見出し画像

nakanojo kraft project

週末ごとに台風の影響があった、9月も終わり。雨風で倒れた稲を急いで刈る場面に出会いました。木々も色づき落葉。栗、さつまいも、かぼちゃの三大王子がスイーツ売り場でキラキラと輝き、思わず吸い寄せられてしまう。でも最近の私は柿が好き。

少し前の日記で書いたように、nakanojo Kraft projectのアイスクリームが完成しました。実は9月初旬には出来上がっていて、地元だけでひっそり売っています。

ホンジュラス 80%と、グアテマラ80%の二種類。クラフトチョコ感残しつつ、クセは抑え気味に。そして気軽に手に取れるお値段設定。良いところに収まったと思います。

*****

蟄虫坏戸

越後妻有で見たボルタンスキーの「森の精」。遺作。ちょっとがっかりだったのは、展示が単調だったことと、深みが無かったことかな。

越後妻有アートトリエンナーレ 大地の芸術祭2022

*****

FILM

昼の蚊たたいて古新聞よんで(尾崎放哉)

高崎の通っているお店で出会った同じ年齢の流しの料理人が「おいしさ入門」という小論文を(完全に自主制作で)まとめ上げた、というのをSNSの投稿で知って、さっそく取り寄せ(わざわざ送っていただいた。飲みに出歩けばまたどこかで出会うのだろうけれど、最近あんまり外食する気力がないから)、読みました。

彼がどんな人なのか一言で説明するのは難しいし、実際よく知らないのだけど、作るお料理は美味しく、詠む俳句は味わい深く、ほとんどの期間無職でだらしがない、人間味のある人、なのかな。ふいに尾崎放哉の俳句を思い出す、そんなイメージ。

論の中心は、伏木亨「味覚と嗜好のサイエンス」(丸善出版、2008)と「人間は脳で食べている」(ちくま新書、2005)をベースにフロイト、テレンバッハ、メルロ=ポンティを引用しつつ、自身の料理人としての実感を込めた内容。

まず人間が食べるのは、生命維持のため(生殖行動同様に本能的な衝動)、次に生理に及ぼす過剰や不足といった緊張を緩和し生体に平衡状態をもたらす状態は快、その快の積み重ねが経験則となって「おいしさ」を引き起こす。こうすっきり段階を踏んで論じているわけではないのだけど、言いたいことはよく分かる。

美と美味しさはトートロジカルな面でも似ています。今までのおさらい。私の哲学の先生が主張する「美」は「快」の発露(きっかけ、ひらめき、ときめき)なのだけど、私にとっての「美」は、なんでもないこと(ときめきや快は余剰であり「美」の範疇ではない)、それで今回彼が導き出す「おいしさ」は平衡状態の「快」だという。
平衡状態…!そこにあって、過不足なく、フラットで、まるでそこにないかんじ。あ、これはちょっと先生と意見をすり合わせられる良いヒントかもしれない。

*****

INFORMATION

nakanojo kraft project
HP nakanojo kraft project 
facebook @nakanojokraft
instagram @nakanojokraft

◆クラフトチョコレート取扱場所◆
online store

[中之条]
中之条ガーデンズ
tsumuji

[高崎]
SO.ラボ
MARUOKA
VIENTO ARTS GALLERY
Kissa Coffee 生豆と焙煎

[草津]
安齋商店

[東京]
hair&gallerybooks moloco

よろしければサポートお願いします!