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# 植物図鑑 『葉姿編』

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葉姿の美しさにスポットを当てカテゴライズしています。
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MEGISTOSTEGIUM MICROPHYLLUM

MEGISTOSTEGIUM MICROPHYLLUM

メギストステギウム ミクロフィルム
(MEGISTOSTEGIUM MICROPHYLLUM)

マダガスカル南部の乾燥地帯を原産とする
アオイ料、メギストステギウム属の低木で
その高さは4m程度となる。

枝先に丸い葉がつく姿が可愛らしい事から
現地ではこれを装飾用にも使用する。

また、これらは薬効成分があり、目の洗浄
や腹痛などの治療にも使用されるものだが
現地では山羊の食害からその存続が危

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紅羽衣

紅羽衣

紅羽衣 (ベニハゴロモ)

ムクロジ目、ムクロジ科、カエデ属

ベニハゴロモは、日本原産の楓(カエデ)の
品種のひとつであり、その美しい紅葉と独特
の葉形が特徴的で、江戸時代より珍重されて
きたものとなる。

その特徴のひとつはこれの葉の形であるが、
その葉は切れ込みが深く、羽のような繊細な
で優雅な形状をしている事に因み『羽衣』と
付いている。

この品種は、年中紅葉のタイプのものであり
濃紫楓

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FRESCO ROMANE FRILLS

FRESCO ROMANE FRILLS

フレスコ ロマネフリル
(FRESCO ROMANE FRILLS)

アブラナ科、アブラナ属の多年生植物。

一般には正月飾りから春先の花の少ない時期
の花壇の賑やかしに植えられ、他の花の時期
を前には処分されてしまうものも少なくない。

夏のこの時期にまだ植えられたままのものを
見つけたので写真に撮ったもの。

虫食いもちょっとあるが、クラシカルカラー
と呼ばれる葉色をしばし愛でる。

   

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ナンジャコレ

ナンジャコレ

ナンジャコレ

これがこの植物についている和名となる。
過去に『グーチョキパー』という名の植物を
紹介したが、それに匹敵する名である。

アルブカ スピラリス "フリズル シズル"
(ALBUCA SPIRALIS "FRIZZLE SIZZLE")

ユリ目、ユリ科、アルブカ属、南アフリカ
を原産とする球根植物となる

葉先がクルクルとコイル状に巻いている姿が
ユニークなもので、コロナ時代の外出

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EUPHORBIA LACTEA

EUPHORBIA LACTEA

ユーフォルビア ラクテア
(EUPHORBIA LACTEA)

マハラジャ、再び

ラスボスクラスの貫禄を持つこれは沖縄で
出会ったまさにモンスタークラスのもの。

サボテンでもメキシコに自生するよく見るタイプの
ものも背が高くなるが、このゴツゴツ系の多肉植物は最大で5mまでも伸びるという。

縫い目の様な部分が紅色なのがこれの特徴である。

大丈夫か?と思わず声を掛けたくなるディテール

それ

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PHYLICA PUBESCENS

PHYLICA PUBESCENS

フィリカ プベッセンス
(PHYLICA PUBESCENS)

バラ目、クロウメモドキ科、フィリカ属

南アフリカを原産とする常緑低木で珍奇植物
の希少品として、日本国内ではこれから流通
していく植物となる。

見た目の通り、葉の先端は柔らかなイメージ
で、実際に指先で触れてみるととても柔らかく
その心地よい手触りはクセになりそうなもの。
子猫の尻尾の触り心地にも似ている。

品種名の『ワフト

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CLEMATIS ARMANDII

CLEMATIS ARMANDII

クレマチス アルマンディ
(CLEMATIS ARMANDII)

中国中部から南部の高山部を原産とする蔓性
常緑植物のクレマチス。

一般の仙人草(センニンソウ)より蔓性に
優れており、フェンスなどを蔦って上へと
伸びていき最大で10m近くまで登る品種
となっている。

別名のアップルブロッサムは、咲いた花が
青リンゴの様な香りを漂わせるからである。

夕陽の落ち始めの時間帯に撮影したもの。

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IVY

IVY

アイビー (IVY)

セリ目、ウコギ科、キヅタ属、に分類される
常緑蔓性植物である。

学名『ヘデラ』(HEDERA)は『蔦』(ツタ)
の総てを表し、『ヘリックス』(HELIX)は
『捩れ』(ネジレ)を意味する。

この植物は、横方向と縦方向へと範囲拡大を
していく能力に優れており、放置しておけば
どんどん増える事から侵襲性植物として警戒
対象ともなっている地域もある。垂直の壁も
難なくよじ登り

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HEPTACODIUM MICONIOIDES

HEPTACODIUM MICONIOIDES

ヘプタコディウム ミコニオイデス
(HEPTACODIUM MICONIOIDES)

スイカズラ科、ヘプタコディウム属の中国原産の
落葉低木で、開花するとその周辺には甘いバニラ
の様な香りを漂わせる。

学名のヘプタコディウムが表すは、ギリシャ語の
『HEPTA =7つ』『CODEIA = 頭』となって
7つの蕾がひとつの塊となる姿からこの名がつく。

洋名のセブンソンズフラワー、そして和名につ

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デンジソウ

デンジソウ

田字草 (デンジソウ)

水面に浮かんだ四つ葉のクローバーみたいな
植物であるが、シダ類に分類する植物なので
花は咲かせないものである。

デンジソウ目、デンジソウ科、デンジソウ属、
デンジソウ種と、その分類もデンジソウ一色
からなる唯一無二のものとなる。

真上から見ると『田』の字に見える事からと
『田字草』(デンジソウ)と名がついている。

アメンボが、葉の上で一休みをしていた。

和名 田字

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LADY'S MANTLE

LADY'S MANTLE

レディースマントル
(LADY'S MANTLE)

欧州の高山部を原産とするバラ目、バラ科、
ハゴロモグサ属の多年生植物である。

洋名につく『レディースマントル』は、女性
を守ってくれる『女神のマント』を意味して
いるものであり、献身的な愛の象徴でもある
『聖母マリア』が羽織っていたマントに由来
しているものとされ、和名についた『羽衣草』
(ハゴロモグサ)も、天女が身に纏うものを
表し、洋名を

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枝垂槐

枝垂槐

枝垂槐 (シダレエンジュ)

マメ目、マメ科、エンジュ属の落葉樹であり
その高さは最大で20mにまである高木。

以前の記事に於いて落葉してその葉の総てが
ない状態での幹や枝が魅せる、美しき龍の爪
の如き姿から、中国では出世樹として珍重を
されている事などを紹介させて頂いた。

この樹木は、昭和9年(1934)にその当時の
京都府立植物園の第二代菊池園長が中国から
持ち帰ったものを、国産の槐(エン

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伯剌西爾松

伯剌西爾松

伯剌西爾松 (ブラジルマツ)

マツ目、ナンヨウスギ科、ナンヨウスギ属

樹形は傘状、あるいは円筒状となり、枝は
水平に出て、葉は被針形に尖る常緑高木で
その形は中国原産の広葉杉(コウヨウザン)
にも似る。

ブラジル、アルゼンチンなど、南米原産の
常緑高木で、高いものだと60mにもなり
世界三大公園樹とされている。

そのダイナミックな葉のシルエット撮影を
したものを掲載。

和名 伯剌西爾松

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紫陽花と言えば!いや、君ではないだろ…

紫陽花と言えば!いや、君ではないだろ…

紫陽花と言えば、その情景に最も合う存在を
挙げるなら、誰しもがそのイメージするのは
永遠の定番コンビ、蝸牛(カタツムリ)だろう。

以前の記事にも載せたものではあるが、私の
大好きな陶芸家の宮川香山先生の作にもある
『蝸牛』という作品。

同氏の作品は、その生き物があたかも陶器の中
今にも動き出しそうなほどにリアルに再現され
立体造形の素晴らしさと、生命の瞬間をまるで
切り取ったかの様な作品が並ぶ

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