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「ひとりごと」が悩めるあなたを幸せにする3つの理由

こんにちは、ひらふくです。
突然ですがあなたは人に相談するのが得意ですか?抵抗なくできますか?
もし躊躇してしまうなら私と同じように相談が苦手で抱えこんでしまう方かもしれません。

さて、そんな私は最近本メディアのこの記事が気になりました。
”声”がもつ感情についての
『心を震わせるのは言葉じゃなく声かもしれない』

”人に相談すること”についての
『相談はされる側じゃなくする側のスキルを高めなきゃいけない問題』

相談するときの葛藤や言語化の重要さにウンウンとうなずきながら読みました。

そこで浮かんだのが「ひとりごと」をアプリに録音する声日記のこと。
今年の春に始めて、やりかたはとても簡単なのですが、声がもつ力を活かせるモヤモヤ解消方法です。

私は日々「相談するのはハードルが高いけど自分で抱えてるとモヤモヤするな…」と思っています。同じ思いを抱えたあなたのヒントになりたくて今回は「ひとりごと」について紹介します。


「うまく言葉にできない」という行き止まり

「相談してね」と言ってくださることはとても嬉しいです。
でも相手のことを好きなほど、欠点を言うのは恥ずかしいしどう思われるか不安なんです。

かといって口を閉じて溜めたままだといつまでもモヤモヤ。夜眠れなかったり常に心に引っかかって目の前のランチを楽しめなかったりします。

解決策のひとつは悩みを明確な言葉に言語化すること。原因がはっきりすれば相談して解決方法を教えてもらうこともできるでしょう。

ただ、それ以前の「自分でも悩みを言葉にできない段階」もあると私は思います。
うまく言語化できないから原因がわからず「悩み」になっている、でもうまく言葉にしないと人に相談できない(したくない)。だから結局いつまでも解決しないという行き止まり状態です。

このジレンマをどうしたらいいのでしょう?

「恥をかきたくない」は実は問題じゃない

私が「悩みを言葉にできない段階」を意識したのは新入社員研修をしていたときのこと。

新人4人にリモートワークの悩みはなにかを尋ねたところ、満場一致で「チャットで先輩に相談できない」でした。
新人のうちはなにがわからないのかもわからない。でもうまくいってないのでとりあえず先輩に相談しなければいけません。

そんなとき質問1つをチャットするのに40分も文章を練るというのです。でも、疑問がなんなのか伝えられないので適切な答えはもらえません。

「じゃあ『よくわかってないんですけど』って言ってとりあえず早く質問を投げたら?」
「そんなことしたらできない子だと思われます」
「先輩は優しいからそんなこと思わないよ?」
「優しいからこそ少しでも思われたくないんです」

彼らは眉間にしわを寄せながら、わからない自分を恥じていることや先輩が好きだから格好悪いところを見せたくないことを話してくれました。

わからないことをうまく言葉にできないから相談したくない。

そんな彼らに「若いうちは恥をかくのも勉強だよ」と言うのは簡単です。でもその負けず嫌いな気持ち自体は悪いことじゃないと思いました。それは向上心のひとつです。

それなら恥じる気持ち自体を変えるんじゃなく、恥じてもいいけどちゃんと言語化してひとりで抱えこまない方法を考えるようになりました。

お手本はテレビと話すおばあちゃん

地元に住む私のおじいちゃんが昨年亡くなり、おばあちゃんはひとりで過ごすことが多くなりました。
今年のお正月に帰省したとき私が部屋に入るとおばあちゃんはテレビに向かって話しかけていました。それを見て「ああ、おばあちゃんは話す人がいなくて寂しいんだ」と切なくて悲しくて。

私はひとりごとを言う人=寂しい人、と思っていたのです。

ところが実際話してみるとおばあちゃんは私より世情に詳しくて話し方もシャキシャキしていて元気です。
そして思ったことをストレートに言います。愚痴やおいしかったお菓子や最近かっこいいと思った芸能人のことなど、私より声が大きくて感情豊かです。

あれ、私は毎日声を出してる?自分の気持ちを話せてる?
こんなふうに自分に正直でいられているかな、そう思いました。

同じころに仕事で動画のナレーションをすることになり、声を76テイクも取り直すことがありました。
録音を聞き直すとトーンの少しの違いで若者向けの元気さが出たり40代向けの落ち着きになったりと声はとても表情豊か。

また、感情をこめて声を出して話すとなんだかすっきりすることに気づいたのです。

言葉にできないなら「ひとりごと」アプリから

そこで思ったのが

「人に相談するほど言語化できてなくても、おばあちゃんのように「ひとりごと」で声を出すのはモヤモヤ解消になるのでは?」

ということ。

でもやっぱり何もないところでひとりごとを言うのは抵抗があります。
そこで名目として「日記」にしようと思い、ボイスダイアリーのアプリを8種類ほど試しました。

一番よかったのは”ひそひそ”。
これは本当に録音だけで文章もほぼ打ち込みません。
かわりに感情の5段階スタンプがあって、最悪な日/悪い日/普通の日/良い日/最高の日から選んで録音します。

録音する日もあれば忘れている日もありました。
でも心が動いた日は声日記をつけたくなるのです。

家族と家探しで揉めた日、仕事で意見が通った日、大学生の真っすぐさに心を打たれた日、大けがした愛犬と無事に再会できた日、やるべきことを後回しにして人に迷惑をかけて自分が嫌になった日。

誰かに話したいときに自然とひとりごとを録音していました。

また、声日記をつけてみてよかったことは3つ。

①自分に正直に怒りも愚痴も弱音も言える

人に相談するときは相手がどう思うか不安です。でもひとりごとなら誰にも聞かれないから正直になんでも言えました。
声は文字よりも感情が伝わってきます。
言葉に詰まっていると「自信なさそうだ」、声が弾んでいると「嬉しそうだな」と当時の感情も思い出せるのです。  

②スッキリして前向きになれる

しゃべっていると思ってもいなかった言葉が出てきます。
例えば上司とぶつかったときは、「なぜわかってくれないんだ」と最初は怒っているのに3分後には「それはもうしょうがない、最初に黙って相手の話を聞こう」と自分を納得させていました。
どうやら言いたいだけ言えば気が済むみたいです。

③人生に最高の日がくると思える

落ち込む日には「最高の日」スタンプの日を選んで再生します。
「こんな発見があった」「●●さんがあなたのおかげだって言ってくれた」。
内容は些細だし結局できてないことも多くて。

でも、その声が嬉しそうで「ああ、私の人生には最高に嬉しかった日があったな」と思い出せるんです。
どんなに落ちこんでいても、過去の私が”最高の日”は作れると証明してくれるから。
一か月後、一週間後、もしかしたら明日は最高の日かもしれないと自分で自分を少し励ませるんです。

悩みを言葉にできないときにひとりごとを言ってみる。

実はその良さは①②③だけではありません。
最初は「あ~…えっと…」と言葉に迷っていたのが、だんだん気持ちにぴったりな言葉が出てくるようになって、「言葉にできないモヤモヤが言語化できた」という効果もありました。

言語化って「自分の想いにできるだけ近い言葉を見つけること」だと思います。でも、それは何度も言葉にしてみないと見つからない。
ひとりごとはその言語化の練習になるんです。だから、内に溜めているモヤモヤをまずは口に出してみませんか?

「ひとりごと」で私たちは進める

相談するって大切だけど難しいですよね。
私たちはもっと良くなろうと日々頑張っているけれど、それでも自分に正直になれずに抱えこむことがあるかもしれません。

だけど「悩みを言葉にできない段階」だって大事なステップ。

モヤモヤを吐き出したい、まとまってなくても話を聞いてほしい、話したいけど誰にも会えない、人生に自信がほしい。
そんな行き止まりを感じたら「ひとりごと」を言ってみましょう。
きっと自分に正直になれて、気持ちがスッキリして、最高の日を思い出せるはずです。
そして悩みを言語化したら、だれかに相談もできるかもしれません。

ひとりで抱えてしまう私たちはきっと器用じゃありません。
それでも私たちは少しだけ、自分で自分を励ますことができるから。

Text by ひらふく(おとな教育の実践人事)


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