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音楽家の旅行記 金沢編 -Part10 3日目 朝〜 -ひがし茶屋街〜金沢城公園〜昼食-



3日目、金沢旅行も最終日だ。この日は夕方から小松空港から羽田へ戻るフライトの予定以外特に何も決まっていなかった。海外生活の中で貯まったマイルが間も無く失効期限を迎えていたため帰りはそのマイルを使っての帰京。飛行機代は無料となった。
朝食を食べながら考える。朝食は前日酒を買うときと一緒に購入したどん兵衛だ。どん兵衛は地方によって味が違うと有名なのでここ石川はどうなのだろうと興味が湧いた。食べてみると、間違いなく関東の味とは違い醤油が薄くあっさりしている。北陸風の味でもあるのかなとその時は思ったが今調べてみると北陸圏は関西味に仕上がっているらしい。石川の水ということもあり独特に感じたのだろうか。

出発〜和菓子屋

色々考えた末、まずは金沢でも名高い和菓子屋さんを目指しひがし茶屋街へ赴く事に。和菓子屋が開く時間まで宿でだらだらして過ごし、少し早めに外へ出る。この和菓子屋は上生菓子の場合基本的に前日予約が必須なのだが、当日豆半と称しいくつか商品を販売している。それを目当てに訪れた。

早い時間もあってか他に待ち人がいない間に買い物ができた。ショーケースを覗くと目についたのは羊羹。早速羊羹を選び、他にどうしようか次のものを探す。石川名物の割り氷をさらに小さく品をよくした様なお菓子を発見。これもお土産にしよう。さらにいちご大福のプラカードも発見。こちらは商品はショーケースにはなかったので聞いてみたらお作りしますとのことで、食べたくなり一つ購入。名店といわれるお店の和菓子を買えてホクホクな気分で店を出る。

いちご大福

近くのベンチに腰をかけ早速いちご大福を食そうと包装を開ける。

いちご大福

想像していたよりも大きなサイズであった。早速ガブリ。

新感覚のいちご大福であった

食べてびっくり。今までに味わったことのないいちご大福だった。
まず最初にこの大きく甘いジューシーなイチゴ。酸味はほとんどない。これだけで豪華なスイーツとして成立できるだけの美味しいイチゴが白あんで包まれている。そしてこの柔らかな羽二重餅の外側。非常に食感が柔らかくみずみずしく一体感がある。この一体感はあまりにも繊細でそれでいて洋菓子の様なコクと柔らかささえ感じられる。おそらくあんこに使われている砂糖も関東のザラメの様なミネラルを感じる様な強い味わいではなく非常に透明感のある味わいだ。そんな透明感が洋菓子っぽささえ感じさせるのではないだろうか。地元の加賀棒茶も良いが、紅茶が非常に合うのではないか、そんな洗練された味わいであった。この一つで今日1日はよかった、そう言えるくらいの満足感を得た。

金沢城公園〜昼食

和菓子を購入後、とりあえずのんびり金沢城公園を散策。青空の下桜の香りを味わいながらボケーと過ごす。気楽な時間である。が、そんな気楽な時間に思いつく。せっかく金沢なのだから最後くらい寿司が食べたい。まだ金沢の地物のバイ貝やガスえびを食べてないじゃないか。そんな思いでかなり早めの時間だが地元で人気のもりもり寿司で昼食にしようと決意し、近江町市場へ移動する。到着した時はまだ10時半ほどだったがそれでも人がだいぶ並んでおり、店の中に入った時には11時を過ぎていた様に思う。

石川地物盛り合わせ

早速金沢の地物の盛り合わせを注文。九谷焼の皿で渡された時にはびっくりしたがなんとも洒落ている。ネタはホタルイカの黒作り、白えび、バイ貝、ガスエビ、ノドグロだ。関東民には馴染みのないネタばかり。
ホタルイカの黒作りからいただく。所謂イカスミの味だ。イカスミの旨味の中からほのかに感じるホタルイカの旨味。それとは別に頼んでいたホタルイカの沖漬けの軍艦もパクリ。ホタルイカはこちらに来て何度か食べたが以前よりどんどんホタルイカが好きになってきている。初日に食べたあの鮮度抜群のものの影響なのだろうか。

続いて白えびを食べる。この粘り気のある繊細で濃厚な味。今振り返ってみると少しホタテにも似てなくもない気がする。そういえば白えびはこちらではまだ生でしか食べていない。火入れしたものはどんな味なのかとパネルで白えびの唐揚げを注文する。
バイ貝はとてつもなくコリコリとしていながら歯切れが良い。アワビとはまた違う食感だ。ガスエビは非常に濃厚。甘エビや車海老より旨味がはっきりとしている感じがする。ノドクロは言わずもがなだ。
写真には取っていないがこの他にノドグロのあら汁を注文した。非常に繊細で優しい味ながらその旨味に啜るのをやめられなくなる。

白えびの唐揚げ

そして白えびの唐揚げも到着。結構山盛りだ。スーパーでも唐揚げが売っていたので買おうか躊躇したがこっちで正解だ。やはり揚げたては良いものだ。非常に軽い仕上がり。カルシウム感もありながらやはり優しい旨味が進む箸を止めさせない。昼間からビールが飲みたくなるのを必死に我慢する。
最後はお気に入りのノドグロのあら汁を味わいつつ飲み干し、豪華な昼食を締める。名残惜しい気持ちと共に店を出る。

次回に続く。

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