日記 【FIRE 最強の早期リタイア術】
こんばんは。本日は、京都の本屋さんで購入した1冊の『FIRE 最強の早期リタイア術』という本について。
はじめに
FIREとは、Financial Independence, Retire Earlyの略だ。Financial Independenceは経済的独立で、Retire Earlyが早期リタイア。何とも甘い響きだ。
甘い響きだが、著者の提案しているFIREを資金ゼロから始めるには、何も考えていなかったら達成不可能だ。若い時から目標を建てて、自分自身の行動を律して、おまけにリタイア可能と判断する基準も決めて、それら全て揃って初めて到達出来る。
著者のクリスティー・シェンさんは、小学生低学年まで中国で貧困生活を送っていた。だが、お父様がカナダに移住し、その後家族が呼び寄せられてカナダに住む様になる。しかし、お金の貴重さを心に刻んでいるので、倹約家として育つ。
彼女は貧乏を経験したお陰でFIREに必要な創造力、回復力、適応力、忍耐力を培った。私も2年間無職なので、お金をいかに使わないで生きていくか工夫してきた中、これらの能力は重要だとしみじみ実感している。
早期目標設定
彼女が30代前半でFIREを達成した理由の一つは、高校生のうちからお金を稼ぐ事を念頭に進路を決めていたからだ。
クリスティーは、払った授業料に対して如何に効率良く稼げるかを基準に大学の専攻を決めている。びっくりだ。私が高校生の時なんて何も考えていなかった。大学の専攻も、最初は興味半分で勉強し始め、途中から周りの人に言われて仕事が見つけやすい専攻に変更した次第だ。
クリスティーは、好きな事=幸せ(彼女の場合、先ずはお金が稼げるか)では無いと言っている。好きな事をするのは、FIREを達成してからで良いと。なるほど、それは一里あるかもしれない。ただ、好きな事の成功が年齢と反比例しない場合によると思うが。スポーツ選手とか、アイドルとか。
倹約とパッシブ投資の生活
授業料に対して効率良く稼げる勉強をしたならば、社会に出た後に早く稼ぎ始めるだろう。しかし、私の若い時の様にクレジットカードで分割払いまでして欲しい物を買ったりしていたら、FIREなんて夢の又夢だ。著者は、学生ローンは速やかに返し、それ以外はクレジットカードなんて論外で、借金は住宅ローンでさえしなかった。
ロバート・キヨサキさんの『金持ちお父さん、貧乏お父さん』にも出てくるが、マイホームはお金を産まないので買うべきじゃ無いという考えだ。私も、マイホームを購入経験してそう思う。
クリスティーは、脳の働きに注目して、自分が辛くならない部分で上手く倹約をしていた。又、投資に関しても、手数料がなるべく安いETFや様々なYouTuberがすすめる株式インデックス投資、そして債券等をリスクとリターンから割合を決めてポートフォリオ管理している。
早期リタイアの判断基準
私が考えるに、暮らしていくのに必要な全ての経費と税金1年分 x リタイア後の年月がリタイアするのには必要だと思っていた。
年金もある筈だが、リタイア後は何年自分が生きるかわからないし、幾ら貯めれば十分なのかわからず、会社を定年退職するかクビになるまでしがみついてしまいがちだ。この本は、リタイア後が何年か関係なく幾らあればリタイア出来るかを説明していて、画期的だ。
クリスティーと彼女の旦那さんは1億円お金が合ったらリタイア可能と判断した。これは先ず、“必要な全ての経費と税金1年分“を計算して、それから投資と貯金で確実に得られそうな利率を割る。彼女は2人で1年間に400万円掛かると見て、そこから4%を割った。そうすると、4,000,000÷0.04=100,000,000となる。
1億円あれば、ここから必要な4%の投資利益400万円が生み出されるので、元金の1億円は減らさずにずっと死ぬまで生きていけると言うのだ。このフォーミュラを使って、この2人は30歳そこそこで早期リタイアした。
まあこれは、安定的に4%の投資利益が生み出される事と、1年間にかかる経費と税金が急に増えたりしない事が前提だ。彼女は、そういった場合の対処法も本に書いている。
又、彼女が言うには節約&パッシブ投資方法以外にも、事業を立ち上げたり、専業トレーダーとしてお金を稼いでFIREする事が可能だと言っている。ただ、事業や専業トレーダーは成功する人達は一握りだ。彼女の節約&パッシブ投資でのFIREは、再現性が高い。
結論
この本は、間に合うのなら高校生の時に読んでおいた方が1番得をする内容だ。
勿論個人によって違うけれど、大学や、専門学校で何を学ぶかが将来を大きく左右するので、クリスティーがどうやって授業料対稼ぐお金の割の良さを計算して勉強を選んだのか目を通しておくと参考になる筈だ。
私は40代に、大学で建築とかアートとか、自分の興味だけで勉強したら楽しかっただろうな、と思ったこともあった。しかし、それらは歳を取ってからも、リタイアしてからも、生涯教育で可能だ。なので、人に流されて決めた事だが効率良く稼げる分野を勉強して良かったと思っている。
又、高校生で無くとも、FIREを夢見るのなら、住宅ローンを組む前に是非読んでみるのがおすすめだ。
私は既に52歳なので、早期リタイアまで時間が限られているが、それでも記されている考え方と戦略は十分参考になった。何より、リタイアを受動的に考えるので無く、能動的に攻めて考えるコンセプトが目から鱗だった。
この記事が参加している募集
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?