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■大河ドラマ『光る君へ』第3話を深掘りしたい人のための参考本
さて、大河ドラマ『光る君へ』も第3話を終え、徐々に盛り上がりを見せてきています。もともと平安時代の摂関期を愛して已まない、私のような平安クラスタは言うまでもなく、それぞれの人物があまりにもすてき過ぎて魅了の魔法に全力でかかりに行く人が続出しています。
特に、公任さまとか公任さまとか公任さまとか、道兼さまとか(落ち着け)
兎にも角にも、主に公任さまフィーバーの影響で、こちらの記事も驚くほどたくさんの方に読んでいただきました。ありがとうございます!
いや、マジでイケメンさんで超公任さまでしたよね…発言まで含めて(照)そんな公任さまについてはこちらの本に詳しいです。
![](https://assets.st-note.com/img/1706270923600-EtLp9d7waW.png)
公任さまの生涯を詳しく知るなら、まず読むべきはこの本だと思います。
公任さまが朝廷のなかでどのような位置にいたのか、また、彼が時代を代表する文化人となった背景にあるものは何かなど、公任さまについてさらに深掘りし、イケメンなだけではないと納得することで、もっともっとドラマが面白くなることでしょう。
こちらの本については、この記事に詳しく解説などを書いています。よろしければ、ご参考になさってみてください。
また、今回の大河ドラマ『光る君へ』は、もちろん『源氏物語』を下敷きにした部分もあります。第3話の初めにあったぐだぐだボーイズトークは、まさに帚木巻の雨夜の品定めでしたよね。
ですが、どちらかというとあのあたりの時代の史実やそれぞれの人物たちのエピソードを知る方が、より楽しめるようにも感じるのです。
たとえば、『大鏡』や『栄花物語』といった歴史物語。
これらの内容をさらりとでも知っていると、ドラマの楽しみ方も少し変化が現れるのではないでしょうか。実際、第3話のなかにも『大鏡』に出てくるエピソードが台詞のなかにありました。
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私自身、院生の頃に『大鏡』の研究をやっていました。ですから、『大鏡』がめちゃくちゃ好きで、ずっと眺めていられるんです♡ そんな私の『大鏡』愛が炸裂した記事がこちらです(笑)
『大鏡』は古文ではありますが、上の角川ソフィア文庫であれば現代語訳が先についていますし、『大鏡』自体、超高齢のじいさんたちの与太話で出来上がっているので(言い方)、古文と言ってもそれほど取っつきにくいものではないです。
平安時代の世界をちょっと覗いてみたいと思ったとき、実はいちばんおすすめの作品なのです。
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さて、第1話から3話まで番組放送後に毎回感想を書いています(更新は火曜日です)。ドラマを毎週見るという習慣をもたない私にしては、相当めずらしく、ムリせず楽しく見続けられています。
駄菓子菓子。
そんなふうに楽しく鑑賞し、るんるんで感想を書いているのはいいのですが、その感想文のなかに主人公のまひろさんや三郎くんがまったく出てこない! 彼らに対して感想のカケラも見出せない! のです。
これはまずかろうと、いそいそと参考本を探しました。そうして見つけ、読んだのがこちらの2冊です。
■『紫式部 女房たちの宮廷生活』
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■福家俊幸著
■平凡社新書
■2023年11月
■980円+tax
■『紫式部ひとり語り』
![](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/128880332/picture_pc_3f489cf8d324cf4c5dab67aff26a69a0.jpg?width=800)
■山本淳子著
■角川ソフィア文庫
■2020年2月
■880円+tax
どちらも、『紫式部日記』『紫式部集』をもとに、紫式部(ドラマで言う「まひろ」)の人生を綴った本です。もちろん、ドラマで描かれる彼女とは一味も二味も異なる人物として、あの時代を実際に生き抜いた「紫式部」という女性が浮かびあがってきます。それが実はいちばんおもしろいところなのです。
どちらも同じく『紫式部日記』と『紫式部集』を軸に書かれています。そのため、出てくる逸話は相当多くの部分で重なります。ですから、どちらか一方を読むのでも良いと思います。
言ってしまえば、どちらを選ぶかはほぼ好みの問題かなとも。もちろん、二つとも手に取り、読み比べてみるのもとても楽しいです。
端的にまとめるならば、宮廷における「女房」という存在について、詳しく知りたい方には『女房たちの……』をおすすめしますし、紫式部という人物について深掘りして知りたい方には『ひとり語り』が良いと思います。
ちなみに、私は『女房たちの…』→『ひとり語り』の順に読みました。えぇ、重度の活字中毒なのでどちらもしっかり読みましたですよ。
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さて、今回も4冊の本をご紹介いたしました。
物語が進むにつれて、知りたいと思うことや興味の対象も変わっていくことでしょう。でも、そのときの気持ちに素直に従って、私自身が深掘りしたいと思う本をこうしてご紹介できればと思っています。そして、それが記事を読んでくださる方のご参考になればとも願っています。
また、こちらのマガジンには、大河ドラマ『光る君へ』をより楽しむために、私自身が読み、厳選した本たちを紹介する記事をまとめてあります。
今後も記事は増やしていきますので、よろしければご覧になってみてくださいね。(記事がある程度増えたところで価格は変更します。)
そんなこんなで、今週の第4話も全力で楽しみましょう! んじゃ、また。
記事をお読みいただき、ありがとうございます。いただいたサポートはがっつり書籍代です!これからもたくさん読みたいです!よろしくお願いいたします!