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成功事例から導いた「栄養管理アプリ SIRU+(シルタス)」誕生のストーリー|en-Talk#4 シルタス株式会社 代表取締役小原一樹さん

en-Talk〈エントーク〉は、場所や人、環境を問わずに起業家と話すことが出来る、起業や新規事業について一緒に考え、共に成長が出来るフラットな場を提供しています。

〈こんな方にオススメのイベントです〉
◇起業したいけれど、まだちょっと不安で踏み出せない
◇起業したいとおもっているが、自分のアイデアに自信がない
◇起業するにあたり、仲間をみつけたい
◇企業で新規事業をどうやってつくるか、ヒントを得たい

今回は4月28日(水)にオンライン開催した「en-Talk #4」のイベントレポートをお届けいたします。

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第3回の登壇者は…シルタス株式会社 代表取締役小原一樹さんです!

小原一樹 (1)

プロフィール
食べることも飲むことも大好き。学生時代の世界一周の旅をきっかけに「食の適材適所」に関心を持つ。特殊冷凍技術を保有する企業に入社し、生産から販売まで様々な食品流通の現場をサポート。食の「楽しみ」と「健康」を両立させるべく、シルタス(旧アドウェル)を設立。

1. 成功事例に学ぶ

ずっと起業したいという夢があったと話す小原さん。どのような領域で起業したいかを考えたとき、成功事例に学ぶことを意識したと言います。最初に参考にしていた会社は、Googleだったそうです。

小原さん:
Googleのサービスは、人が調べたいことや知りたいことを瞬時に教えてくれるので多くの人が利用しています。Google側としては人が検索するたびに「誰が何に興味を持っているか」という情報を多く知ることができます。そこに、広告を当てられるのがGoogleの強みです。

なので、消費者が調べたい知りたいと思っていることに対して、Googleがまだ開拓できていないことは何かと考えていました。そして考えている中で、個人の健康状態までGoogleは把握していないと思ったんですよね。

Googleの検索エンジンが、調べたいことや知りたいことを瞬時に教えてくれるように、自分の会社が創るサービスで人の体が摂取すべき栄養素や体の健康状態を教えてることができれば、Googleに勝てるんじゃないかと思いました。

そこで、この栄養管理の分野で事業を考え始めました。

2. 連携してサービスを広げていく

その後は事業について、大手流通会社から可能性を感じて頂けたことをきっかけに、小原さんは2016年にヘルスケアサービスのシステム開発を行う、シルタス株式会社を立ち上げました。しかし、小原さんは最初にできたサービスは満足できなかったと言います。

消費者にとって価値のあるサービスという一定の理解は得られたものの、大手流通会社の事業スピードと合わなくなった時期があったそうです。そこからどのように事業を展開したのかといったお話もありました。

小原さん:
大手流通会社と離れてからは、開発に本腰を入れるために、資金を調達して0からサービス開発を始めました。そのタイミングでユーザーインタビューも始めました。結果、栄養バランスの管理は消費者にとって付属の情報でしかなくて、中々「nice to have(あったらいいよね)」を抜けられないサービスだという気付きを得ました。

「nice to have」を追求してもサービスが広がらないと思い、視点を変えました。ユーザーにとって「must have(なくてはならない)」のサービスに付属する形で黒子のようなポジションでいようと考えるようになったんです。現在は、購買の記録だけでなく分析やレコメンドなど色んなサービスに連携することで自社サービスを使ってもらうよう心掛けています。

この考えに至ったもう1つの理由があります。「買い物すると栄養管理できるのは消費者にとって新しいことだから、そこをシルタスで独占したい」と僕は思っていました。

でも、独占するとサービスって広がらないんですよね。なかなか認知度が上がっていかない。だからいろんなところで、買い物すると栄養管理できることをイチ機能として、たくさんの方に使って頂くことにしています。よく「パクられるのではないか」とか、「他者サービスに使われるのではないか」等のリスクもあると言われますが、それ以上にサービスを広げることの方が大事だと思っています。

3. MVPのMがミニマムになれない

MVP(顧客に価値を提供できる最小限の製品/サービス)を作り直しながら、より良いサービスを目指しているシルタス。そのMVPに関する質問をいただきました。

-参加者からの質問-
自分たちだけで事業を始めてから、
どのくらいMVPを作りこんで何回作り直したのかを知りたいです。

小原さん:
今、アプリとしてはバージョン4です。全部作り直して、4回全面改修しています。作りこみの期間は、3ヶ月から半年くらいです。

全然MVPのM、ミニマムにはなっていないのかもしれません。僕らのサービスは、買い物、料理、在庫管理、栄養バランスの管理など様々な機能があり、それが繋がって価値があるサービスになります。そのため、ミニマムにしてしまうと価値がなくなってしまうんですよね。

ミニマムにした結果、サービスが使われないのはもったいないと僕は思っています。だから、MVPだとしてもかなり作りこみますね。

4. ユーザーインタビューの手法

お話の中でユーザーインタビューが事業を組み立てる上で大切な役割を担っていることがわかりました。つづいてユーザーインタビューの手法に関して質問もいただきました。

-参加者からの質問-
ユーザーインタビューの手法はどのように実施していましたか?

小原さん:
手法としては、シルタスの社員が自社の社員ではない人という前提でインタビューをします。日本人は優しいので「シルタスの○○です」と自己紹介すると、みんな良いことを言ってくれますので。

またサービスは、有料だという前提でインタビューしていきます。インタビュー中は、「いくらだったらお金を払ってサービスを利用するか」や「何の機能があればお金を出すか」等を質問していきます。1日3~4人へのインタビューを3、4週間するのでかなりハードにやっていたこともありますね。

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MVPやユーザーインタビューについてなど、製品開発に欠かせないリアルな事業開発のお話を代表自ら伺うことができ、他にも参加者から様々なご質問を頂きました。

最後まで読んでいただきありがとうございました!

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皆様のご参加、心よりお待ちしております!

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