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なぜ韓国人は雨の日に「チヂミ」を食べるのに、日本人は「お好み焼き」を食べないのか?
「今日は雨が降っているから、チヂミが食べたい」
韓国人と一緒にいると、よく聞く言葉。韓国には、あたりまえのように紡がれた、雨の日の定番がある。
なぜ韓国人は、雨の日に「チヂミ」を食べるのか?
韓国人にこの理由を聞くと、必ず言われるのがこの理由。
「雨の音とチヂミを焼く音が似ているから。」
うーん。そうかな?笑
母国語が違う日本人と韓国人の耳は、似ているようで似ていない。
この微妙な違いは、オノマトペ(擬音語と擬態語)の違いにもあらわれる。
日本と韓国の雨の音を言葉で表現すると、以下のとおり。
「しとしと」=보슬보슬(ぼするぼする)
「ざーざー」=주룩주룩(じゅるっじゅるっ)
一方、チヂミなどの粉ものを焼く音を言葉で表現すると、こんなかんじだ。
「じゅうじゅう」=뽀글뽀글(ぽぐるぽぐる)、지글지글(じぐるじぐる)
雨の「しとしと」や「ざーざー」とチヂミの「じゅうじゅう」を似ていると表現しているとすれば、たしかに納得はいく。
情緒的な表現で、ロマンチックに聞こえなくもない。
***
さらに、現実的な韓国人の友人に聞いてみると、だいたいこんな冷めた答えが返ってくる。
「雨の日は買い物に行くのがめんどうだから」
たしかに、家にある材料で作れるチヂミなら、買い物に行く必要はない。
わたしが韓国人と結婚していた時に、彼のお母さんがよくつくってくれたのは、ねぎとニラ、そして韓国かぼちゃ(ホバク:호박)など、冷蔵庫にある野菜を大量に入れた野菜チヂミだった。
韓国料理専門店で食べるチヂミは、豪華な海鮮やチーズなど具沢山なものも多いけど、家庭で作られるチヂミはもうちょっと庶民的。
これがまた、シンプルでおいしい。
韓国かぼちゃ(ホバク:호박)は、外側はぱりぱりしてきゅうりみたいにさっぱりしてるのに、中はとろっとしてて甘い野菜。ズッキーニよりもひとまわり大きく、かぼちゃときゅうりのいいとこどりで、クセがない。
日本ではなじみがないのもあり、わたしは一時期、めちゃくちゃハマって、とにかく毎日食べていた。
ナムルにしたり、汁物にいれたり、何にでも使えるのがありがたい。
なぜ日本人は、雨の日に「お好み焼き」を食べないのか?
「雨の日は買い物に行くのがめんどうだから」が理由だとしたら、日本でも雨の日はお好み焼きを食べてもよさそうだ。
でも、日本人は「今日は雨が降っているから、お好み焼きが食べたい」とは言わない。
***
天気と病気の関係は昔から知られているが、特に気圧による悪影響を総称して「低気圧不調」と呼ぶ。
特に雨による気圧の変化に弱い人は多い。
体内の水分調整が上手くいかず、むくみによる血管の拡張や自律神経の乱れが起きやすくなるのだ。これが、めまいや頭痛、だるさの原因になる。
そんな雨の日に意識して摂りたい栄養素と言えば、カリウム、マグネシウムなどのミネラルだ。
カリウム=体内の余分な水分や塩分を排出してくれる
マグネシウム=体内の余分な水分や老廃物を排出してくれる
また、鉄不足による貧血がある人は、特に注意が必要。酸欠状態だと酸素を取り入れようと交感神経が優位になり、ただでさえ不安定になりやすい自律神経の調節が難しくなってしまう。
そこで気になるのが、チヂミとお好み焼きの原料の違い。
チヂミに入れる野菜と言えば、にら、ねぎ、韓国かぼちゃ(ホバク:호박)。一方、お好み焼きのベースと言えば、キャベツだ。
その栄養素を比べてみて、ちょっと納得した。
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雨の日に摂りたい栄養素が多く含まれるのは、ダントツでチヂミだ。
韓国人が雨の日にチヂミを好んで食べるのは、なんとなく、体の不調がおさまることを感じているからかもしれない。
「チヂミ」と「お好み焼き」は、韓国人と日本人のように、ぱっとみは似ている。
でも、その中身は全く違う。
雨の日は、韓国人の真似をして、あえてチヂミを選ぶのもおすすめだ。
もしかしたら、雨が少しだけ待ち遠しくなるかもしれない。
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