焼きバナナがおいしいので、暑くてもいい。
お腹が空くと思考が停止してしまうので、手で皮をむくだけですぐに食べられるバナナを常備している。
皮に少し緑色が残った固めで青い味のバナナも好きだし、黒い点々が出てきた甘いバナナも好きだ。
そのままでも、ヨーグルトやグラノーラに入れても。牛乳と一緒にジュースにするのもいい。
▽▽▽
時間に余裕がある朝は、いつもと違うことがしたくなる。
「朝食後のデザートは焼きバナナにしよう。」
フライパンで軽く焼きめをつけたら、オリーブオイルと岩塩をふる。
熟れ気味だったバナナが更にとろとろに。香り立つ甘さはねっとりとして、熱帯のジャングルにいるみたいだ。オリーブオイルと岩塩がほどよく甘さを引き締める。
もう、今朝だけは暑くてもいい。この蠱惑的なバナナは暑さも味わいのうちだと思える。
もぐもぐとしあわせを噛みしめながら
「たっぷり黒胡椒を効かせた肉厚のベーコンとホットサンドもいいな」
「そういえば昔料理上手な叔母がモンキーバナナで天ぷら作ってくれたっけ」
「南の方で作られたトロピカルフルーツみたいなシャルドネと合わせたらどうだろう」
と、バナナに対する思いが駆けめぐる。
いつもと違うことをすれば、いつもと違う結果がついてくる。見方や視点が変わり、そこを起点にして新しい発想が生まれることがある。
私にとって料理(と言えるほど大したものは作っていないけど)とは、日常であり実験だ。
今日もおいしい実験、成功。
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