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春の到来... バレンシアの火祭りを彩る人たち -Las Fallas-

この年の3月中旬、春はどこか寄り道でもしていらっしゃるのか… ?
昼間はアウターはいらない日もあったりしたが、夜はまだ寒かった。暮らし始めた頃は天気の良い日も多く、雨は降っても直ぐ止むといった感じだったが、3年目のこの年ぐらいからか、気候変動による? 雨の降る日が増えた気がしていた。
お願いしますよ、いつものアレ… 晴天のバレンシアの空… 

そんな気持ちでバレンシアでの3回目の"ラス ファジャス”の最終章のお話。

雲多め、青空チラ見せの…バレンシアの空とビルヘン広場。後にここに大勢の人が集まる。


バレンシアの火祭り ラス ファジャス -Las Fallas-

2月の最終日曜日のクリダ(Crida)での開会宣言から始まり、約3週間ほど続く。
本番といわれる3月15日のプランタ(Plantà)から連日いろんな伝統行事が行われ、
3月19日最終日の夜のフィナーレには、"クレマ(La Cremà)"にて約750を超える大、小、巨大な張り子人形ファジャ(falla)を燃やし、バレンシアは春を迎える。
事前の人気投票で1位(最優秀賞)に選ばれたニノット(ninot)は焼かれず、火祭り博物館(Museo Fallero)に永久保存される。

火祭りのマスクレタなど、ここまで以前の流れを書いた記事。


張り子人形の人気投票 Expocisión del Ninot ニノット展について書いた記事。


献花パレード オフレンダ  -Ofrenda-

3月17日、18日の2日間のオフレンダ  デ  フローレス(Ofrenda de Flores)、午後4時頃から深夜まで続く、時にしっとり、時に華やかさを魅せる献花パレード。

バレンシアの街に約400ほどあるという各火祭りコミッションの人たち、赤ちゃんから年配の方までのファジェロ(falleros 男性)、ファジェラ(falleras 女性)、ブラスバンド(banda de música)、火祭りを彩る人たちが美しいバレンシアの民族衣装を身に纏い、街の2つの通りからゆっくりと歩き進み、最終のビルヘン広場にて守護聖人 デサンパラドス(la Virgen de los Desamparados)の像に、それぞれの手に持つ花を捧げる。

17日、18日の2日間、夕刻から夜にて、素人のデジタル一眼カメラでのボケ気味の画像もあるが… 雰囲気は伝わるはず。
(後のすべての画像は、当時わたしが撮影した2016年の画像である。)

続々とCalle la Pazを通って来るお若いファジェラス。
2日間で10万人越え? のファジェロスがオフレンダに参加との過去の新聞記事で読んだ。(わたし調べ)
後ろから、"我が民よ、お出迎えご苦労" 状態のベイビーファジェロスと奥方フェジェラス。
淡い色の民族衣装を纏った少女たちのファジェラス。彼女たちは赤いカーネーションを捧げる。
こちらの少女たちは黄色いカーネーション。泣いてる…もう疲れた? 小さい子にとっては相当歩くもんね。
笑顔がステキ… 大聖堂の南側から入って来た、旗手のお兄さんファジェロとお姉さんファジェラス。
周りには大勢の見物客が見守っている、撮影スポットでもある。
各火祭りコミッションのブラスバンドはパンツスーツ姿なのである。
他のデスペルタ(despertà)やパサカジェス ファジェロス(pasacalles falleros)でも欠かせない人たち。
もっそ、大所帯だった。。。
後ろ姿もまたキレイ。
¿Ay, se le cayó?  バシリカの横を通り抜けて、最終のビルヘン広場へ。
皆の視線を集める高さ15メートルほどある"バレンシアの守護聖人デサンパラドス"の木の像。
すべてのファジェロスが献花した花を登っては飾り…を繰り返すファジェロス。
皆拍手で迎える。献花終わりのファジェロス、ファジェラスは北側のナベジョス通り(Navellos)を通る。
献花終わりのお姉さまファジェラス。両耳の渦巻状の付け毛や飾りが印象的。モニョスと呼ぶらしい。
バレンシア在住者の"わたしの心の姉様"の書いた地球の歩き方の記事を読んで知った。
手を繋いで一列で元気よく歩くちびっ子ファジェロス。
Calle San Vicenteからレイナ広場へ向かうファジェラス。どこもたくさんの見物客が集まっている。
お手手繋いでレイナ広場を進むちびっ子ファジェラスと清楚な雰囲気のお姉さんファジェラ。
何か熱弁していた? 女の子のファジェラ。
時に演奏で盛り上げるブラスバンド。演奏しながらのパレードも慣れっこな人たち。
ファミリー? ファジェロの衣装渋い。ファジェロのファッションチェックし始めるてみる…
ファジェロ男子の色使いがいいな。
続いて、このファジェロのも良いなぁ。両手に華は…もっといい…
このファジェロいいわ、この合わせ方好きだわ。"すみませ〜ん、この人と同じのをください"
 "ガチのベイビー"…ファジェラやな…多分。またビルヘン広場周辺。
ご年配者、紳士&淑女のファジェロス、ファジェラス、ご苦労様です。
ゴール間近でお喋りのカップルファジェロス。
黄金色?のネクタイを締めたブラスバンド。
日が沈み出して来た頃。上品なお姉様ファジェラスと集まる一方の見物客。
カップルのファジェロス、ファジェラス。
旗をテープで繋いだ火祭りコミッションのファジェロス、ファジェラス。
お孫さんなのだろうな。
日暮れでライトも点灯、それでも光が足りなくてブレる。
わたしのカメラでは限界… ダッシュでビルヘン広場側へ向かった。
献花で作られたマントは、かなり完成していた。"花の色やマントデザイン"は毎年変更される。
ギュウギュウの中、バンザイ状態で撮影。
少し引いた絵を撮って、19時半頃に撮影終了。献花パレードはまだ深夜まで…続く。


最終日翌日20日以降の数日間。花のマント姿のデサンパラドスの像、バシリカ、噴水の廻りに飾られた花はキレイに残されて、花の香りに包まれたビルヘン広場をゆっくりと見ることができる。

おやつタイム -Buñuelos de higo-

バレンシアの街でチュロスの他によく見かけるカボチャを練り込んだブニュエロ(Buñuelos de calabaza)、チュロス共にちょっと油ベトベトも多い…
友人の留学エージェントさんから、火祭り時期だけの屋台でドライイチジク入り、イチジクのブニュエロ(Buñuelos de higo)を販売する屋台があると聞いていた。
3年目でやっと見つけて、この日のおやつに。

普通のカボチャのブニュエロだった。イチジク売り切れ…
すぐ揚げるからと… 待つ間の会話で、イチジク入りは?村のものだと言っていたが… 完全に忘れた。
砂糖をまぶした手捏ね生地のモチっな食感とドライイチジク、素朴で懐かしい味。
昨今のスイーツもあるが、現地の"実際の食"を知るほうが良いと思うのは、過去も今も変わらない。


スペインへの留学に興味がある方へ

わたしが過去にバレンシアの語学留学やあちらで暮らしていた時にお世話になった
友人でバレンシア在住者の留学エージェントさんのサイトを貼っておきます。
サイト内の語学学校と提携、オフィシャル・エージェントとして活動されていて、他の姉妹サイトのバルセロナ留学、プエンテ・スペイン留学、ワーホリinスペインなどに加え、スペイン生活の情報なども発信しておられます。
スペイン留学など興味ある方のご参考までに。


勢揃いしたすべてのファジャ -Todas Fallas-

この時、すでにバレンシアの至る街中にお目見えした約750以上のファジャ。
3月16日に小さいファジャ インファンティル、3月17日に大きなファジャの各カテゴリー分けしたセクションの表彰式で最優秀賞などが発表される。
"火祭りアーティスト(artistas falleros)"たちによって1年かけて製作されたすべてのファジャには、その時世の出来事や話題の著名人、有名人、政治風刺を含んだ表現などが折り込まれている。それらファジャには題名(lema)があり、補足文も記されているが、ほぼバレンシア語で…書かれて…おり…ます。

(この後もすべての画像は、当時わたしが撮影した2016年の画像である。)

題名は"Fallas en el Mundo"
まず、市庁舎前の巨大ファジャ(La falla del Ayuntamiento 2016)。大勢の人たちが集まっている。
巨大ファジャ…ミニ。巨大ファジャを製作した火祭りアーティストの名前が下に書かれていた。
足元に並ぶ歴代巨大ファジャの写真。左のモーゼは2014、右のライオンは2015。
セラーノスの塔近く。芸術科学都市のニノット展で見たニノットが奥に見える。
後にも以前の記事に登場したニノットの画像も。
キャッチーなファジャ インファンティルだった。
題名 "Parla'm de la Mar"  海について話して… 世界中にある海や湾などを表していた。
ぐるりと周って後ろ側。すべてのファジャに共通するのは、360度 細かな表情や仕草。
題名 "Què hi ha darrere d´un bes?" キスの裏には何がある?
特別セクションの迫力あるファジャ、人が集まっていたが…他の理由もあった。
右にある小さいファジャは、特別セクションのファジャ インファンティル2016で最優秀賞だった。
"el primer premio de la Sección Especial Infantil de Fallas 2016"  写真撮影しちゃうわな。
大きいファジャの周りには小さなニノットなども飾られている。
スペインの闘牛士の姿のニノット。
ちょっとセクシポーズなキレイな色のニノット。
中国風、なかなか迫力もあり記憶に残るファジャだった。
友人の火祭りアーティストが参加したチームのファジャ発見!!
迫力満載。この年、Sección Primera Aで2位、Ingenio y Gracia(ユーモアと知性の部門)では1位 。
Sección Primera Aでの1位。女性に人気だった。
アニメのような世界観? わたしの主観だが…凄いな〜と。
ここから特別セクション。各カテゴリーの一番上のファジャ、予算を一番かけているということですな。
題名"Circus-tàncies" サーカス…? circunstancia? 特別セクションの9位。
以前夜の画像で紹介した"バッカス"。酒の神、豊穣の神、音楽界でも人気の神様とか。知らんけど…
特別セクションで7位。
題名 "Perestroica" ペレストロイカ。政治風刺のファジャ? 特別セクション7位だった。
バレンシア語で書かれた説明書きを読むセニョール。
横には、マトリョーシカ風の元首相やら…?
el primer premio de la Sección Especial de Fallas 2016。特別セクションで最優秀賞のファジャ。
戻って、市庁舎前のファジャ。corazónが… 胸のところが光ってるのわかります?


フィナーレ"クレマ(La Cremà)"には、行かなかった…

3月19日最終日の夜、クレマは夜20時から街中のあちこちにある小さいファジャ インファンティルから燃やし始め、22時から大きなファジャ、22時30分に最優秀賞のファジャ、最後の最後23時に、市庁舎前に巨大ファジャを燃やすのである。
同時に花火も上がる。時間は少々ずれたり。過去2年2回クレマを経験済み。

この年3回目の火祭り最終日、雨も降ったり天気も良くなく、寒い…
もう、行かんとこか…  同居人も”Sí”… クレマには行かなかったのだった。
後日、youtubeという特等席で見た巨大ファジャのクレマはとても見やすかった… 満足だった。。。わたしはそうやって春を迎えた。

この年のシンプルな巨大ファジャ2016のプロジェクションマッピングの演出と、この年のクレマ(Cremà)の様子のリンクを貼っておきます。

Fallas 2016. Mapping Plaza del Ayuntamiento Valencia


Cremà Falla Municipal de Valencia Fallas 2016.
7分30秒辺りから派手になり、8分30秒辺りから燃え始める。


最後に。

バレンシアにいた頃、 日本のTV番組、世界の果てまで…に友人が火祭りアーティストととして出演、眉毛が特徴だった女性タレントとの絡みを観た。

女性:1回燃やさないでやってみ! 春は来るから!  1回やってみ!
友人:来ない…きっと。 燃やさないと来ない!!

のような下り。過去二度クレマで見て廻ったが "あぁ、燃えていく…"と切なさや儚さを感じた。"燃やさないと来ない!!" その言葉には、1年間かけて作り上げる火祭りアーティストたち、彼ら職人たちが持つ"誇らしさ"があるのかなと感じていた。

わたしも職人として、手縫いで革小物製作する人だが、燃やすのはちょっと。。。

画像も多く長くなりましたが、わたしの見た3回目の"ラス ファジャス”の最終章のお話でした。

火祭り後の翌日20日の花に包まれたビルヘン広場の様子を書く予定。

ではまた¡Hasta luego!

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