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女性も男性も関係なく、更年期はみんな「生まれ変わり」のとき

この夏は、体調面でいろいろ出てきて、まさに「カラダの曲がり角」を実感する日々だった。
モヤモヤして過ごすのは嫌だったので、ただでさえ暑さと湿度でグッタリしている体を奮い立たせ、持ち前のガッツと行動力を駆使して病院をいくつもハシゴして回ったんだけど、お陰で、不調の原因がわかったし、今後の「気を付けるポイント」も明確に理解できた。

こういう時、ウジウジ悩み続けていないで、即決・速攻で動ける自分を褒めてあげたくなる。

検査してもらい、深刻な病気ではないことが分かってスッキリしたし、年齢的にもう無理がきかないことが腑に落ちたし、ライフスタイルを全てサイズダウンする時なんだな…と年齢的なタイミングを理解することができた。

ある意味、いい節目だったなぁ…と思う。


しかも、夫も「男性更年期」の真っ最中で、カラダの変化&メンタルの落ち込みに(否が応でも)向き合わねばならない日々を過ごしている。

女性の場合は、更年期はドーンときて、時期が来たらスーと引いて元気になるみたいだけど、男性の場合は、ジワジワと不調が訪れ、すーと引いて元気が戻ることはなく、そのままどんどん落ち込んでいくらしい。

ドーンと突然やってくる女性の更年期も、急に崖から突き落とされるような感じで、状況に頭が付いていけず本当に大変だけど、男性の更年期は、またそれはそれで結構キツそうだなぁ…と思った。

夫は、自分の身体が今までと違うことや、メンタルがダウンして調子が上がらないことを、自らの感覚でキャッチして自覚できているから、まだ良い方なのかもしれない。

夫と同世代の、夫の友人たちの話を聞くと、みなさん50代の後半で重い病気が発覚し、手術を受けて治療したり、今も闘病中だったりしている。

おじさん世代の間では、昔は、お酒をガンガンと飲み、煙草をプカプカとふかし、パチンコやギャンブルに金をつぎ込み、浮気は男の甲斐性…を地でいくのが「ワイルドで男らしくてカッコいい」という価値観だった。そして、私たち女性の間では、「男とはそういうもの」と刷り込まれてきて、そんな男性の生き方を容認するのが「良い嫁」だと信じ込まされてきた…と思う。

だけど、夫は酒に弱くてそんなに飲めない人だし、煙草も(私と結婚した時に)止めてしまったし、パチンコ(ギャンブル全般)もお金が瞬時に消えていくのが嫌な上に、パチンコ屋の中の閉塞感が苦手だと言っているし、「昭和の男らしさ」が全く肌に合わない人だった。

昔は「右にならえ」で、みんなが同じことをしていないとバカにされたり差別されたりして、居場所を失ってしまう時代だった。感受性豊かで繊細な人間では、心が傷つきまくって死にそうになるから、どんどん鈍感になっていき、無頓着になっていく。
こうして自分の心をこれ以上傷つけないよう守るために、自分の感覚を麻痺させて、酒と煙草の男社会に適応させるべくカラダに無理をさせて、鈍感な人たちのペースに合わせてずっと過ごしてきたわけだから、それは相当大変だったと思う。ずっと無理して頑張ってきたんだろうな…。そう、無難に生き抜くために。

今は、カラダの至る所にしみついている過去の様々な感情がポロポロ出てきて、それで、メンタルがしんどいのだと思う。だけど、この不調のお陰で、自分を振り返り、「本当の自分」を一つ一つ拾い集めている感じだ。

「本当の自分を知る」ことが苦手な男性が多い中で、素直にありのままの自分を受け入れよう、受容しようとしている夫。
そんな彼の横に寄り添い、そっと背中をさすりながら、なんだか「新しく生まれ変わるためのサポート(産婆?)をしているみたいだな」と思う。


これは、私自身も同様。

この夏は、いろいろあって大変だったけど、体調の真摯に向き合って、一つ一つのトラブルに対処していたら、その過程で、私もずっと無理して頑張ってきたことを悟ったのだった。

最近、始めたお灸のお陰もあり、ツボをお灸で温めていたら、経絡に沿って体の至る所に反応があり、その反応をじっくり体感していたら、カラダだけでなく、気持ちもほぐれて楽になってきたのだ。

カラダの節々には、老廃物が溜まりやすいと聞いたことがある。体内の流れが滞ってしまうと、関節などの節々に、本来は押し流して捨て去るべきものが留まり、そこで凝り固まってしまうんだと思う。
それは、カラダの不要物だけでなく、過去の消化しきれなかった感情や嫌な記憶なんかも、いつまでもウジウジ抱え込むことで凝り固まり、カラダ(肉体)の節々にしみついて留まってしまうのではないか。

だから、その個所が硬くなってしまったり、痛みを発したり、動きが悪くなるのだろう。

そうしたものが、お灸によって温まることで溶け出し、ゆるんで動き出し、流れていくのを感じた。

「熱」や「温かみ」は、愛だ。

そんなことを、はっきりと自覚したのだった。
「温かみ」ってなんと偉大なんだろう…。

心もカラダも、温かみが必要なんだよね。
熱も大切。

ちゃんと熱や温かみを感じられるか、否か?

これ、生きていく上で、とても重要なことだと感じた。


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