【ドイツ暮らし】対外国人マウント・・・
マウントっていう言葉が正しいのか、はわからないが、
ドイツで暮らしていると、
「この店員、私に対して態度ひどくない?」って思うことが時々ある。
そして、その態度がひどいのは、ドイツ人ではないことが多いような気がする。
「そんな気がする」だけであって、私の勝手な差別意識なんじゃないか?みたい思うようにしていたが、
多分、ドイツ(というか海外)に住む外国人同士の差別っていうか、マウントみたいなのはやっぱりあると思う。
最近、そう強く実感した出来事があったので、その話を少し。
先日、仕事で使う書類を別会社に発送する必要があり、郵便局へ行った。
郵便局というか、スーパーに併設された郵便窓口みたいなところ。
小さなカウンターの中に、3人くらい店員がいたのだが、私を担当したのは若いお姉ちゃん。
見た目的にも欧州の人だけど、ドイツ語の発音とか、ドイツ人じゃないだろうな、と直感。
どうやら新人らしく、ベテランぽいドイツ人のおばちゃんが色々と彼女に指示をしている。
ドイツ外へ発送だったので、それ専用の伝票を貼り付ける必要があるらしく、そのやり方をおばちゃんが丁寧に指示していた。
送料は、だいたい10〜20ユーロ位かなーと頭の中で見積もっていると、
その新人のお姉ちゃんが「9ユーロ〇〇セント!」と金額提示。
安いなぁと思いつつも、10ユーロ渡すと、何度も数えたあと、
「足りない」とのことで、「え、いくらでしたっけ?」と聞くと、
今度は「90ユーロ〇〇セント!」と謎に10倍に膨れ上がった金額を提示。
え?ええ?なんて言いました?え、90ユーロ?!みたいに私が理解できずに
「え、ちょっと高すぎませんか?」と言うと、
彼女は、ちょっと困ったような、呆れたような顔をして、小さなため息混じりに
私がわかりやすいように金額が書かれた伝票を見せようとするではないか。
言われなくても、彼女の顔に「こいつ(私)、全然ドイツ語わかんないじゃん」って書いてある。
そんな様子を逐一見ていたベテランのおばちゃんが、「19ユーロですよ」と訂正。
19ユーロであれば、見積もり通り。納得いく額である。
でも90ユーロと言ったお姉ちゃんは、そんなベテランと私のやり取りの様子を見ても、
「やっぱり一言で説明してもわからなかったのね。」と言わんばかりに、私は何も間違っていませんでしたよ、な表情。
私としては、金額が間違ってなければ、彼女がどう思ってようがどうでも良い。
早くお金を払って退散したかったのだが、その日に限って、なんとカード払いはできないとのこと。
私はすぐそばのATMへ行ってお金をおろさなければならず、一旦その場は退散。
ATMでお金を下ろし、また同じ窓口へ向かうと、丁度、あのお姉ちゃんが退勤のタイミングだったらしく、
ベテランのドイツ人のおばちゃんから色々とフィードバックをもらいつつ、そそくさと退散していったところであった。
私は、レジ係に変わったおばちゃんにお金を渡すと、彼女は「伝えたかったのよ!」と言わんばかりに、
「さっき、彼女が19ユーロじゃなくて、90ユーロって言ったの、私も聞いてましたよ。彼女が間違ってました。高すぎですよね」と苦笑い気味に私をフォロー。
うんうん、わかっていたよ、おばちゃん。でもありがとう。と私にフォローを入れてくれたことに感謝しつつ、金額の間違いなんてどうでもよくて、
問題なのは、彼女の態度なのである。
彼女の態度は、どう見ても、私が話すドイツ語は正確ではなくて、ドイツ語もちゃんとわからないでしょ?!みたいな、見下す感があった。
「考えすぎでしょ?」と思うかもしれない。
確かに、差別的なものではなく、彼女自身が誰に対しても、そういう高飛車な態度なのかもしれない。
でも、彼女の態度は、少なくとも接客業としては、問題な態度だったわけである。
だから、ベテランのおばちゃんは私にフォローを入れてくれたのだと思う。
私の思い込みかもしれないし、ネガティブに考えすぎかもしれないけれど、
どう見ても外国人である私(当たり前!)は、ドイツで暮らしていると、同じく外国人である立場の人から、こんな感じで見下されるというか、ある意味差別されるというか、
ドイツ語すらできないでしょ?みたいなマウントを張られることが時々ある気がするのだ。
今回みたくお店の店員さんが、あからさまに私に対して態度を変えるみたいなことも稀にある。
それで、その店員さんも外国人で、カタコト喋ってるじゃん!っていう。
それは、どんなに私がちゃんとしたドイツ語を話そうとも、外国人である見た目だからなのかもしれないし、
もしかするとアジア人だからかもしれない。
ドイツ在住5年目だけど、まだドイツ語の発音が全然ダメなのかもしれない。
ドイツに住む外国人である私は、時折そんな思いをすることがあるのだ。
同じく外国人(でも、ドイツ育ち)の中東系の友人がいて、彼からも同じような体験を聞いたことがあった。
一度、彼と車でスーパーに立ち寄った時のこと。
スーパーに用がない彼は車で待機していたのだが、暑い日だったので、ドアを開けて車内で待機していたらしい。
すると、一台の車が彼の車に近づいてきて、運転席に乗っていた同じく中東系の男性から、
「ドアが開いていたら、止められないじゃないか!気をつけろよ」とお怒り気味に一言。
停められないと言いつつ、ガラガラな駐車場。彼の隣に停める必要はない・・・
彼曰く、この男性はなんでも良いから彼にいちゃもんつけたかったのだろう、とのこと。
彼もこの話をちょっと悲しそうに、「こういう、外国人から当たりがひどいことが時々あるんだ」と説明していた。
だから、今回の郵便局の件で、この彼の話を思い出して、「納得!」と思ったし、私だけじゃないんだ、って感じた。
以前は、こういう場面に遭遇すると、悔しい!とか、悲しい気持ちになる時もあったけれど、今は特になんとも思わなくなった。
それは、外国人ではあるけれども、日常的にもギリギリ仕事するにも支障ないドイツ語のレベルになったから(私はマウント外!)と思えるようになったからかもしれないし、
もし相手が、私に本当に嫌な思いをさせたくて、こんな態度を取っているのであれば、ここで悲しくなったら相手の思うツボだと思うようになったからである。
今回の出来事も、心の中で
「そうそう、ドイツ語の数字って難しいよね。英語とかとも違うんだよね、うんうん、わかるわかる」みたいな、ちょっと上から目線ことを思いつつ、その場を凌げば良いのである。
そして、そう思えるようになった自分を見て、あー外国で揉まれて強くなったなーと感じた。
今日はこの辺で。Ciao
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