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【ウガンダ旅・12】治安はいいほう。「初めてのアフリカ」にお勧めしたい

2022年7月に10日ほど滞在したウガンダの旅日記です。よければこちらを先にどうぞ!

まえがき代わりの 前置き

ウガンダの治安ってどう?

一口にアフリカといっても、国によって、エリアによって、治安はさまざま。ウガンダはアフリカの中では比較的いいほうだと言われています。

でも「アフリカの中では」と言われても、そもそもアフリカの平均がわからないですよね。わたしも3カ国しか行ったことがないのでわかった風なことは言えませんが、たぶん、もっとも危険な地域の一つはコンゴ民主共和国(旧ザイール)の東部。

レアメタルや金などの鉱物資源が豊富な地域に武装勢力が集まり、現在進行形で多くの住民が犠牲になっています。危険すぎて、国際機関の人や研究者も入れません。外務省の海外安全情報でも危険度レベルで最高の「退避勧告」です。

退避勧告エリア以外はそこまで危険ではありません。わたしは2014年に西部の奥地に住むボノボを見に行くことができました。それでも、日本人女性ひとりの徒歩移動は、誘拐・傷害などの深刻なトラブルに巻き込まれる危険があります。外出は常に複数人で、信頼できるドライバーに車で連れていってもらっていました。

のどかなウガンダ

それに比べるとウガンダはずーっとのどか。日中で、人が歩いているところなら(つまり、人目があれば)、ひとりでも歩けます。

もっとも、深夜にスマホ片手に歩いている女性も多い日本ほど安全なわけではなく、とくにスマホをターゲットにしたスリやひったくりは日中、人目のあるところでもひんぱんに起きています。街歩きのときは、「スマホはバッグにしまい、持ち物に注意を払いながら」が鉄則。

でも、基本的な自衛をしていれば犯罪に巻き込まれる確率はだいぶ下げられるのがウガンダです。ヨーロッパや東南アジアなどへの旅でも、日本にいるときより気をつけて出歩きますよね。それぐらいの感覚+α(外務省や大使館が出している、治安の最新情報をチェック)でいけると思います。

アフリカに行ったことのない人に観光でコンゴ民主共和国に行くことは勧めないけれど、ウガンダはむしろ、アフリカ入門編としてお勧めしたいぐらい。マウンテンゴリラやハシビロコウの生息地をはじめ、首都カンパラにも見どころがいっぱいあります。

これまでに書いた「見どころ」の話はこちらに。

でも、ウガンダって遠いんでしょ? 行くの大変じゃないの?と思いますよね。実は、想像するほど大変ではないんです。

日本からどうやって行く?

わたしはカタール航空を使いました。首都ドーハの巨大空港を経由し、ウガンダのエンテベ空港へ。ウガンダやタンザニアなどの東アフリカに行くには中東のカタール航空やUAEのエミレーツ航空が使いやすいです。

日本からウガンダまでは、乗継を含めて20時間ぐらい。最近はヨーロッパに行くにも中東を経由する人が多いですよね。ヨーロッパに行く予算と時間があれば、東アフリカには十分行けます。

ウガンダ国内での移動は?

このマガジンの「【ウガンダ旅・2】バイクタクシーとおんぼろハイエースがひしめくカンパラ」でも書きましたが、ざっくりとおさらいしつつ、ウガンダのUber事情もご紹介しましょう。

ウガンダのエンテベ空港から首都のカンパラまで、電車やバスなどの公共交通機関はないので、個人旅行のわたしはあらかじめタクシーを手配しました。空港で客待ちしているタクシーに乗ることもできるけど、初めての国に着いて最初の移動は慎重にいきたいところ。

カンパラまではきれいに整備された道路で、1時間ほど。カンパラにも公共交通機関はありません。選択肢は、「ボダボダ」と呼ばれるバイクタクシーか、「マタツ」と呼ばれる乗り合いタクシー(ハイエース)か、ふつうのタクシー。Uberもあります。

バイクタクシー「ボダボダ」は安く、市内の深刻な渋滞の影響も受けないのが魅力です。ただ、残念ながらめっぽう危険。ノーヘルの2人乗りで、ぼこぼこ道や車や人すれすれを走るんです。交通量の少ないところを短距離で乗るなら爽快なんですけどね。

乗り合いタクシーの「マタツ」も、バイクタクシーと並ぶ市民の足。ただ、乗り合いなので着くまでの時間が読めず、スリが多いので気が抜けない。

となると現実的な選択肢は、信頼できるタクシー運転手さんを見つけて、必要なときはその人を呼ぶか(運賃は交渉)、Uberです。Uberはカンパラでは広く普及していて、女性ドライバーもいるぐらい。

面白いのが、スマホでUberを呼んでも、よほど大きなランドマークに呼び出すのでないかぎり、ドライバーさんから「どこにいるの?」と電話がかかってくること。電話がつながらないと、あるいは電話が使えても自分の居場所を説明できないと、ドライバーさんはたどり着けない可能性が高いです。

どうやら、みんな地図が読めないみたいなんですよね。地図って慣れれば誰でも読めるようになるもんだと思っていたけど、そういうものではないのかもしれない。それに、Google mapでは私有地なのか道路なのかわからないとか、車では入れない道なども多そうです。

Uberでは人力でカーナビを

なんとか無事にピックアップしてもらって乗りこんだら、行き先は口頭で説明します。

厄介なのが、その場の誰もが初めて行く場所。仮に住所を知っていたとしても、たいてい、通りの名前と「35」などの数字がひとつだけです。

そこで、昭和の人間には昔懐かしい「運転手以外の人がナビをする」モードが発動します。つまり、乗客のわたしが、自分のスマホのGoogle mapと現在地を見ながら、「えーと、その先を道なりに右で、その先の分岐を左。え、一方通行か、しまった!」とかやるわけです。

これが、やってみるとめちゃくちゃ懐かしい。カーナビ普及前はみんな、助手席の人がロードマップを膝の上に開いて人力でカーナビをやってましたよね。

目的地が近づくとGoogle mapはあまり役に立たなくなるので、速度を落として注意深く建物や番地表示を確認します。たいして道幅のない道路で徐行するせいで、後ろの車にクラクションを鳴らされることも。

都市部以外の農村地域にいくと番地もないので、今度はRPGモード発動。つまり、「そのへんの人に『〇〇ってどっち?』と聞きながら進む」。最後の最後は、目的地の人が自転車で迎えに来てくれて、その自転車の後ろを車で追っていってようやくたどりついたりする。乗客のわたしは黙って乗ってるだけなんだけど、達成感があって楽しい。

そんなわけで、どこに移動するにも基本的に時間は読めません(笑)。でもそれを込みで過ごすのがアフリカ旅の「らしさ」かもしれません。不思議と、日本で同じようなことに巻き込まれるとじりじりいらいらするけど、アフリカでは「そういうもの」と思って受け入れられちゃう。人間の適応力ってすごいです。



ウガンダ旅のメモ バックナンバー

・行く前の話(全4話)

・ここからが旅行記(これからもまだまだ続きます)

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