続けると、物語になる。


何年ぶりかの、ラジオ体操。
初日だけ、いっしょに参加してみることにした。


6時半に集まるけど。
あーたーらしーい あーさがっきったー
で始まらなくても、そっか、今はスマホからいつでもラジオ体操第一が流せる。


長期休み恒例の。
物が多い、散らかり放題、の部屋を見渡して、途方に暮れる。
無法地帯。

これ、うまく片付いているお宅ってあるのだろうか。
女の子だともう少しマシなのだろうか。
私には、わからない。


同じく、庭の雑草もひどいことになっていて、夕方、耐えきれずにわっさわっさ抜いた。
塀のない部分、我が家の庭の境界に近いところが、無法地帯になっていた。

ここ、うちの庭なんだからね、勝手に入ってこないでよね
とぶつぶつ文句を言いながら、でも気持ちよくスポスポ抜けるものだから、あっというまに抜いた草の山ができて、ちょっとすっきりした。

花壇は、育ったハーブでだいぶ埋め尽くされたからか、そういえば最近、ネコと争う頻度が減った。


千日紅がたくさん咲いていたので、切って、ドライにするために吊るしている。
ピンクの小さなポンポンだけが集まって、とてもかわいい。


今日は、ローズマリーも収穫して、ポークソテーに使ってみた。
ハーブを使うだけで、料理できる人みたいな錯覚に陥って、うれしい。

何これ、変な匂い、と言われようが気にするまい。
お子ちゃまにわかってたまるか、自己満足で何が悪い。笑




先日図書館で借りた、僕のマリさんの『書きたい生活』をまだ少しずつ読んでいる。

つまるところ、他人の日常が好きだ。………普通に生きていたら交わらないであろう他人の生活が、細部まで見えるのは面白かった。だからこそ、他人の日記が好きだし、顔も名前も知らない人の日常や思想を知るのは、得も言われぬ魅力があった。家族の話、仕事の愚痴、おいしかったコンビニの新商品や、買って良かった日用品の話。一日、一日と読み進めていくうちに、誰かの物語が立ち上がり、色づくのを感じる。特別な出来事がなくとも、小さな営みが続いていくのだってドラマだ。そして毎日、心は動いていく。


私も、誰かの日々の小さな営みを、ここで垣間見させてもらうのが好きです。
本当に、それが続いていくだけで、物語になる、と思う。

そして、この文章を読んで妙に勇気づけられ、また今日も懲りずに、私も自分の小さな日常を書いている。


だから、知ってほしいし、知りたいと思う。自分だけが苦しいとも思わないし、人の苦しさなんて簡単に測れない。色んな人の、実生活では交わらないかもしれない人の目になって、どういう世界が見えているか知りたい。日常は重く、そして脆い。しかし、その危うさをもってしても、毎日はよどみなく進んでいくし、そうやってつぶさに積み上げてきた生活を、誰にも奪われたくない。だからしぶとく書いている。

『書きたい生活』より





この記事が参加している募集

#noteでよかったこと

48,544件

#読書感想文

190,929件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?