【完璧ちゃん】という子供心

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完璧ちゃん

どんなことも高い完成度をめざし
妥協しない「完璧主義」の子供心さんは、

とても優秀で
しっかりした心の持ち主です。

あれもこれも成果をだせて
ミスもほとんどないので、

みんなからも
「すごいね！」とよく言われます。

「いやいや、
でも私まだできてないところがあるから
もっとがんばらないと！」

「わぁ、まだがんばるの？
完璧ちゃんってほんとすごいね！」
みんな尊敬のまなざしです。

「そう、あれもこれも
もっとうまくならなきゃ！
もっともっともっと！」

「…あれ？なんだか、
すごく苦しくなってきちゃった…」

そして、がんばる力が尽きてしまうと、
完璧にできなくなってきます。

「どうしよう、できない私になっちゃう。
まだもっとがんばらなきゃなのに…」

あのね、完璧ちゃんは
もうじゅうぶんすごいんだよ。

だっていろんなことが上手にできて、
いっぱい知っていて、
いつも正しくきちんとしてるもの。

それに、甘えたりせず、
自分でできるようになるまで
たくさんがんばっているもんね。

それは本当にすごいことだよ。

「そうなの…かな？
でも私、まだいろいろ足りないよ…？」

そうだね、
ダメなところがあると不安だから、
いつも完璧にこなしてきたんだね。

でもね、それだと
いつまでがんばっても満足できなくて、
ずっと不安のモヤモヤが消えないんだよ。

「え、やだ。
がんばっていつか完璧にできたら、
満足できると思ってたのに…」

それに、完璧になるためのがんばりは、
いつも追われているようで
本当はずっと苦しかったよね？
「うぐ」

ダメなところは、あってもいいんだよ。
完璧じゃないのが
あなたらしいところなんだから。

「…完璧じゃなくてもいいの？
すごくなくても、私、いていいの？」

「でも、すごくない私になったら
みんな離れていっちゃうかもだし、
やっぱりまだこわいよ…」

そうだね。じゃあ、
すごくなくてもあなたが好きだよ
と言ってくれる人がいたら、どう？

「…うれしいかも」

それに、完璧ちゃんだけだと
ついまた全部がんばろうとしちゃうから、
いつもそばで見守っていてくれる人が
いるといいよね。

「うん…でも、
私のためにそこまでしてくれる人なんて
本当にいるのかな？

それがね、『大人心』なんだよ。

「え？大人って、私よりもっと
完璧にきびしい人なんじゃないの？」

『本当の大人』はね、きびしいだけじゃなくて
がんばることとがんばらなくていいことを
きちんと判断して
子供心を導いてくれる存在なんだ。

「わぁ、そんな大人がいっしょなら、
もっとのびのびがんばれるかも！」

完璧ちゃんが完璧をやめて安らぐと、
はじめて本当の満足が
感じられるようになります。

「あぁ、そっか、
完璧になれば満足するんじゃなくて、
完璧じゃない私でも
大事に思ってほしかったんだ…」

これを読んでいるあなたの心の中には、
『完璧ちゃん』はいますか？

自分の中にいる
大人心と子供心を見つめてみると、
心が満たされるがんばり方に変わります。

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