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言葉は楽しい

僕は幼少期、カードゲームにハマったことがなかった。

デュエル・マスターズや遊戯王、それにムシキングなんかも全然やらなかった。

その代わりに僕は一人でゲームをやりまくっていた。元々一人遊びで満足できる人間だったので、マリオのゲームを初めてプレイした時は止まらないくらいやってしまった。

だから大抵、放課後は一人でゲームをしていた。たまに家で友達とゲームをすることはあったけど、自分から誘うことはなかった。

でも学校で友達と話すのは好きだった。

小中のころは、公立の田舎の学校だったので、授業中に喋っていても変じゃなかった。

だから授業中や給食の時間なんかは結構喋っていた。

でも休み時間は大抵、男子はサッカーをしにグラウンドへ行く。

僕はその光景を校舎から見ていた。そのことをなぜか覚えている。

中学の頃は特に若さゆえの万能感で溢れていたので学校でふざけまくって、イジりイジられしていた。

だから学校は楽しかった。でも全然、学校の外では遊ばなかった。

***

そのことを思い出したのは小説家の朝井リョウさんが『ヨブンのこと』というラジオ番組で「電話をかけられる友達がいない」という話をしていたのを聴いたからだ。

その内容としては朝井さんは会話をするのは好きだけれど、無目的に「話そうよ」と言って電話をかけることができなかった。けれど「野菜を切る作業をするからその間、電話で話そう」と言って目的を作ることによって電話を誘うことができるようになった、という話だった。

その話を聞いて、心がめちゃくちゃスッキリした。

朝井さんの「学生時代、言語コミュニケーションを好む友人がいなかった」という言葉が本当に染みた。


僕はゲームをする時、誰かとやらなくても、自分一人で充分だった。

サッカーをやりたいとは思わなかった。

僕は話す場所が提供されるだけで満足できる。だから学校でみんなと喋ることが大好きだった。そして学校以外で友達とどこかに出かけたいと思わなかった。ただ教室で会って話すだけで充分だった。

その気持ちは今でも変わってない。僕は言語コミュニケーションが大好きだ。

だから今日も課題を後回しにしてnoteを書いている。

言葉は楽しい。


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