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在宅勤務のマスオさん

妻が前期破水となり緊急入院したものの、その当日には産まれず、とりあえず妻の実家に宿泊させてもらうことになった…というのが前回までの話。今回もその続編。

―― 破水したらすぐに子どもが産まれる

そう思っていた時代が、僕にもありました。

金曜の夜に破水した妻。しかし土曜になっても息子は産まれることはなく、日曜になっても産まれる気配が一向になかった。結論を先に言えば、破水から約2週間、息子は子宮の中に居座ることになるのだ。

もちろん、いつ産まれるかなんてのはその時点では誰にもわからない。こちとら「いつ産まれたってすぐに駆けつけるぜ!」という意気込みで待機していたもんで、思いっきりつんのめってしまったわけである。

何が一番マズかったかといえば、妻の実家に泊まっていたことである。僕も義父母も、長くてもせいぜい2~3日のことだろうとタカをくくっていたんだから。それが、あれよあれよという間に2週間近くも居候することに。そこに、妻はいない。義父母と僕の、3人暮らしだ。

そして、僕は外出がほぼない在宅勤務。1日中家にいる。しかもこの時点で、義父母に会った回数は5回程度だった。僕はこの状態で気まずさを感じないようなコミュニケーションスキルも持ち合わせていない。人生を賭けているレベルでコロナの感染対策を徹底している義父母のため、「ちょっとカフェに…」なんて言える雰囲気でもない。

何より、義母がパートに出かけて義父と二人きりになる平日の昼間の気まずさよ…。これほど時間を「永久くれェ長ェ…!」と感じたのは、僕とHUNTER×HUNTERのナックルくらいではないだろうか。

早く産まれてきてくれ…!母子の健康とはまた別のところで、そう願っていたことはココだけのホンネの話だ。

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