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薔薇色の日々。



追いかけても追いかけても 逃げて行く月のように 指と指の間をすり抜ける バラ色の日々よ



毎日通るおうちの薔薇がきれいでつい見惚れる。



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雨上がりの朝。

きみは少し気怠そうで、太陽なんてどうでもよさそうで、それでも名残の雫が光って、本人の意志とは関係なく美しい。


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きらめく午後。

空気をたっぷり含んだスカートで、きみは無邪気に笑う。


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月が見守る深夜。

2、3歩通り過ぎてから、深く濃い夜の香りがした。足を止めずにはいられないほどの。



昔はよく切り花を買っていたけど、この頃は野に咲く花がいちばんいいと思える。

根を張って、枝を伸ばし、つぼみができて、花が開く。雨の日があり、横殴りの風が吹いて、雪の日もあれば、カンカン照りの日だってある。

だけど、いつもそこにいる。それが頼もしい。



ご近所さんの薔薇は、少しずつ褪色して水分量が減って、地面に花びらをばらまいている。

その姿さえ、アンティークのドレスのようで美しい。



あの時感じた夜の音 君と癒やしたキズの跡 幾つもの星が流れていた 慰めの日々よ






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