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リノベの相談で、趣味や好きなことは?と聞かれて黙っちゃった

昔から「趣味は?」と聞かれると困る。
本当は、読書、ゲーム、ランニング、刺繍‥‥などなど色々とあるが、果たして趣味と言えるほどのものか?どれも大して上手く出来ないし、つまんねー事してるな。って思われないかな?
など、そんな不安に駈られて言えない。

でも、何か言わないといけないから、
「探してるんです。いろんな事に興味があって‥‥。何か良いものありますかね?」
と、切り返す。
会社員時代や婚活時代には、相当役に立ったワードです。

どうも、えだまめです!
自分は主体性が無いくせに、夫の発言に主体性が無いのは絶対に許しません!
今日は、そんな私が、趣味について聞かれて困ってしまった話を書きたいと思います。


ようやく始めた、30代の家さがし。

突然ですが、現在、我が家は父の実家をフルリノベーションして住み替える計画をしています。
そう。我ら夫婦は現在、30代子持ちなら誰もが通るであろう、「ところで、家どうする?」問題に立ち向かっている最中。
色々検討した結果、父の所有する空家をリノベーションするという結論にようやくたどり着きました。しかし、道はまだまだ続きます。会社選び、資金計画、相続や贈与についての情報集めなどなど‥‥‥。0才と2才の年子を育てながら進めるには中々ハードな内容ばかり。
頼りない夫と、小さい子供二人を抱えながらの移住計画は、思ったより難航しておりました。


でた!「趣味はなんですか?」攻撃

そんな中、希望の間取りやデザインをヒアリングするという目的で、先日リノベ会社と打ち合わせを行いました。
そこで担当者の方から、突然こんな質問が。
「奥様の趣味や好きなことはなんですか?」

でた!この世で一番苦手な質問!
いえ、この世で一番は言いすぎかもしれませんが、久しぶりに来たこの質問にたじろいだのは事実。
なんで急にこの質問?とも思いましたが、少し相手の立場で考えてみれば分かります。
家に対してこだわりも無ければ、好きなテイストもよく分からない。ただ、子供たちを安全に育てられる、機能的な家であればそれで良い。
そんな風な曖昧なオーダーしかしていなかった私に、リノベーション会社の担当者さんが、デザインの糸口を掴むべく問いかけた質問でした。

さて、困ってしまいました。
今回は例の「趣味は‥探してるんです」という切り返しは通用しません。
リノベーションをするにあたって、施主の好きなテイストが分からないと、デザインのしようがありませんからね。

しかたない。正直に答えようと思って、気がつきました。

「あれ、私の趣味ってなんだっけ‥‥?」


子育てをはじめてから、趣味の時間などございません

はい、残念なお知らせです。
私には趣味がありませんでした。

正確には、以前はそれなりにあったはずが、子供を生んでから一切出来ておらず、趣味と呼べるものが本当に何も無くなってしまったのです。

上の子を産んでから、はじめての育児に必死に取り組む日々。そして年子で二人目の育児。ほぼ3年間自分の時間は無く、一度も趣味と呼べることをしていないことに気がついたのです。

打ち合わせでは、とりあえず当たり障りの無いことを言って切り抜けましたが、つい
「とにかく、ひとりになれる空間がほしい‥‥」と本音がポロリ。
なかなか母の一人部屋を作るお宅は無いだろうし、大して広くない一軒家。他に必要な部屋が沢山ある中で、本気で自分の個室が欲しいとは思っていません。でも、慌てている内につい口が滑ってしまったのでした。


私って、一人になる=趣味なのでは?


あ。言ってしまった。
家族がいるのにひとりになりたい、なんて。
言ってはいけないことを、言ってしまった‥‥と思ったと同時に、これって結構私の本質かもな、とも思いました。
趣味とは何だか分からんが、"とにかく一人でいたい"という思いは唯一昔から、そして今も変わらずあるような。

読書、ゲーム(オフライン)、ランニング、刺繍‥‥思えば、昔から好きだったことって、全部一人でやることじゃないか。
以前、独身時代に戻ったとしたら何をしたいか考えてみたとき、まず出てきたのが"一人旅"。
ほら、また一人だ。
なんだか寂しいやつだな‥‥と我ながら若干かわいそうになりながらも、否定できない事実。
それは、私の趣味(?)は「一人になること」であるという事実でした。

と、いうことは。
私って結婚や子育てにめちゃくちゃ不向き!!
やばい。気がつかなくても良いことに気がついてしまった‥‥のか?


家族も大事。でもひとりになりたい。

しかし、よくよく考えてみると、私の「ひとりになる」には条件が有りました。
それは、基本的には"家族や友達やその他のコミュニティに身を置き、そこでの関わり合いを多く持っている中で、一定時間ひとりになる"ことに幸せを感じるということ。
我儘な話ですが、単純にずっと一人ぼっちだと寂しくて耐えられません。普段、色々な人と関わっているご褒美としての孤独。これが、私にとっては禁断の甘い密。
だから、夫や子供たちが居なくなれば良い、と思っている訳ではなく、むしろ家族がいないと「ひとりが楽しい」という状態にはならないということです。

こういう思いって、子育て中のお母さんは特に"あるある"なのではないでしょうか?
子供と遊んだり、家族で過ごす時間も大事だけれど、同じかそれ以上、ひとりの時間も大切にしたい。自分の部屋が欲しいなぁと漠然と願う母の気持ち、これって間違いなのかなぁ?
それに私の実家も然り、昔から一軒家って、夫の書斎はよくあるけど妻の趣味部屋なんて聞いたこと無い。それも少し納得いかないような気がする‥‥。

‥‥という感じで、家作りをしている中、予期せず自分の欲望に気がついてしまったのでした。


子供のひとり時間も大切に

そんなこんなで、なんとか無事にリノベーションの打ち合わせは終わりました。
しかし、子供部屋の話になった時に、担当者さんが気になることを言っていました。
それは、「最近は、子供部屋を無くすお宅が多く、寝室も親と一緒にするケースが増えている」という話。

ひとり好きな私からすると、身の毛のよだつような話でした。
親の私がひとりになれないということではなく、もし自分がその家の子供だったとしたら。とってもしんどいだろうなぁと思ったのです。

部屋を同一にする理由としては、子供が引きこもりになるから、ということでした。オンラインゲームなどにハマってしまった場合などは、特に部屋から出てこない子が増えるそうです。
そう言われると、子供部屋を無くす親の気持ちもよく分かる。
しかも、私もついさっき「子供には勉強はリビングでしてほしい」なんて言っていたことに気がつきました。

自分がひとりになりたいように、子供もひとりになりたいときがある。‥‥ように思います。
もちろん、子供の特性によるところが大きいかとは思いますが。

でも、ひとりの時間が、趣味の幅やその子の世界を広げてくれると思うのです。
趣味(=好きなことをする時間)は生きる力。
まだまだ小さい子供を育てている新米ママの理想論ですが、自分のひとり時間と同じように、子供のひとり時間も、夫のひとり時間も大切にする。
そんな家族でいられたらいいな、と思います。

趣味の話から遠く離れてしまいましたが、今回の家づくりは自分や家族のあり方を考え直す、良いきっかけとなっております。

おわり

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子育て関連の雑談を、ポッドキャストでお話しております。リノベーションの細かい話などもこちらでしておりますので、気になる方は是非聞いてみてくださいね。

お読み頂き、ありがとうございました!


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