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emmy
2019年12月7日 07:29
さむい。朝、起きて窓を開けると白い息がでるようになってきた。空気が澄んで高くなった空に冬の訪れを知る。冷え体質のわたしとしては寒さはかなり身体に応えるが、冬の濃く、真空されたような空気が好きだ。寒さで身体が丸くなるように、気温の低さに比例して、空気までもがぎゅっとちぢこまって密度が濃くなっていくような気がする。寒い。起きたくない。いやでも。といくばかりかの葛藤を繰り返し、熊のよ
2019年10月28日 14:33
新宿ほど混沌とした街はほかにないと思う。新宿にある学校に通い、その後勤め先も新宿だったこともあり、18歳から20代前半のほとんどの時間を新宿で過ごした。新宿という街はとても深ーく、わたしのような若輩者が語れるような場所ではないが、朝の南口で、皆同じような靴を履き、同じようなスーツを着こみ、これまた皆同じように少し沈んだ表情で足早に甲州街道を下っていく出勤中のサラリーマンの波を「バイオハ
2019年10月14日 15:19
柳の木の側で立ちつくしてしまった。連日飽きもせずに本領を発揮している太陽と、きれいな石畳の歩道はたっぷりと日差しを受け、目玉焼きでも焼けるんじゃないだろうかと思うくらいの熱気を放っていた。たまに来る風も爽やかからは程遠く、まるでオーブントースターのなかにいるようだと思った。立っているだけでじっとりとした汗が背中をつたう。あまりの暑さにわたしの頭はなにかを考えることを手放してしまったようだ。