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やさしくなりたかった自分へ


自分の中にある痛みは、手放すことのできない自分自身の一部で、単なる日常で、あって当たり前のものだった。傷ついた記憶は、普段は隠れていて、いつも忘れていてそんなに思い出すこともないのだけれど、それはもちろん、自分でわざと隠しているのだった。自分で仕組んだのではないけれど、少し油断したりして、フラッシュバックしたら、緊急でシャッターが下りるようになっている。燃え広がる炎から自分を守るために。フラッシュオーバーを防ぐために。溶岩流から誰かを守るために。自分を嫌いにならないように。じっと過ぎ去るのをただ待って、それを繰り返して、鈍磨して、丸くなる。丸くなって、刺さらなくなる。少し寂しい、虚しい気持ち。削れていく痛み。だけどそれでいいのだと言い聞かせている。変わるということは、それまでの自分を少し捨てることだからと言い聞かせていく。これでいいのだ。望んだとおりになっているよ。これでいいのだ。悲しくなんかないよ。これで生きていけるのだから。ありがとう。削れてなくなった自分のことも、いつまでも忘れてはいないよ。



最後まで読んでくれてありがとう。 無職ですが、貯金には回さないと思います😊