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緑の風に吹かれて【日常エッセイ】

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自由気ままに書いたココロのエッセイです。
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2019年12月の記事一覧

彼女とクリスマス・イルミネーション

彼女とクリスマス・イルミネーション

うちの奥さんと一緒に、近くの大型ショッピングモールへ行った。はじめて来たのだけれども、まだ店は新しく、大型スクリーンなんかもあって、田舎モノの私達にとっては、すっかりおのぼりさんになってしまった。

いろんな店が中にはあって、それはもう一日では回り切れないほど。大きなクリスマスツリーや、何百万とありそうな電飾がキラキラととても美しい。たとえ何も買わなくても、見るだけでも十分に楽しめるというものだ。

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コタツとミカンと変わらないこと。

コタツとミカンと変わらないこと。

そうか、もう12月なのか。窓から見えるイチョウの木が、すっかり裸になってしまって、なんだかとても寒そうに見える。

「マフラーした方がいいんじゃない?」

仕事に行こうと思ったら、奥さんがそう言ってくれた。その言葉に、私にやっと、冬がやって来たような気がした。

そういえば昨夜のこと。仕事から帰ると私はいつものように、テレビを見ている奥さんに「ただいま」と言って着替えていると、彼女がじっと私を見て

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灯油とやさしい想い出の香り。

灯油とやさしい想い出の香り。

急に寒くなった。ようやくファンヒーターを出した。そして朝からいそいそと、近くのガソリンスタンドに行って灯油を買った。

さっき、ファンヒーターのタンクに灯油を電動ポンプで入れながら、ぼんやりと私は思った。

「灯油っていい匂いだな・・・」

いや、厳密にいえば、灯油の匂いがいい香りという意味じゃない。

その匂いから幼い頃のやさしい風景が蘇るというか、あの頃のぬくもりが伝わってくるというか・・・あ

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