サトエリ

フリーランスでグラフィックデザイナーをしています。hp: https://310-dh…

サトエリ

フリーランスでグラフィックデザイナーをしています。hp: https://310-dhouse.jp/ ▶︎ 新しい働き方LAB第一期生を終えても、なお非利き手(左手)でのスケッチ練習を継続中! ▶︎ 2022年10月から自分のしるしを作るワークショップ、私紋スクエアをオープン!

最近の記事

私紋ワークショップの言語化から見えてきたこと

私紋スクエア2周年を迎えて 10月15日で私紋スクエアをオープンして2年を迎えることができました。 これまで私紋に興味を持ってご参加いただいた方、オープンまでのトライアルで貴重な意見を述べてくれた友人、プロダクト作りでお世話になった業者の方々に改めて感謝御礼申し上げます。 ありがとうございました! 皆さんのご関心とご協力がなければ、私紋は生まれませんでした。 私紋作りを通して毎度思うことですが、一人一人ユニークな個性があり、同じデザインは二つとしてないところが、作製者とし

    • 文字誕生前の経営データ

      私紋スクエアのワークショップでは、私紋作りに取り掛かる前に、ハンコの歴史について軽く学びます。その時に出てくる人類最初の文字、楔形文字ですが、それ以前、人類はどのようにコミュニケーションをとっていたのでしょう。 粘土駒紀元前7500年〜3500年、古代メソポタミアでは下の写真にある粘土駒を用いて、家畜や物品の数を数えるなどの管理を行なっていたそうです。今でいう、経営管理ですね。三角錐、円柱、球体は穀物の大きさを示しています。 時代は進んで紀元前3500年〜3100年になる

      • 1000年後の私紋、遺跡発掘を目指して

        2021年、ハンコのデザインコンペに落選した案を2022年6月からワークショップ形式として試験的に実施。同年10月にオープン。 これまで試験的運営で協力してくれた友人や家族、そして正式オープンしてからご参加いただいたお客様を合わせて、100私紋に達しました! 海のものとも、山のものともつかない謎な私紋にご関心を寄せていただいた皆様へ、心より感謝を申し上げます!! 私紋スクエアを始める前は これをやってどうなるか分からない ↓ 分からないけれど、悩むのは無駄だろう ↓ な

        • 自分のしるしを刷ろう

          シルクスクリーンを使って私紋を刷る私紋スクエアのワークショップ、第二弾は自分のしるしを刷ろうです。 第一弾で作った私紋をシルクスクリーンを使って、布、プラスチック、木、紙などに刷ってオリジナルグッズを作ります。 シルクスクリーンというのは、印刷技法の一つでプリントゴッコを知っている世代なら馴染みもあると思うのですが、それ以外の世代であれば網戸のようなシート上にインクをのせ、スキージーというヘラのようなものを使ってインクを落として印刷する方法です。 透けて見える私紋(絵柄)

        私紋ワークショップの言語化から見えてきたこと

          動く私紋 踊る私紋 私紋で遊ぶ

          グラフィティアートのオークション会場で昨年の秋、知人からの招待で渋谷で行われたグラフィティアートのオークション会場へ足を運びました。そこで見たアナログとデジタルを合わせて作られたアート作品を見た瞬間、これだ!と思いつき、早速(と言っても数ヶ月経ちましたが・・・)動く私紋、踊る私紋を作ってみました! できた作品がこちら。 私紋=自分のしるし≒ハンコ私紋は言い換えればハンコのようなもの。ハンコに朱肉をつけて紙の上にポンっと押したら、ハリーポッターの世界のように印章が動きはじめ

          動く私紋 踊る私紋 私紋で遊ぶ

          金印『漢委奴国王』を鑑賞しに福岡へ

          金印の前の腹ごしらえハンコの歴史と聞いて、殆どの日本人が思い浮かべるのは社会科の教科書に載っていた金印『漢委奴国王(かんのわのなのこくおう)』ではないでしょうか? 私紋スクエアの『自分のしるしを作る』ワークショップでは、始めの10分間はハンコの歴史について学びます。 人類はなぜ印を刻み、所持していたのか。 ハンコには現代にも通じる使用用途だけでなく、その時代を生きた人々の暮らし、思想、信仰などが刻まれています。そしてこの金印、私たちの記憶には大昔の遺物のように感じるので

          金印『漢委奴国王』を鑑賞しに福岡へ

          2024年の古代妄想

          あけましておめでとうございます。 元旦の能登半島地震、二日の羽田空港での事故、被災者及び関係者の皆様には心よりお見舞い申し上げます。 そして被災されている方に一日も早く心穏やかに過ごせる日々が戻ってくることをお祈りいたします。 昨年の11月に地域の防災訓練に参加したばかりで、改めて平常時での想定訓練は大切だなと感じる年明けになりました。 2023年を振り返ってみて昨年を振り返ると、急に時のスピードが早くなったと感じる一年でした。 新型コロナウィルス感染症が5類へ移行された日

          2024年の古代妄想

          2023年の古代妄想

          2022年を振り返ってみて昨年を振り返ってみれば、一歩踏み出せた年となりました。 2022年の年初めから進めてきた自分のシンボル『私紋』作り。これを広げるにはワークショップ形式を取るのが最適だろうというシナリオを、雑貨屋を営む友人の協力を得て6月から実行。3か月間で約30名近くの友人の協力を得て、運営方法を探りながら10月16日に『私紋スクエア』という名前でソフトオープンに漕ぎ着けました。 はっきり言って、誰がこの海のものとも山のものともつかないワークショップに来てくれるのか

          2023年の古代妄想

          私紋ができるまでの4つのステップ

          デザインやアート経験がない人でも、私紋スクエアでは必ず自分のしるしが作れます! と力説したところで説得力がないので実際ワークショップで行う作製手順をお見せいたします。 作り方は簡単! 4つのステップに沿って手を動かしていきます。 ステップ1 自分が大切にしてきたコト、好きなモノ、これまで続けてきたコトなどを単語で反射的に書き出します。具象的なモノ(猫、ワイン、ケーキ)から、やや抽象的なモノ(旅行、自然、家族)、抽象的なモノ(平和、愛、絆)まで、思いつくままに書き出してみ

          私紋ができるまでの4つのステップ

          私紋スクエアをはじめました

          ハンコのデザインコンペに参加 今年1月からNewハンコprojectと名を打って、粛々と図案作りを進めてきました。コロナが蔓延してから一層脱ハンコと言われる中、この人はなぜこのタイミングでハンコ作りに精を出しているんだろう?と思われたかもしれません。 なぜって?動機は? いたってシンプルです。2021年、桜は散り眠気もスーパーMaxな頃、ネットでハンコのデザインコンペがあることを知ったのです。 初めは(ハンコ・・・ですか・・・)と興味はさほどなかったのですが、私の心を鷲

          私紋スクエアをはじめました

          左手(非利き手)で描く練習を積むと、右手にどのような影響を与えるか?#研究報告書

          6月から半年間、毎日(休暇の4日間を除いて)左手を使ってスケッチ練習を積み重ねてきました。スケッチ初日は生まれたての赤子ように、鉛筆を握る手もぎこちなかったのですが、半年後にはグングンと右手の背丈を越す勢いで確実に成長を遂げました(手のサイズは変わっておりませんのでご安心ください)。成長の記録を最終報告書で、ご覧いただければ幸いです。 ◆実験の目的と背景 私はフリーのグラフィックデザイナーとして働いていますが、デザインだけでなく、イラストも描けた方が仕事の幅が広がると思い、

          左手(非利き手)で描く練習を積むと、右手にどのような影響を与えるか?#研究報告書

          10月の左手 -魔界特別編-

          10月は魔界でさまよう中、左手でのスケッチ練習を重ねました。 左手の役割もこれまでの実験ことは異なる、儀式的役割を担うことに。 朝起きて15分スケッチし魔界へ下降。魔界から戻って再び15分スケッチして就寝。 中間報告書では以下のようなことを書いていましたが・・・ 左手のスケッチ練習から仮説以上のことが得られました。 一つ目は集中について、二つ目はスケッチ対象物の見方について、三つ目はこれから新たに検証します! 三つ目、何かを検証するつもりだったようですが、今となっては『

          10月の左手 -魔界特別編-

          9月の左手

          9月の左手でのスケッチ練習です。 9月1日 毎月2回行う測定スケッチ。決まった人物画(45分)と1分間ひらがなです。 左手 右手 この人物画は毎回描く度、違う人物に見えるのが面白い。そして、左手と右手でも違う人物。 9月2日 - 5日 オカメインコ 人間がここまでチークを入れると、おかめ納豆にしか見えないけれど、インコがチークを入れると、なんともたまらない。 寝不足気味の朝は集中力に欠けました。そんな時は絵全体を見るのではなく、鉛筆の先を目で追っていると、なんと

          9月の左手

          『You+』 菊の花

          今回は、クリラボEXPO2021の「you+ 私を変えてくれたもの」のイラスト部門に応募したいと思います。 「私を変えた」と言うのとは少し違うと思いますが、私の中にある祖父の印象が変わったのは、祖父がパーキンソン病を患ってから数年後のことです。 アメリカからの一時帰国中、祖父母を訪ねると、祖母が嬉しそうに一枚の紙を持ってきて話し始めました。 「ねぇ、この絵見て!お父さんが描いたのよ。お父さんがこーんなに上手に絵を描けるなんて知らなかったわ。もぅ私、びっくりしちゃった。」

          『You+』 菊の花

          8月の左手

          8月の左手でのスケッチ練習です。 7月31日,8月1日/3日/4日 あえて難易度の高い、ペッパーミルをモチーフに選びました。左右対称に楕円を描く。描き直しても描き直しても歪む。左手で描いてるから、右側に傾いてしまう。オリンピック体操選手の身体能力を見て、同じ人間だと思えないのは分かる。でも自分の左手は右手と対になっているのに、なんでこんなにも左手を微細に動かすのは難しいんだろう? そんなことを考えながらも、不器用な左手が愛おしい今日この頃です。 左右対称関係にあるモチーフ

          8月の左手

          7月の左手

          7月の左手の練習風景です。 7月1日 毎月2回行う測定スケッチ。決まった人物画(45分)と1分間ひらがなです。 前頭葉が大きく剃り出てますね・・・ 7月2日-5日 アカエイです。ぺったり、滑り感を出すって難しい。巨大おたまじゃくしがマントをつけたのがエイなんですね。 アカエイは波打ち際や入り江に潜んでいるので、踏んづけないように気をつけましょう。毒針に刺されて大変!! 7月6日- 9日 キハダです。図鑑に載っている魚が左向きなのは、右手で描く構図になっていたんです

          7月の左手