見出し画像

管理栄養士の役割②社会編

さまざまな社会問題がはびこる現代において管理栄養士の役割についてまとめました!

現代の食と健康を取り巻く問題

技術の進歩や新たなサービスの登場によって、私たちの生活は日々変化しています。それに応じて日本が抱える問題も変わってきているのです。これらの社会問題の解決を図るのも管理栄養士の役割。
管理栄養士が尽力している問題を「社会」「食環境」「食生活」の3つに分けてお伝えします。

社会的問題

65歳以上の人口が、全人口に対して7%を超えると「高齢化社会」、14%を超えると「高齢社会」、21%を超えると「超高齢社会」と呼ばれます。 

長年、高齢化が問題視されている日本では、全人口のうち65歳以上の人が占める割合は28.9%と非常に高いです。この数字は先進国の中でもトップクラス。しかも、これからさらに増える見込みだというのですから驚きです。
高齢社会になった要因として、少子化による若年人口の減少と「人生100年時代」といわれるほど平均寿命が延びていることが挙げられます。

平均寿命が延びたことで注目され始めたのが「健康寿命」です。

健康寿命とは、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義され、自立して元気に過ごせる期間のことをいいます。
「平均寿命」と「健康寿命」の差が開くということは、日常生活が制限される機関が長くなるということです。

たとえば、寝たきり状態の生活は生きている実感を得られにくく、QOL(Quality Of Life:生活の質)の低下につながります。
また、医療費や介護給付費などの社会保障費を消費する期間が増大するため、労働世代の負担は大きくなるばかりです。

今後も高齢者が増えていくであろう日本にとって、「平均寿命」と「健康寿命」の差の縮小は国を挙げて取り組むべき重要な課題と言えるでしょう。

高齢化社会における管理栄養士の役割

高齢になると、嚥下機能が低下して食べ物を飲み込みづらくなったり、健康な歯が減って硬いものを食べられなくなったりします。また、身体全体の機能が弱まるので、若い頃よりも栄養素を吸収しにくくなります。そのため、年齢に応じた食事を心がける必要があるのです。

管理栄養士はこのような問題をサポートするエキスパートです。高齢でも食べやすく、栄養も摂取しやすいメニューを考案したり、栄養素を逃がさない調理方法を指導したりしています。

なかには、栄養ケアステーション(地域住民が食に関する相談をできる場所)に登録したり、在宅医療に携わったりして、高齢者やその家族と綿密にコミュニケーションを取りながら、日々の食事をサポートしている管理栄養士もいます。

この記事が参加している募集

#仕事について話そう

109,975件