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本を読んで思うこと

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感じるところのあった本について書いています。
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おじいちゃんとウェディングドレス

おじいちゃんとウェディングドレス

急におじいちゃんが懐かしくなった。

今読んでいる「エミリの小さな包丁」のエミリとおじいさんとの会話が心地いいからか。

それともこないだ海で初日の出に見とれていたら、クジラとイルカを見に行く船がもうすぐ出るから乗らないかと声をかけてきたおじいさんとのおしゃべりが楽しかったからか。

わたしの祖父母は父方も母方も全員亡くなっているけれど、時々何の気なしに思い出す。

特に思い出すのが、父方の祖父母

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わたしを作る世界で一番一生懸命で純粋な料理

わたしを作る世界で一番一生懸命で純粋な料理

不覚にも美容院で涙してしまった
土井善晴先生の本「一汁一菜でよいという提案」。

好きでフォローしている方がおすすめされていたので読もうとアマゾンレビューを見ると、泣きましたと書かれていて、「えっ、お料理関係の本で涙する?」と思ったけれど、美容院で髪を染めてもらいながら、まんまと泣いた。

目からウロコだった。

私は一人暮らしだし、家族のためにごはんを作らないといけないわけではない。

でもやっ

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きれいよ、こんにちは− 『女が美しい国は戦争をしない』を読んで–

きれいよ、こんにちは− 『女が美しい国は戦争をしない』を読んで–

ある日、樹木希林さんがテレビで言っていた。

映画の舞台挨拶か何かだったと思う。
共演した吉永小百合さんに「きれいは才能だ」と言っていたのだ。

その言い方がすごく、

「彼は記憶力がいい」とか
「あの人はピンポンがうまい」とか
「彼女は編み物がめっちゃ上手」とか

そういう風に聞こえて、ずっと胸の中にあった重いもやもやを洗い流してもらった気分になった。

なんというか樹木希林さんの言葉だから納得

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何ものかになるマジック− 『BIG MAGIC「夢中になる」ことからはじめよう。』を読んで–

何ものかになるマジック− 『BIG MAGIC「夢中になる」ことからはじめよう。』を読んで–

ジュリア・ロバーツ主演で映画化された『食べて、祈って、恋をして』で有名なエリザベス・ギルバート。

彼女がその後に書いた本『BIG MAGIC「夢中になる」ことからはじめよう。』これが納得の嵐だった。

なかなかなタイトルだし、ベストセラー作家の本だから、最初はもっとこう一握りの人のアメリカンドリーム的な話かと思って構えていたのだけれど、

読むととてもリアル。

みんな同じことでつまずいたり、悩

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やっぱり本がすき−ひさしぶりのロアルドダール–

やっぱり本がすき−ひさしぶりのロアルドダール–

久しぶりに本を読んだ。

いや、本はよく読むのだけれど、「そうそう、本ってこういうものだった!」っていう本を久方ぶりに読んだのです。

小学校のころ大好きで読んでいたロアルド・ダール。
ふと読んでみたくなって、Kindleで短編集を買いました。

そうそう、熱中して読むってこうだったって、ほんと久しぶりに読んで興奮!!

ここのところ、自己啓発本とかマーケティング的なものを読むことが多かった。それ

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