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07.マリリン問題について 


マリリン問題についてです。

回答者に3つの扉が用意されます。
1つの扉の向こう側ににコルベット(車)が、他の2つの扉の向こうには辞典が用意されています。

どれでも好きな扉を選んで、コルベットを獲得するチャンスが与えられます。

1つの扉を選ぶと、
どこにコルベットがあるかを知っている司会者が、残った2つの扉から1つの扉を開け、その扉の向こう側には辞典がある(つまりはハズレ扉である)ことを回答者に示します。

その上で司会者は「今ならもうひとつの扉に変更することが可能ですがどうしますか?」と質問します。

さて、もう1つの扉を選んだ方が当たる確率が高いのか、それとも扉を変えた方が確率が高くなるのか?

という番組の内容に対して、
ある数学者が「扉を変えた方が確率が高い」と言って物議をかもし出したという話です。

なぜそんなことになるのかというと、こういうことになります。
3つの扉だとわかりにくいので、100個の扉で考えてみます。

100個の扉のうち1つの扉の向こう側にコルベットがあるとします。
最初100個の扉から回答者は1つの扉を選びます。

コルベットを当てる確率は1/100、つまり1%です。
司会者が残りの99の扉の中からハズレの扉を次々と開けていき、

最後に1つだけ扉を残したとします。当然、回答者が選んだ最初の扉と、司会者が最後に残した扉のどちらからにコルベットがあるはずです。

自分が最初に選んだ扉と、司会者が98個を次々と削除していき最後に残った扉と、どちらの方が直感的に高い確率でコルベットを当てることができると感じるでしょうか。

間違いなく司会者が最後に残した扉じゃないでしょうか?

つまり、自分の扉と司会者の扉で、当たる確率は

と、感覚的に思うはずです。

最終的にどうなるのかというと、
自分が選んだ扉がコルベットを当てる確率は1%です。

に対して、司会者が最後に残した扉にコルベットが残っている可能性は、
最初99の扉が残っていた時と同じ99%の確率になります。

扉が開いていようが開いていまいが、
司会者が選んだ99の扉全てを司会者が選んだと仮定すると、
最後の扉を開くまで司会者の選んだ扉の確率は変化しません。

これを3つの扉に置き換えると、
最初に選んだ扉の奥にコルベットがある確率は1/3
に対して、司会者が選んだ(回答者が選ばなかった)扉の奥にコルベットがある可能性は2/3です。

司会者が選んだ2つの扉がコルベットを当てる確率2/3なら、
扉が開いていようと開いていまいと確率自体は変化しないのだから、
残った扉を選択することで当てる確率を2/3に上げることができます。

僕は直感をとても重視していますが、これは直感が間違うという顕著な例でもあります。(直感でコルベットのある扉がわかるとか、直感で残った扉の確率が高いとわかる場合は別)

100の扉がある場合のケースなら、われわれの直感は
どうやら自分が選んだ扉の可能性は低いらしいと知覚することができます。
というか、

とすら感じることができます。
それが扉の数が3つになっただけで、直感で感じ取ることに変化が現れます。
合理的、思考的にとらえた方が

ことができるという場合もあります。


直感を磨いて感性を鋭くするのが重要なのと同じように、
数学や科学を学んで知っていくことで知性を高めていくことも大切です。

そして不思議なことに、両方一気に、同価値で取り入れようとしている人は世の中に多くありません。

でもだからこそ、やる価値がとてもあると思うし、
僕は実際にやっていて色々なことが見えてくるのがいい感じなわけです。



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