やさしくなりたかった自分へ
自分の中にある痛みは、手放すことのできない自分自身の一部で、単なる日常で、あって当たり前のものだった。傷ついた記憶は、普段は隠れていて、いつも忘れていてそんなに思い出すこともないのだけれど、それはもちろん、自分でわざと隠しているのだった。自分で仕組んだのではないけれど、少し油断したりして、フラッシュバックしたら、緊急でシャッターが下りるようになっている。燃え広がる炎から自分を守るために。フラッシュオーバーを防ぐために。溶岩流から誰かを守るために。自分を嫌いにならないように。じ