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毎日読書メモ(99)『クレーの絵と音楽』(ピエール・ブーレーズ)、それから『クレーART BOXー線と色彩ー』(日本パウル・クレー協会)

本棚にずっと飾ったままになっていた本を急に読みたくなって、パウル・クレーの本を2冊続けて読んだときの記録。ピエール・ブーレーズはフランスの作曲家にして指揮者。2016年に亡くなったので、わたしがこの本を読んだ時点ではまだ辛うじて生きていたんでした。

ピエール・ブーレーズ『クレーの絵と音楽』(笠羽映子訳、筑摩書房):21年も前に買った本(買ったきっかけとなった朝日新聞の書評が本にはさんであった)をようやく読む。芸術家の直感で、芸術家の作品を読み取っている過程は、正直言って難しかったが、豊富に挿入されたカラー図版が美しく、ドビュッシーなどのスコアの断片を読み、頭の中で音楽を鳴り響かせながらクレーをあらためて眺める。(2015年10月)

書評は1994年9月18日の朝日新聞で評者は河谷史夫(朝日新聞記者)。そんな古い記事(記事じゃないけど)はネットには出ていないので少し引用。

お疲れのようだね。いい本を薦める。楽しい本だ。表紙からいい。君はそっとなでるように見つめることだろう。扉を開くと口絵にクレー作「肥沃な国の境界に立つ記念碑」(1929年)がある。何か胸の内にあふれてくるよ。図版とスコア。僕には読めないスコアさえも、まるでクレーの作品の一種を見ているような気になってくるから不思議なのだ。(以下略)

日本パウル・クレー協会『クレーART BOXー線と色彩ー』(講談社):クレーの絵は大好きだけれど、あんまりクレーの生涯について考えたことなかった。スイスで育って、ヴァイオリン弾いて、ミュンヘン行って絵を学び、ナチスの迫害がひどくなったタイミングでスイスに帰る。画面の中で響く音楽。もっともっと見てみたかった。聴いてみたかった。
(2015年10月)

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