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てんかんと社会

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2023年3月の記事一覧

障害者雇用 日々つれづれ 印刷地獄

障害者雇用 日々つれづれ 印刷地獄

2月上旬。

4月の新入社員研修で配布されるレジュメの印刷が始まった。

その量については、前々から先輩の障害者さんに半ば脅されていたのだが、私はのほほんと構えていて余裕をぶっこいていたところ、いざガイドを前にしてその膨大さに白目をむいたのだった。

計13冊×人数分×1冊あたりの枚数でいうと、全部で10,640枚(全12章)であった。

それを章ごとに小分けに冊子にしてホッチキスで2か所ずつとめ

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障害者雇用 日々つれづれ シュレッダー掃除に思うこと

障害者雇用 日々つれづれ シュレッダー掃除に思うこと

障害者雇用の契約書に書かれていた業務のひとつに、シュレッダー掃除というのがある。

この業務は、業務というより作業なのだが、毎週金曜日の夕方にここ1週間で破棄された紙くずを機器から回収し、作業中に飛び散った紙くずたちをほうきとちりとりで掃除して特大ビニール袋をくくる、といういかにも単純明快な作業である。

作業中に粉塵が舞い上がり洋服は粉と化した紙まみれになる。オフィス用のシュレッダーだけで2台あ

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障害者雇用で1ヶ月⑤  担当社員さんとの面談

障害者雇用で1ヶ月⑤ 担当社員さんとの面談

4週目に入り、採用面接を担当してくださった社員さんが声をかけてくださった。
ふだんから私を気にかけてくださっているのだが、ここいらでちょっと個室で面談をしませんかというお誘いだった。
いったい何を話していいのかさっぱり分からなかったためそれを問うと、気楽にお話でもしましょうとのことだった。

一般で採用された人にはこんな機会はないそうだが、障害者雇用の場合は定期的に面談をしているのだという。ガス抜

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障害者雇用で1ヶ月④ 在宅勤務

障害者雇用で1ヶ月④ 在宅勤務

在宅勤務が始まったのは、働き始めて3週間目のことだった。業務もまだよちよち歩きの頃である。パソコンの画面を見つめては来ないだろうメールを待ち続け、途方に暮れて部内共有のフォルダを片っ端から開いたり(これはむしろ業務内容を把握するために勧められていた立派な「業務」だった)、パソコン画面のスリープ状態のための写真をダウンロードしたり、部が所有しているビジネス本や自己啓発本を持って帰って熟読したりして楽

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