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藤と三日月

私は都内の施設で看護師として働いています。
この一週間は利用者さんのご様体が安定せず、一職員として多忙そのものの毎日でした。

みなさん、いっせいに体調を悪くするのです。

空調がきいているとはいえ、この二週間は寒暖差が大きすぎました。無理もありません。

点滴したり、こまめに訪室したり。コールが鳴りひびき、文字通り椅子に座る間もないのです。

また職員の家族(子どもやご両親)も、同時に体調を悪くします。

やむを得ない欠勤。どうしても現場はまわりません。業務や記録が追いつかず、残業になる人も。ほんとうにお疲れさまです。

そして退勤。
自転車での帰宅です。
ようやく椅子に座れたと思いながら。何台も追い越されるのを横目に見ながら、ペダルを漕ぎます。余力を残しておかないと。

帰宅すると、娘がお待ちかね。
母親として家を切り盛り。夕食の支度と犬の世話が残っています。

一息ついてから、一緒に犬の散歩。
公園につくと、娘は犬とダッシュして遠くへ行ってしまいました。

その瞬間、こっそりポケットに忍ばせておいたカカオ72%のチョコを口にします。
「ママ、なんか食べたでしょ」ってすぐバレるのに。

藤に三日月がかかっていました。
西の空に、細い三日月。
すぐ近くで金星も明るく輝いています。

こんな日は、又吉直樹さんの「月と散文」を読んでみよう。

「月と散文」マトリクスから見てみると、
『花火が終わった後の空には痩せた二日月だけが残っていた』がいちばん適切って思いつつ。

なのに体力が限界、娘より先に寝落ちした夜でした。
読書のお楽しみは、週末に先延ばしですね。

明日は全国的に初夏の陽気になりそうです。まだ暑さに体が慣れていないので、お疲れ出ませんように。

皆さまも、よい週末をお過ごしください。

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