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「ヒヤリ・ハット」の重要性

徳島新聞 読者の手紙 2022/05/07掲載

 北海道知床沖で起こった観光船事故に心を痛めている。報道から事故の要因がみえてきた。
 観光船は、今回の前にも衝突や座礁などの事故を起こしていたそうだ。また、船首に亀裂が入っていたという証言もあり、関係者は危惧していたようだった。出向後に強風や高波が予想されており、同業者からは「今日はやめておいた方がよい」との忠告もあったという。漁船も出漁を見合わせていた。しかし観光船は出港し、大事故につながってしまった。本当に痛ましいことだ。
 「小事は大事」という言葉がある。ささいなことから大きなことが起こり、小さなことだからといって物事をあなどってはいけないということだ。そこで、ハインリッヒの法則に基づいた「ヒヤリ・ハット(冷やり・はっと)」の重要性を改めて認識している。
 ハインリッヒの法則とは、重大事故につながるまでの背後には29の軽微な事故があり、その背景には300の異常が存在するというものだ。
 私は仕事上、ヒヤリ・ハット報告書を作成することがある。しっかりと事故の原因を把握し、再発防止に努めなければいけないと思っている。人の命を預かるということは、責任重大である。決して甘くみてはいけない。


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