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パートナーのために買った3つのDVDと、Google Arts & Cultureと 編集部の「買ってよかった」「見てよかった」

※注 今回も、メンバーのレコメンドの熱意がものすごかった結果、記事がめちゃくちゃ長くなりました。200字程度でOK、と依頼しているのに600字や1600字くらいで送ってきた人もいました。その姿勢、嫌いじゃない。むしろ好き。読んでいただける方は、少しだけ気合いを入れてから、読み進めてくださいませ!


 こんにちは、映画.com編集部です。木曜日は、編集部メンバーが「買ってよかったなあ」「見てよかったなあ」「行ってよかったなあ」と思うもの・ことをざっくばらんに紹介します。

 映画に限らず何でも自由に、という感じ。それではいってみましょう。

Google Arts & Culture

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 世界の美術館や世界遺産を楽しめる「Google Arts & Culture」。コロナ禍で海外旅行ができないのがきっかけで覗き始めたサービスですが、全く知らなかった国の美術館や作品、名所を発見したり、名画の細部を拡大できたり、自分の好きな色の絵画を検索できたりと、様々な機能が楽しくあっという間に時間がたってしまいます。

 パリのポンピドゥー・センターが今月から始めたカンディンスキーの特集は、なんと色と音を組み合わせて鑑賞するというデジタル展覧会ならではの試みが楽しいです。

紹介した人

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■行ってよかった取材 「ファーストラヴ」初日舞台挨拶

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 最近買って良かったもの……は特になかったので、印象に残った取材を。映画「ファーストラヴ」の初日舞台挨拶中、窪塚洋介さんがポケットに入れていた携帯のアラームが鳴りだしました。まさかのハプニングに会場は和やかな雰囲気に。

 普段からよく聴きなれたアラーム音(その日の朝もお世話になりました)だったので、一瞬、私がやらかしてしまったのかと焦りました。取材後にほかの記者さんも「自分かと思った」と話していたので、あの瞬間あの場にひやっとした人がたくさんいたんだなと思うとなんだか笑えました。

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■アロマ加湿器

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 冬の乾燥と闘い続けてかれこれ四半世紀以上が経過し、湿度管理がウイルス対策にも良いということでやっと加湿器を購入しました。湿度を設定できるので、室内に適切とされる40~60%に設定して使用しています。

 これがやってくるまでは、朝目覚めると喉はカラカラ、前日の夜に肌に塗ったものがすべて消失して絶望していたのですが、いまは喉の痛みもなく、朝の肌がしっとりしているような気がします(信じることが大切です)。

 アロマはディフューザーのような濃い香りにはならないので、食事の邪魔にもなりません。シチュエーションに合わせて香りを変えると、気分の切り替えにもなるのでオススメです。

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■イケメン見っけ! Netflixオリジナルシリーズ「ウィンクス・サーガ: 宿命」

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 「トワイライト」や「シャドウハンター」のようなヤングアダルト向けのダークファンタジー作品は、新星イケメンの宝庫! “一生ミーハー”を人生の目標に掲げる筆者としては、抑えておきたいジャンルのひとつです。今回、発掘したのは、1月22日からNetflixで配信中の「ウィンクス・サーガ: 宿命」に出演しているダニー・グリフィン! 見てください、この正統派ぶり!

 画面に映った瞬間、「おお~、イッケメーン!」と思わずつぶやいちゃいましたよ。イギリス出身の23歳で、身長は185cm! 劇中では鍛えあげた肉体も披露してくれています。趣味がギターと乗馬というのも演じられる役の幅が広がりそうで、今後の活躍に期待が膨らみます。インスタには乗馬を楽しむ姿もアップされているので、ぜひチェックしてみてください。

 一応、作品紹介もさらりと。原作はイタリア発のアニメ「Winx Club (原題)」(Netflixでは、スピンオフアニメ「ワールド・オブ・ウィンクス」のみ配信中)。「ハリー・ポッター」のホグワーツを思わせる魔法学校を舞台に、特殊な能力を持つ“妖精”たちが友情を育み、恋を経験し、自らの宿命に立ち向かっていくさまを描きます。シーズン1は1話50分前後で全6話。続編の制作は未定ですが、IMDbの評価は10点満点中7.0とまずまずなので、可能性大!?

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■パートナーとのDVD交換という名の死闘に備え、最近購入した映画3選

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 突然の告白で恐縮ですが、実はこの2年弱ほど、パートナーと「1カ月に1回、お気に入りのDVDを交換する」というイベントをひっそりと続けてまいりました。

 筆者に負けず劣らず映画好きなパートナーとDVDを交換する。映画を通してお互いを理解しようという建前に隠れていますが、実は映画ファンとしてのプライドのぶつかり合いでもあり、「これ、もう見たことあるんだけど」という言葉に何度涙をこぼしたことか……。

(とはいえ双方の趣味嗜好が全く違うため、見てきたジャンルはそこまで被らなかったりもするので、すごくマニアックなセレクトというわけではありません。予防線を張らせてください)

 そんな戦いの軌跡を、このコラムで少しずつご紹介できればと思います。今回は、この3本で勝負!

 まずは「皆殺しの天使」。

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(C)1991 Video Mercury Films

 ルイス・ブニュエルが、ある邸宅に閉じこめられたブルジョワたちを描いた不条理劇。オペラ観劇後、晩餐会に招かれた20人のブルジョワたちは、全員が帰る方法を忘れてしまったかのように、なぜか客間を出られなくなってしまいます。

 そのまま数日が過ぎ、水や食料も底を尽くなかで、正気を失う者、原因を突き止めようと周囲に疑いの目を向ける者、コミュニティの調和を保とうとする者、命を落とす者など、客間は地獄絵図と化します。

 全員の道徳や倫理が崩壊し、“むき出し”状態になっていく過程が見どころですが、目に見えないバリアがあるわけでもなく、部屋を出たら殺されるわけでもないのに、「なぜか客間から出られなくなってしまう」という不条理ポイントが不気味。

 いつも何かしらの邪魔が入って、なかなか食事にありつけないブルジョワたちを描いた、ブニュエルの「ブルジョワジーの秘かな愉しみ」もおすすめです。そう考えると、ブニュエル作品のブルジョワジーたちは、おなかを空かせがちで本当に不憫ですね……。

 2本目は「ジョゼと虎と魚たち(2003)」。

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 年末にアニメ版を見に行ったとき、実写版は未見と言っていたため、是非見てほしいと思いセレクトしました。田辺聖子の短編小説が原作なのですが、大学の現代文学の授業で実写版を見て、議論したのも良い思い出です。

 平凡な大学生・恒夫(妻夫木聡)と、自らをジョゼと名乗る足の不自由な女の子(池脇千鶴)の忘れられない恋が描かれます。ジョゼを取り巻く厳しい現実や、様々な“やり切れなさ”に満ちた実写版と、ふたりの恋をファンタジックに描いたアニメ版は、結末も含め大きく印象が異なります。「実写→アニメ」の順で見た人と、逆の順で見た人はどのように感じ方が変わるのか、興味深いところ。

 最後は「僕たちは希望という名の列車に乗った」。

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(C)Studiocanal GmbH Julia Terjung

 2019年の個人的ベスト10に入るほど大好きな作品で、東西冷戦下の東ドイツで起こった、実話をもとにした物語です。公開当時、旅行の帰りにヒューマントラストシネマ有楽町で良い上映時間を見つけてしまい、疲労のなかで見ましたが、一瞬で疲れが吹き飛んだほど感動したことを覚えています。

 東ドイツの高校に通うテオ&クルトは、同じくソ連の影響下に置かれたハンガリーの民衆蜂起を知り、純粋な哀悼の心から、クラスメイトに呼びかけ、教室で2分間の黙祷を捧げます。しかし、その何気ない行動が社会主義国家への反逆と見なされてしまい……1週間以内に黙祷の首謀者を明かすよう宣告された生徒たちは、エリートとしての将来、信念、仲間との友情の間で揺れ動きます。

 生徒たちの決断や駆け引きがスリリングに展開する一方で、ひとりひとりの心理や背景が丁寧に描かれ、それぞれが行動に至るまでの説得力が素晴らしい。また熱心に勉学に励んできた10代の彼らが、投げ出したくなるような大きな選択を前に知性を光らせ、立ち向かっていくところがかっこよすぎます。

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 最後まで読んでいただけて感謝です!! 今後とも映画.comを、何卒よろしくお願い申し上げます!

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