禍話リライト「一員になる家」
Aさんという女性には、Bさんという中学校時代からの女友達がいる。
中学、高校時代を共に過ごし、大学こそ違う地域の大学を選んだが、同窓会などの機会がなくてもしばしば二人で会うような仲だった。長期休暇のたびに近況を報告しあっていつもお互いを高め合うことができる、そんな仲だった。親友、というものに違いなかっただろう。
大学を卒業し、二人は地元の会社――同じ職場ではなかったが――に就職した。職場が違っても、二人の仲の良さは相変わらずだった。一か月に一回は顔を合わせて、彼氏できた?とい