スペインアルハンブラ宮殿 -Palacio del Generalife-

enfoque / 革小物職人

2023年12月28日 16:02

今までいくつか書いて来た"アンダルシア州のいくつかの街を周る旅"、実際最初に訪れた街は、このGranadaグラナダからだった。チラホラ書いていたけど…
昔懐かしゲーム盤の"スタートへ戻る" … そんな感じで。。。(笑)

新緑の季節、5月初旬、深夜0時発…
当時住んでいたスペイン、バレンシアの街からALSAの長距離高速バスにて、揺られ、揺られて、約8時間半… グラナダ到着。

**-Estación de Autobuses de Granada-**
グラナダの高速バスの駅を出たところ、中のカフェで朝食を済ませた記憶…

高速列車でも行けるが、まずバレンシア→マドリード→コルドバ→グラナダ。マドリードとコルドバで乗り換えとなり、計6時間ぐらいかかる。
なので、料金も安めで寝ていれば着く方にした… 揺れて寝れないけど。w

誰しもが向かう"宮殿"へ

高速バスステーションは街の中心から北にあるので、とりあえず大聖堂行きのバスに乗り、街の中心へ向かった。

実はここグラナダには一度来たことがあった。
クリスマスシーズンで寒かった… 朝の気温は1℃ぐらいだったな。
スペイン南部の街だが、グラナダでは雪も降ったりする。

その時はGranadaグラナダとSevillaセビーリャへの旅行だった。
同居人もわたしも、ここグラナダには暖かい時期に"また来たい!!"との思いで再訪となった。

**-Catedral de Granada-**
チラッと見えるのは、グラナダ大聖堂… また後でね

**-Plaza de Isabel la Católica-**
イサベルラカトリカ広場の銅像女王とコロンブス。
噴水の水が出ていなかった…

アルハンブラ宮殿に向かう場合、このPlaza de Isabel la Católicaイサベルラカトリカ広場からバスが出ているが、少し北東に歩けばCuesta de Gomérezゴメレス坂という坂がある。
その坂を登り、途中にあるPuerta de las Granadasザクロ門を抜けて宮殿まで行ける。
所要時間約20分ほどだったかな?

この時、同居人とわたしは先ず予約したホテルへ。
チェックイン時間前であるが荷物リュックを預かってもらえるかを聞きに向かった。
基本、スペースがあればOKしてくれたりする所もある。

"二人共リュックだけなのね、全然いいわよ〜!!"
"あざます¡Muchas gracias!" だった。

数日続く旅の場合は、結構歩いて疲労が重なってくる…やはり身軽はいい。
カメラと貴重品を持ち、ホテル近くの違うルートから "on footを選択"。
そして、ここグラナダの街を旅するならば、誰しもが向かう"宮殿"へ…

街を歩くと何かしらの発見があるもの… 有名な場所やフォーカスされたモノ以外を見ることも面白い。

しばし、坂や新緑の画像が続きますが、お付き合い下さいませ。

Google mapを使い "on foot"
フツーの民家が建ち並ぶ坂を登っていく…

坂を登って行ったら見えた、グラナダの街
この辺りに住む人たちは毎日この景色を見ているのね

5月の新緑が美しい…
レアルデラアルハンブラ通りへ突入
ゴメレス坂から歩いて来た場合でも通るルート

**-Pilar de Carlos V-**
ど〜んと立派な彫刻が施された石の壁の水場が登場…噴水らしい
上の天使の所からも水が出ていた

**-Puerta de la Justicia-**
右上の"裁きの門"から、宮殿内の"アルカサバ"(無料エリア)へ入ることが出来る

**"アルハンブラさん宅"**
メインエントランスではないが、ここからも中に入れる

先ほどの入り口から上に上がった所にある大砲。
西にアルカサバ、東に進めばメインエントランスがある

こちらが、アルハンブラ宮殿の**エントランスゲート**
ウロチョロしつつ到着、チケットは既にネットで購入済み

アルハンブラ宮殿 -La Alhambra-

宮殿という名であるが、城塞でもあった"アルハンブラ宮殿"。
元は王の住む宮殿でありながら、官僚の住宅、モスク、学校、沐浴場、墓地、庭園などの施設を備え、数千人が居住する城塞都市だったという。

イスラム王朝"ナスル朝"時代に建築された宮殿は再征服レコンキスタの後に、改築された部分もあるが、その姿は今もイスラムの香りが漂う。
アルハンブラ宮殿内の"Generalife"ヘネラリーフェ、宮殿外のダロ川を挟んだ対岸に位置する"El Albayzín"アルバイシン地区はユネスコ世界遺産。
世界中から観光客が訪れる名所となっている。

この宮殿はなかなか広い… そして見所がいっぱい。。。
まず最初にヘネラリーフェへ向かうが、野外劇場、糸杉でアーチが造られたヘネラリーフェ下の庭園を通り抜け進んで行く。

**-Jardines bajos de Generalife- ヘネラリーフェ下の庭園**
糸杉や花、水路が並んでいる素敵な景観

ひとつ進んだ先の水路と噴水
カメラを構えシャッタースピードで遊び出す… この後もずっと…

ヘネラリーフェ -Palacio del Generalife-

ナスル朝時代、王族の夏の別荘だった"ヘネラリーフェ"はアルハンブラ宮殿北側の太陽の丘にある。
別荘内にある"アセキアの中庭"の中央には約50m程の細長い水路があり、水路の両脇の噴水から弧を描くように水が吹き出している。周りは花や木で飾られた花壇、柱廊が設けられている。

**-Palacio del Generalife-**
ヘネラリーフェの入り口

**-Patio de la Acequia-** **アセキアの中庭**
南棟側からシャッターを切る
向こう側が"王の間"と"見晴らしの塔"がある北棟

miradorと呼ぶ装飾された壁の窓
カリグラフィーと言っていいのか? アラビア文字がアート

糸杉の中庭 -Patio del Ciprés de la Sultana-

アセキアの中庭の東隣にある"スルタナの糸杉の中庭Patio del Ciprés de la Sultana"へと移動。
このパティオには銀梅花ギンバイカの生け垣に囲まれた池と噴水があり、中央は石像を据えた小さな池になっている。

この中庭にはひとつの伝説があり、時のSultana王妃とAbencerraje(s)アベンセラヘス一族の騎士が、この中庭で"逢瀬を重ねていた"イチャイチャしとったと伝えられている。

**-Patio del Ciprés de la Sultana- 糸杉の中庭**
上から見た

**王妃とアベンセラヘス一族の騎士のお話**
家政婦は見た風に…糸杉の中庭は"逢瀬"の証人だった的に書いている解説板
写真が無く… ネット上をググりまくって拝借した…

このタイルの解説板は、この中庭の東側にある大きな杉の木の横ある。

この解説板には時のSultánスルタン(王)のお名前でBoabdilボアブディルと書かれている。la esposa de Boabdilボアブディルの妻=Sultanaスルタナ(王妃)ね。

お話内容を今一度確認しようとスペイン語でネットで検索してみたら…
このお話には続きがあった…

王妃と騎士の"逢瀬"イチャイチャが、時のSultán王ボアブディルにバレて逆鱗に触れ…
王の命令により、アベンセラヘス一族36名諸共…
このヘネラリーフェとは別のナスル朝宮殿の中にアベンセラヘスの間Sala de los Abencerrajesが実際に在り、そこで一族諸共というお話。

それで終わりかと思いきや…

当時、アベンセラヘス一族とゼネテス一族、この二大勢力の間には政治的な権力争いがあったという。
先の恋愛話は、実はゼネテス一族がアベンセラヘス一族を陥れようと考えた陰謀、嘘の作り話だったと。

権力争いやら… お話がどうであれ、見せしめの刑というやつですか。。。
諸説あるのかも知れないけれど… そんな昔のお話でした。

**-Paseo de las Adelfas-**
Adelfa… キョウチクトウ?っていう木のアーチの散歩道

前置き含め、アルハンブラ宮殿のヘネラリーフェでした。
いつも長くなってしまうので… 今回はここまで。次回はナスル朝宮殿Palacios Nazaríesのお話になる予定です。

今年一年ぼちぼちと書いて来ましたが、わたし目線の好き勝手な記事に訪問いただき、スキやコメントもしていただき、ありがとうございました。
今年は、これが最後の記事となります。
また、時間のある際に皆様のところへ訪問させてもらいますね。

皆様、どうぞ良いお年をお迎えください。

ではまた、¡Hasta el año que viene!

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