流れ藻 14. 地獄のとき 〜八、九人目の死者〜
14. 地獄のとき 〜八、九人目の死者〜
新陽区の住宅へは、私達の中で病人、妊婦、子持ちが移ることになった。 林田夫人は子持ちで、ブへトからの人だったが、同行を断った。
大同広場の中央組と新陽組とに二分してのグループとなった。
中央は場所的に仕事につき易く、何かせねば暮らせぬ状態となっていて子供のない主婦は、飯店に、立ち売りに、 派出婦に、ダンサーになるといい始めた。
子沢山の中川夫人も中央に残りたいと云って、残ったブヘトからのものが新陽区に移った。 中川夫人はそれ