徳島新聞 ちょっとええ話 2022/08/16掲載 4歳の息子が、祖父母が大切にしている飼い犬に足をかまれてしまった。幸い傷は浅く、泣きわめく息子を慰めながら手当てをした。犬の毛づくろいをしてあげていたら嫌がってかみ付いてきたそうだ。悪いことが起こると神様による懲らしめ、すなわち「ばち」と考えがちである。それには思い当たる節があった。最近、息子は祖母に対して険のある言い方をしていたので気になっていた。「もうばあちゃんはいいけん」「あっちいって」「見んといて」など冷たい口調
徳島新聞 読者の手紙 2022/08/15掲載 核とは、人間がつくり出した人類史上最大の脅威であるといえる。日本は、世界で唯一核兵器が使用された国だ。その脅威を日本は身をもって世界に知らしめた。1945年8月、広島、長崎への原子爆弾投下の惨劇を私たちは決して風化させてはいけない。それが、戦後この国を託された者たちの責務だと思う。 人類に核がもたらされた以上、その脅威は永遠に付きまとうものだ。だからこそ、唯一の被爆国である日本は、永遠に核を放棄し核の脅威を後世に伝え続ける
徳島新聞 読者の手紙 2022/07/22掲載 水遊びにぴったりの季節がやってきました。子どもが通う幼稚園では、地域の方々と交流しながら行う行事がたくさんあります。先日は、竹で作った水鉄砲を子どもたち全員にプレゼントしてくださり、幼稚園で昔ながらの水遊びを教えてもらいました。 手作りの水鉄砲は、子どもがケガをしないよう、竹の切り口を滑らかに削ってありました。押し棒は、タオルやスポンジを詰めて丁寧に針金で巻かれていました。 先月は、近所の方の畑でいものつるさしを体験させ
徳島県民から見て。 ついに、受賞者が受賞辞退という事態にまで発展しました。 受賞を辞退された方の見解についてもノートで拝見しましたが、辞退理由もしっかり明記されていて、納得します。 しかし、主催者側は、文学賞の終了は新たな書き手の発掘に一定の成果を得られたと、円満な形で終わったかのような記事を出したのみで、それ以降のことについては一切報じられていません。 なぜ、こんなことになってしまったのでしょうか。本当に、本当に残念でなりません。 選考委員をもっと人気作家に‥という
徳島新聞 ちょっとええ話 2022/07/19掲載 主人が手料理をほめてくれるのはうれしいものです。ある日、石焼ビビンバが食べたいと主人からメールが入りました。作り方を調べると、フライパンでできそうだったので挑戦してみました。 肝心のモヤシやコチュジャンがありません。モヤシは白菜で代用し、コチュジャンは焼肉のたれに味噌や唐辛子を混ぜて手作りしました。主人が帰宅すると調理スタートです。 フライパンにごま油をひいて、熱々にしたところへご飯を入れます。その上に味付けした牛肉
徳島新聞 読者の手紙 2022/07/04掲載 7月10日は参院選の投票日です。私は、今まで政治についてはあまり知識のない状態で、よく分からないまま投票していました。ですが、コロナ禍以降、もう普通ではいられないんだなと感じています。 子育てをしていると、子どもに託す未来について、日々さまざまなことを考えるようになります。いろいろなことに疑問を持ち、危機感を抱くようにもなりました。気候変動、頻発する地震、ロシア・ウクライナ情勢、石油高騰、物価高、円安、食料危機、少子高齢
徳島新聞 読者の手紙 2022/06/25掲載 久しぶりに口紅を新調した。日本でもやっとマスク緩和の動きが見え始めた。目元だけ気にする生活がすっかり定着し、化粧も短時間で済ませていたが、新しい口紅を使って思いきり化粧を楽しんだ。紅を差す指にも力が入り、久々の感覚に戸惑い長時間鏡とにらめっこしてしまった。 マスクを外すことに勇気が必要と感じてしまうほど、マスク生活に慣れてしまっていて、口元を見せることが恥ずかしい気持ちにもなる。いざ公園へ出掛けると、幸せそうな笑顔がたくさ
徳島新聞 ちょっとええ話 2022/06/21掲載 阿南西部公園のアジサイが見頃を迎えている。どの草木もきれいに剪定され、季節ごとに人の目を楽しませてくれている。 春には桜が咲き、5月には濃いピンク色のシャクヤクが初夏の訪れを告げてくれた。雨がしたたる時季になると、淡く優しい色あいのアジサイと緑が相まって梅雨時の美しさを感じさせてくれる。 人から大切にされていることを分かっているかのように、公園の植物たちは元気いっぱいだ。管理人も、公園を大切に管理している。 私はこ
新聞を読んでいると、時々学生さんの悩み相談もあります。 新学期が始まる春、クラス替えでなかなか人と馴染めない方の悩み相談について、私なりに考えました。↓↓ 「深く悩まされる春繰り返す」を見ました。私も人見知りがあり、クラスに馴染めず悩んだ経験があります。誰とでも気軽に喋り打ち解けられる人が羨ましく思いますが、残念ながら私にはその才能がありません。 ですが、今では自身の性格を受け入れて足りない部分を補うことで悩むことは無くなりました。 まず、話すきっかけを作ることが重要なので
徳島新聞 読者の手紙 2022/06/04掲載 【反響】 5月27日付本欄「マスク着脱の是非 皆で共有」を読みました。私の子どもは、幼稚園に通っています。元々肌が弱いため、長時間マスクを着けさせることに不安がありました。 「お願い」されていたため、園の方針に従いマスクを着用させていましたが、かぶれて口元に皮膚炎ができ、かゆがるようになりました。まさにマスクをして苦しんでいる子でした。 実際、マスクによる弊害が起こり、どうしたら子どものマスクを外させてあげられるのか誰に
徳島新聞 読者の手紙 2022/05/22掲載 最近、本欄で「若い声」を目にすることが多くなり、うれしい限りだ。時代の転換期を迎え、不安定な世情についてさまざまな思いをもって過ごしていることだろう。 コロナ禍で、今まで当たり前だったことが当たり前でなくなり、毎日のように繰り返される戦争の悲惨な現状を見て、平和な日常のありがたさを痛感していると思う。命の重み、物のありがたさ、衣食住が満たされている幸せを改めて知ったのではないだろうか。それほど日本は恵まれているということだ
徳島新聞 ちょっとええ話 2022/05/12掲載 夕食のメニューはカレーだ。タマネギがなかったので「畑に採りに行こう」と子どもを誘った。 家に畑があり、義母が丹精込めて野菜を育てている。子どもに三つほど引き抜いてもらい、さっそく採れたてのタマネギに包丁を入れた。サクッと歯切れのよい音がして、真っ二つに割ると、温かかった。しっかりと土に根付いて栄養を吸収し、太陽を浴びて立派に育った様子が伝わってきた。野菜が生きていると思った。 採れたての野菜を調理することが、こんなに
徳島新聞 読者の手紙 2022/05/07掲載 北海道知床沖で起こった観光船事故に心を痛めている。報道から事故の要因がみえてきた。 観光船は、今回の前にも衝突や座礁などの事故を起こしていたそうだ。また、船首に亀裂が入っていたという証言もあり、関係者は危惧していたようだった。出向後に強風や高波が予想されており、同業者からは「今日はやめておいた方がよい」との忠告もあったという。漁船も出漁を見合わせていた。しかし観光船は出港し、大事故につながってしまった。本当に痛ましいことだ
徳島新聞 ちょっとええ話 2022/03/31掲載 本年度も終盤になり、卒業や卒園など区切りを迎える子を持つ保護者たちは、さまざまな思いで式典に臨んだことだろう。私もその中の一人である。 大好きな保育所に別れを告げ、立派に成長し巣立っていくわが子を、目頭を熱くして見届けた。行事の縮小や中止などがあり、楽しみにしていた最後の遠足もかなわなかったが、安全に努めながら保育所を運営してきた先生方には感謝の気持ちでいっぱいだ。 保護者同士で話す機会もあまり持てなかったので、最後
徳島新聞 読者の手紙 2022/04/06掲載 【反響】 3月29日付本欄「自殺率低い旧海部町に注目」を見ました。私は旧海部地区の漁師町出身です。 生まれ育った私が、他の地域との違いを感じていることがあります。それは「先祖大切」の精神が住民に浸透していることです。漁師町の墓は、色とりどりの花が供えられ掃除も欠かしません。近所の方が次々にお参りに来られるので、墓地の寂しさを感じない明るい場所です。 入り口の六地蔵には、地域の方が前掛けを手作りし、きれいにまつられています
徳島新聞 読者の手紙 2022/03/24掲載 戦争は人によって起こされるものだ。平和も人によって保たれるものだ。善があれば悪があり、陰があれば陽があるように、表裏一体となって二対のものがあることで均衡が保たれている。 戦争が起こっている現実を目の当たりにし、戦争の悲惨さや残虐さに心を痛めている。改めて平和な日々のありがたみを感じている。物の大切さ、命の尊さを訴えたい。 私たちにできることは、一人一人が心を改め、平和への道を切り拓けるような行動をしていくことだと思う。