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エコツミ「底深き喜び」(2008)

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歌詞を読む5  「誰ぞ彼は」

歌詞を読む5 「誰ぞ彼は」

「 誰(た)ぞ彼は 」

いつかまたこの場所でと告げた橋が
明日ついに壊されます
止める手立ては 何もなくって
伝える手立ても 何もなくって
今日も唇結んでいます

百年(ももとせ)が過ぎたような変わりように
あなたきっと驚きます
それでもきっと 何もないよに
それでもきっと 何もできずに
やはり笑って立ちつくします

最後の勇姿みるために 今からぽつんと向かいましょう

長い長い影が足元まで届く

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歌詞を読む4  「偽月」

歌詞を読む4 「偽月」

「 偽月(ぎげつ)」

四角い部屋の中に一人
壁一面の山脈を見る
目の前には海と川の写真
本棚には知識が眠ってる

ぼくはこの部屋に生まれ育って
外があるってこと理解したけど
ここは暑くも寒くもないから
行かないよ どこより簡単さ

ニセモノの月とニセモノの恋
ぼくはここで永遠を夢みる
ニセモノの月とニセモノの恋
ぼくの影は地に吸い込まれた

ぼくの頭にはみんながいるよ
出会い別れ微笑む舞台さ

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歌詞を読む3  「ヒッチハイク」

歌詞を読む3 「ヒッチハイク」

待ってたのは一台
たった一台の車のはずなのに
私は知らず知らずに手を挙げてしまう

せめて一人だけを
待ち続ける強さがあったなら
きれいに生きたかもしれなかったね

一人で待っていられないのよ

いつもいつもヒッチハイク 目的地もないのに100m
いつもいつもヒッチハイク 止めるためならスカートもたくしあげる

欲しかったのは一枚
たった一枚の上着のはずなのに
そしたらお行儀良くくるまってたかもし

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歌詞を読む2  「きみの笑顔」

歌詞を読む2 「きみの笑顔」

今日は 月が 白い
アップルパイは 冷めた
ポストの手紙も そのままだし
きみは 靴を 脱いだ

トリは 胸が イタイ
子守歌は きえた
きみが いるのも パパママだし
いつも 笑顔が 脱げない

きみがみてないとそらがうごくよ

ぼくの涙で きみの口紅
おとすから おとすから
きみは もう 笑わなくていい
笑わなくていいんだ

空が とても 黒い
ハチミツの ビンは 締めた
子犬の くすりも あ

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歌詞を読む1  「おはじき」

歌詞を読む1 「おはじき」

五月雨の降る時分 すれ違った人がいました
蛇の目傘で迎えに行ったら 私を見つけてくれますか?

砂の数かぞえおえても まだ遠いあなたですから
たとえ想いをさしだしても 気付けるはずもないですね

さらさら涙流しても 受け止める頬が冷たすぎます
ぽろぽろ涙凍ります 星にもなれず でも光る

おはじき はじいてはじいてはじいて
次はあなたの番なのに
おはじき はじいてはじいてはじいて
いつも一人で遊び

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