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日記 【Lying FlatとFIREと労働力不足】

こんばんは。

今日は、ネットで読んだ記事で、インフレや商品供給の縮小だけでなく、米国内の労働力不足が引き金となって世界恐慌が起きる可能性が取り上げられていた。

最初はコロナ禍で助成金を貰っていたため、お金の為に働く必要が無かったせいもあったらしい。失業保険をもらっていた人も居る。だが、こういった給付金が無くなっても、仕事に戻らない人が結構の数いるらしい。

興味が湧いたのでもう少し調べてみる事にした。

米国では、コロナ禍が始まる前の2010年代からブログなどでFIREがじわじわと人気になって、2018年に米国のマスメディアで大きく取り上げられる様になりFIREが何かという認識が社会に浸透した。日本では、少し遅れて今話題になっている。

そうかと思えば、最近の中国ではLying Flat(躺平)といって、会社員として働くのでは無く、社会の競争から離れて、消費を切り詰めて殆ど仕事をしないで過ごすという社会的動きが若い人達の中であるらしい。

これは興味深い現象だ。世界の生産と消費を引っ張って来ていた、米国、中国、日本で少し前まで当たり前とされていた、競争を勝ち取って出来るだけ良い会社に勤め、出来るだけ昇進し、出来るだけ定年まで働き、その稼いだお金で出来るだけ高い物を多く消費する、という価値観が変わって来ているのだ。

まあ、私もそういう競争から自分で進んで降りた人のひとりなので、納得だ。元々仕事を辞めてから1年ほど香港で休んで、その後は香港で働こうと思っていた。しかし、香港で住み始めて2ヶ月後にデモが始まり、その8ヶ月後にはコロナ禍に突入した。

その後再就職のチャンスがあっても、長時間労働で精神的にも楽しく思えなそうな仕事は自ら断った。そうでなさそうな仕事は残念ながらオファーをもらう事が出来なかったのだが、一昔前なら、長時間労働でストレスの多い仕事でもそれが当たり前だと思って普通に仕事に戻っていたかもしれないと思う。

FIREとLying Flatに共通しているのは、無駄な消費を抑える事だ。今は価値観が多様化して、昔みたいに誰もが同じ超高級ホテルやレストランに行きたがったり、同じ高級時計やブランド品を身につける事に憧れたりしない。我慢するので無く、他人の欲しい物が自分の欲しい物では無いと理解して、自分に取って大切なのは何なのか考えた末に自然に消費が抑えられていると思う。

こう考えると、FIREやLying Flatの民の割合が増えていくと、生産の部分だけで無く、消費の部分でも経済の成長は止まり、一旦は縮小しそうだ。国は税金や社会保険料の収入も減る。それが世界恐慌に繋がるのかはわからないが、これからも注目していきたい動向だ。

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