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お茶こそ、しあわせ。


朝、車のラジオから、ミスチルのイノセントワールドが流れてきた。

もちろん、歌う。
車の中、ひとりで歌うのって気持ちいいよね。

忘れもしない、
30年前、音楽番組で初めて桜井さんがこの歌を歌うのを聴いた、まさに雷に打たれるようなそんな衝撃、ミスチルの存在を知ったあの日のこと。
8cmのシングルCDを買って、繰り返し繰り返し聴いた。

ラジオっていいよね。
その時間ごと、いつものパーソナリティーの方の声が聴こえて、いつだってどこかとつながっている気がするから。

今日は朝から強い雨。
うちの子たちもこの雨の中、がんばって歩いて学校に行ってるのだろうか、働きながら、登校中の小学生の列を見ながら思う。




昨日も、また。
次男の同級生のお母さんと話していると、私の知らないあれこれが出てきて、だんだんと不安になってくる。

ぐら…ぐらぐら……自分の軸のようなものに自信がなくなって(その程度なら軸とは言えない、そもそも)、焦りが出てくる。

人と、他の家庭のやり方と比べて落ち込むことなんて、いつものことだ。
むしろあたりまえのことだから、落ち込むべきことじゃない、と自分に言う。


夜、次男が突然、お茶をいれてあげるよ、と言う。
どうやら、家庭科で急須でのお茶の入れ方を教わったらしい。

急須と茶筒に入った玄米茶を渡すと、一人ではかったりお湯を沸かしたりしながら、お茶を入れてくれた。
どうぞ、と、私と夫の前にお茶を注いだ湯のみを置く。
最後の一滴まで、と言いながら、自分にもあまったお茶を注いでいる。


美味しいにきまってる。
あったかくて、香ばしくて、あまくて。

次はほうれん草をゆでるって、家庭科で勉強してママの役に立つよ、と彼は言う。
(そう、家庭科は5年生になって始まったばかり。)

いや、手伝うんじゃなくて、しあわせだ。
お茶は、しあわせでしょ。
しあわせにする、ってことなんだよ。


そんな、どこかのセリフのようなことを言い出す。(自ら、名言と言っていた。)
びっくり、でもうれしいよ母は。
そう、お茶こそしあわせ、そう思うよ。



今日も、疲れたなーと言っていた私に、晩ごはんのあと、いそいそと自分で道具を出し、昨日と同じようにお茶を入れてくれた。

じゅうぶんすぎるじゃない。
誰とも比べる必要なんてないよ、ほら。


さぁ、お茶にしましょう。
疲れたとき、自信をなくしそうなときこそ、お茶をいれましょう。
何回も。




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