅して家にいた母と姉に「これから友だちと遊びに行ってくるから!」と言

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          精神疾患と多様性

          病気になって、今ぶち当たっている壁は就職です。 1年半のブランクがあり、今もう病気が治って元気いっぱい!という訳ではないので仕事をどうしようか悩んでいます。 おそらくなったことの無い人には全くわからない感覚だと思います。 「あ〜わかる~」で済むほど軽い感情でないことは確かです。 働かなきゃと焦る気持ちとそう考えるだけで抵抗する身体。 3人くらい自分がいてそれぞれがそれぞれの仕事をしてようやく私が出来上がってる感じです。 連携できなきゃ手足も上手く動かせないような そんな状

          精神疾患と多様性