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ライトムーン王国物語1−9
(アルベール視点)
コンコン
「入れ」
「失礼します。…殿下、陛下がお呼びです」
「?父上が?」
今の時期に一体何の用だ?
「分かった。父上のところへ案内してくれ」
「かしこまりました。こちらです」
ーーーーーーーーーーーーーーー謁見の間
?宰相?
「御前失礼致します国王陛下」
「面を上げよ、王太子よ」
「はい」
「して、今日そなたを呼びつけたのは他でもない婚約者のことだ」
「婚約者…です
ライトムーン王国物語1−8
《》はアランがツェツィーリアの頭の中で話していること(念話)を表しています。
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ーーーーーーーーーーーーーーー10年後 ツェツィーリア 塔の中
「うーん…おはよう…アラン」
《おはよう!ツェツィーリア!》
「今日は何をする?」
《僕、ツェツィーリアと契約したい!》
「契約?」
《うん!念話できるってことは契約で
ライトムーン王国物語1−7
「着いたぞ」
「ふわぁぁ!キレイ」
「フッ。気に入ったようで何よりだ。だが、この塔から出てはいけない。分かったな?」
「どうして?」
「外に出たら悪い人に捕まるからだ」
「分かりました。でも、お散歩はしてもいいですか?」
「…仕方ないな。この塔が見える範囲だけだぞ?」
「はい!」
「もう私は行くが、他に頼みたいこととかはあるか?」
「いえ、大丈夫です」
「そうか。何か欲しいものがあったらセシルに言
ライトムーン王国物語1−6
ーーーーーーーーーーーーーーーユージーン 執務室
「セシル。お前にとっては辛いかもしれないが…リアを神秘の森にある塔に送ろうと思う」
「!?なぜですか!?」
「あれの持つ魔力や能力は膨大だ。今回の魔力測定には運悪くアルテミス家をよく思わない家の者がいた。大方、リアの魔力測定結果を調べに来たのだろう。その結果は期待はずれだったようだが…それでも主には報告するだろう。そうなったら…」
「リアの命が狙
ライトムーン王国物語1−5
(セシル視点)
ーーーーーーーーーーーーーーーー魔力測定 当日
「いよいよだね、リア」
「お兄様…」
「?緊張しているのかい?」
「はい…」
「クスクス。リアなら大丈夫だよ」
「なぜですか?」
「うーん…根拠は無いけど何となくそんな気がする」
「そうですか。ありがとうございます、お兄様!緊張がやわらぎました!」
「そう。それは良かった。でも、気をつけるんだよ。特に男にはね!リアは可愛いからお兄
ライトムーン王国物語1−4
(侍女視点)
「あーあ、つまーんなーい」
「仕方ありませんよ、お嬢様。皆様お忙しいのですから」
「でもあした、わたしのまりょくそくていのひなのにおにいさまいがいだれも、おめでとうっていってくれなかったもん」
「拗ねてはいけませんよ、お嬢様」
困った…こうなるとお嬢様は話を聞かなくなる。普段はとっても大人しいのに…。う〜ん…今日のお嬢様の予定は…はぁ、やっぱり詰まってる。…どうしたものか…?
ライトムーン王国物語1−1
登場人物
・ツェツィーリア・ラナ・アルテミス
アルテミス公爵家の長女。銀髪に緑色の瞳、白い肌をした美少女。魔力量が多く、政敵から狙われる恐れがあるため「神秘の森」にある塔で10年間暮らす事になる。優しく、聡明で、皆から慕われている。少し活発な女の子。
・アルベール・ハース・ルナ・ライトムーン
ライトムーン王国の王太子。ダークベージュの髪に金色の瞳、少し日に焼けた肌をした美青年。ツェツィーリ
ライトムーン王国物語 1−3
家族の会話
「()」は独り言を表しています。
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「それで、さっきのはなしですが、どういうことですか?」
「あぁ。魔力量や適性は人それぞれ違うんだ」
「なるほど…だからはかったらおうけやしんでんにほうこくするのですね」
「あぁ。それに魔力量や適性によっては平民でもいい職に就くことができるからね」
「まりょくそくて
ライトムーン王国物語 1−2
ツェツィーリアの誕生
「ホギャーホギャー!」
「奥様。可愛い、元気な女の子ですよ〜」
「まぁ…本当に…可愛い…ですわ」
(あら?この子の容姿…お母様に似てるわ…じゃあ、ミドルネームはあれで決まりですわね!)
「…御機嫌よう…赤ちゃん今日から…貴女のお名前は…ツェツィーリア。ツェツィーリア・ラナ・アルテミスよ…」
バーン!!
「ディアナ!!」
「あなた…たった今産まれましたわ」
「おぉ!名