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Why地球環境戦略推進室? 若手社員2人が、副室長に直撃インタビュー!

2023年4月、地球環境戦略推進室が新設。併せて全社環境活動の推進体制も明確化されました。
 
新設の狙いや、体制を強化して環境に力を入れる理由は何でしょうか?
私たち社員は、環境に対して何をすべきでしょうか?
 
2023年度 環境月間の特別企画として、新入社員のC&Iプリンター営業部 江原尚紀さんと入社4年目の地球環境戦略推進室 ようはんさんの2人から、地球環境戦略推進室 副室長 木村勝己さんに質問を投げかけてみました。
 
木村さん、よろしくお願いいたします!

左から、楊さんと江原さん。 楊さんは、経営理念にある「地球を友に」が好きで、この言葉が入社の決め手の一つになったとのこと。 江原さんの入社の決め手は、ご自身の「サステナブルな社会の実現に貢献したい」との想いと、 環境を重視するエプソンの姿勢が一致していたから、と語る。


昨今、脱炭素社会への取り組み、持続可能な資源の活用、生物多様性の保全などが企業に問われています。それらの要求は高まるばかりであり、持続可能性(サステナビリティ)が地球規模での社会課題といえます。
 
2021年、エプソンは「環境ビジョン2050」を改定し、「カーボンマイナス」と「地下資源※消費ゼロ」という、野心的な目標を設定しました。目標に到達するためには、今までのやり方を抜本的に変える「変革」が必要です。そこで、環境ビジョンの実現性をより高めるために、環境戦略の取りまとめを行い、全社環境戦略の立案とその推進責任を担う機能として、2023年4月、地球環境戦略推進室を設立しました。全社の環境活動を強力に牽引し、強い意志を持って実行につなげていきます。

※:原油、金属などの枯渇性資源。


社長直下に設けられている地球環境戦略推進室の下部組織として、6つの環境部会(環境技術開発、環境ビジネス、環境コミュニケーション、環境DX、全社横串テーマ、Scope3戦略)を設けました。各部会の戦略オーナーは、事業や本部運営の責任者である役員の皆さんです。また、戦略実現に必要な個別機能を持つ主管部門長を実行責任者として選任し、環境戦略の立案とその推進責任を担っていただく全社横断的な組織体制となっています。

ひと昔前の環境活動とは大きく異なり、すべての組織・部門の取り組みが必要不可欠になります。今回の推進体制のポイントは、各主管部門が環境を含めた形で事業戦略を考えられるようにするためのものです。事業戦略の中に環境戦略が盛り込まれることで、環境活動が本来業務の中で進むことを期待しています。


エプソンは1942年の創業以来、「世の中にないものを創り出したい。世の中を変えていきたい」という想いのもと、成長してきました。例えば、時計史に革命をもたらした世界初のクオーツウオッチ。一般家庭での写真印刷を定着化させたインクジェットプリンター。企業のプレゼンテーションシーンを変えたプロジェクター。いずれも志を高く持ち、自分たちが作りたい世界を描き、幾多の困難を乗り越え、地道に努力し続けてきたからこそ成し得たのです。裏を返すと、今までの延長線上の「無難な」目標では、社会を変えていくことは困難だ、と先輩方が教えてくれているといえます。
 
だからこそ「世の中を変えたい」という強い想いが、環境ビジョンの高い目標に込められているのです。当然、生みの苦しみはあります。けれども、エプソンの志に共感し、動き出す社員や社外のパートナーがいるはずです。その動きを本流にしていくのが、地球環境戦略推進室や各部会の役割でもあります。困難を乗り越える「組織力」と、挑戦を続ける「企業風土」の高みを目指して、自由闊達なコミュニケーションを重視しています。



現代の技術で、「カーボンマイナス」や「地下資源消費ゼロ」に向けた取り組みを実践しようとすると、従来よりも多くの費用が発生するケースが多く、経済合理性がないと感じる人もいるかもしれません。けれども、社会が急激に変わっていく中で、2050年はどうなっていると思いますか?
皆さんも一緒に想像してみてください。


エプソンの目指す「持続可能でこころ豊かな社会」実現のための投資は、社会価値を生み出すためのものであり、それは社会・将来世代への先行投資といえます。よって、企業経営をひっ迫させる追加的なコストではなく、エプソンという会社そのものが持続可能となっていくための必要な投資・費用であり、さまざまなステークホルダーからの期待に応えていくことにもつながっています。また、再生可能エネルギーや再生材料の切り替えなどは短期的にはコストアップになりますが、このような取り組みを拡げ一般化させていくためには、誰かが取り組みを先導・先行していくことが必要です。

エプソンの取り組みだけでは限界があり、社会を変えることはできません。私たちの想いに共感する方々を増やすことで、さまざまなパートナーとの協働により社会や技術の変革は加速できると信じています。政策や技術の進化により、現在はコストアップとなる費用もだんだん減っていくでしょう。「環境対策の費用の削減」と「環境対策に取り組む」という好循環が実現できると信じて取り組みを進めています。

これからの社会、資源が潤沢にあって今までのような大量生産・大量廃棄の世界が永続するとは思えませんよね。気候変動対策や循環型社会に向けた技術革新は、これからさらに加速すると考えられ、もしかしたら、2050年には「カーボンマイナス」や「地下資源消費ゼロ」を前提とした社会になっているかもしれません。


とても前向きな質問ですね。
学生時代は授業などを通じて影響を「受ける」立場だったと思います。一方で社会に出たら、世の中に影響を「与える」立場になったことを自覚してください。まずは、業務を通じて同僚や上司、他職場、お客様にどのような影響を与えるのか、考えてみることが大切です。それはまさしく、エプソンにおける個人のパーパス(My Purpose in Epson)を見つけることと同じだと思います。
 
例えば、江原さんは入社後の抱負が「サステナブルな社会の実現に貢献したい」ですね。その想いと、自身の業務と照らし合わせてみてください。その二つの重なる部分を見つけ出し、それを目指して実践していくと良いでしょう。
 
江原さん以外の皆さんも、ご自身の環境への想いと、業務を照らし合わせて考えてみてください。My Purpose in Epsonを考える機会を利用してもいいかもしれません。従業員一人ひとりが世の中やエプソンの環境活動を自分事として捉えていただき、長期的な視点を持ち、主体的な行動に移す機会としていきましょう。


【江原さん】
環境戦略を第一線で進める木村さんへのインタビューから、エプソンの環境戦略に対する想いの強さ、本気度を肌で感じることができました。何度も発せられた「世の中を変えたい」という言葉が印象的で、エプソンの環境戦略の根底はこの考え方にあるものだと感じました。世の中の時流に乗るのではなく、先んじて世の中に良いことは何かを追求する姿勢が、大胆な目標で世の中をリードする環境戦略につながっていると思いました。まずは当事者意識を持ち、営業として環境戦略に貢献できる点は何かを日々の業務で模索し行動していきたいです。


【楊さん】
「世の中を変えていきたい」という強い想いが印象的でした。このような風土が根付いたエプソンだからこそ、世の中の変革を牽引する役割を果たせるのだと感じました。環境教育・啓発の担当者として、先輩たちの熱い想いやエプソンの歴史・風土と現在の野心的な環境目標を結びつけ、それらをストーリー化して社内・社会に浸透していきたいと思います。