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味噌汁だった私は鷹の爪を知った【ユーモアエッセイ】

 


✽本編:『味噌汁だった私は鷹の爪を知った』(約2600文字/8分)


 料理の中で、味噌汁だけは若い頃から得意だった。

 しかし、料理は好きじゃない。
 これはある意味、刷り込みでもある。潜在意識に立派な根を張りつづける記憶なのだろう。



 母の料理はとても美味しい。それは今な亡き美食家であった父のお墨付きでもある。
 だが母に料理は好きかと聞くと「好きじゃない!面倒くさい!」とボヤかれた。

 祖母もまた「料理は好きじゃねぇなぁ。んだけども作らなねぇし」と、ボヤいていた。

 叔母・伯母も料理は面倒だとボヤく派だった。

 ボヤくわりにはめちゃくちゃ美味しく、知識も豊富だったのは不思議。
 ただ、料理好きの親戚のおばさんのやることは一味も二味も違っていたから、やはり好きこそ物の上手なれなのだと幼心にも刻まれた。
 
 きっと結婚して年を重ねれば、面倒くせぇのボヤき側であっても、料理は自然と上手くなるものと嗅ぎつけてもいた。

 ともかく、私の中で、料理=面倒な作業という方程式が幼い頃に成されてしまったのは事実。


炒め物でも油は極力使わない派です。肉の脂で十分



 面倒くせぇ側の母は、自身が幼少期に家の手伝いを懸命にしていた娘だったと叔母などに聞くが、母いわく、兄妹だれもしないからイヤイヤながら率先して手伝っていたらしい。

 家事手伝いに対するそんな複雑な気持ちも手伝ってか、母は、私たち姉妹には家事の手伝いをさせることはほぼなかった。

 その変わりと言ったらなんだが、私は、特に中学校の時分、部屋がめちゃくちゃ汚かったから「片付けなさい!」の怒号は常だった。
 そして「勉強しろ!」「さっさと寝なさい!」も頻度が高かった。
 YouTubeで『あたしンち』の母を見ると、当時を思い出す。

 そんな中でも私は味噌汁を作ることだけは得意だった。

 味噌汁が好きだからかもしれないが、不思議と美味しく作れる。

 


キノコは99%入れる派です



 結婚は39歳だった、はず。旦那は10歳年下。

 結婚するまで毎日料理するなぞ無かった。
 
 時が立ち、私も40代半ばである。
 子供はいないが、面倒くせぇ側でしかない私でも料理は頑張っている。

 ただ、面倒が傾斜しすぎてしまい、キッチンに立つと、ダニのようなストレスホルモンがわんさか分泌されている光景が頭に浮かぶほどである。
 胸が締め付けられるような感覚と、超絶なイライラが押し寄せてくるのだ。面倒くせぇ側の重症レベル。

 とは言え手前味噌になってしまうが、私の料理は意外とイケる。味噌汁以外にも何故か色々作れてしまう。やれば出来る!この出来栄えは母譲りか。もしくは料理が得意だった父譲りか。または才能か!?!?
 出来上がった頃には疲労困憊のメンヘラ女になっているけれど……。
 

 旦那も美味しいと言ってくれるし、作る喜びはミジンコくらい見いだせているのかもしれない。

 

面倒でもカニを食べるのは好きなのに…



 潜在意識は根強い。未だに料理は好きではないが、ルート治療を続けてきて変化があった。
 それは、いささか料理が上手くなったこと、手際が良くなったこと、面倒くせぇ側から片足ほど抜け出せていること、メンヘラ女にならなくなったことだ。
 

 ルート治療とは、、、
 文末でご紹介いたしますネ!



 料理に対してフラットまでに成長した私は、調子に乗って色んな食材を使うようになった。

 先日、44歳にして初めて鷹の爪本体そのままを購入した。
 いつもは刻んである袋詰めの物をスーパーで買っていた。

 しかし鷹の爪の知識はまだまだミジンコだった。


 ――私はやっちまった。


 乾燥していない鷹の爪の種を素手でボリボリとほじくるように流水で丁寧に取り除き、また素手で包丁で切っていった。できる限り細~く。


 辛味成分カプサイシンを皮膚に刷り込む危険行為とも知らず……。

 


 その数時間後だった。
 私の両手はビリビリとしてきた。
 時間が進むごとに、スマホの熱に過敏に反応した。
 
 お風呂に入った後が一段と酷かった。痛いのを我慢してドライヤーまでちゃんとしてしまったものだから、まるで火傷を負ったようなほど両の手が燃え、ジンジンと痛すぎて何も持てず、ジッともしていられなかった。

 私は何となく憶説していた。もしや鷹の爪?と。
 
 さっそく調べるとそのまんまの情報がわんさかと出てきた。

 鷹の爪にはカプサイシンという辛味成分があるため、素手での処理はダメらしいじゃないか。
 ビニール手袋を着用しないと、ビンビンビリビリ痛みが出てきて、最悪激痛になり手が千切れる悪を見る。

 旦那に「痛い痛い」と事の事情を両手とともに伝えたが、笑われるだけだった。

 このままでは寝るに寝られない。
 
 私は何度も水で洗ったが、唐辛子系に水は、混ぜるな危険と同等の混乱を招く。

 全然良くならない!!😨
 むしろ痛いの倍増!!😱



 このまま何かが化学反応を起こして手が真っ赤に膨れ上がってグローブみたいになって、挙句の果てにはザ!世界仰天ニュースで採用されてしまう様な驚愕ドラマになったら……。

 ほら、思考はその通りになるとか言うじゃない。



 プチパニックになった私は、同じ思いをした方のブログを読みまくり、対処法を見つけ出した。

 その方法に仰天した。

 油で洗う→石鹸で流すを3回ほど繰り返すと痛みが引くらしい。特にオリーブオイルが効果的というではないか。

 余って処分に悩んでいたオリーブオイルがキッチン棚にある。

 私はその処置をすぐさま行った。
 さらには、オロナイン・重曹・はちみつ・アルコールも試した。

 数回行った結果、痛みはスッと引いてくれた。

 あんなに燃えていた手は、平常心を取り戻してくれた。

 どれが一番効いてくれたのか分からないが、油が効果絶大であるとの情報が多数あったから『油』が良いのかもしれない。

 

 では思ったが、最近流行りの激辛商品を食べた後、やっぱりマヨネーズが良いのだろうか?
 森のバター、アボガドはいかが?
 油だったらオリーブオイルやMCTオイルが体には良さそうであるね。
 

 

 



✽追記。ルート治療



 全ての体の症状、病状、運気は凝りと関係している理論の鍼治療。
 遺伝性の凝りも全て取ることができるのはルート治療のみ。

 ルート治療にご興味ある方は、以下の記事をご覧下さい。


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考案者の白川勇作先生直伝。ルート治療技術を取得された治療院マップです。
白川先生の治療は当然師匠なのでお高いが、私がお世話になっている治療院は30分6,000円です。(2023年10月現在)


最後まで読んでいただきありがとうございます❤️


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